コツマトリソウ

コツマトリソウ Trientalis europaea var. arctica


コツマトリソウの国内での分布は、北海道と本州中部以北で、主に亜高山帯の湿原に生える多年草です。よく似た種類に「ツマトリソウ(Trientalis europaea)」がありますが、こちらは亜高山帯〜高山帯の針葉樹林の下や林縁に生えています。両者を見分けるには葉の形に注目します。ツマトリソウの葉の先がスッーととがるのに対して、コツマトリソウは葉の先が少し丸くなります。

写真の個体では、やや葉の特徴がつかみにくいですが、一枚の葉をじっくり見ると幅が一番太くなっているところが葉の先端近くにあります。形としては(細長いですが)卵をひっくり返したような形(倒卵形)ですね。近くの別の個体では、もう少し、コツマトリソウの特徴がでているものもありました。

植物は同じ場所に生えている同じ種類でも、個体によって見た目が違うこともよくあります。一個体だけ見ていてもよくわからないときは、周囲をよく見て同じ種類の個体をたくさん観察してみましょう。よく見るとある程度近くにある個体の中で、どういうものが標準的なものなのかわかるようになると思いますよ。あとは図鑑と見比べたら、案外種類がわかるかもしれませんね。

ところで、「ツマトリソウ」という名前ですが、これは白色の花の縁が少し紅紫色に縁取られることからきています。「コツマトリソウ」は全体的に「ツマトリソウ」よりやや小型の傾向はありますが、両者は大きさという点だけでは完全に区別できないように思います。葉の形、生育環境を見る方を優先して、名前の「コ」にこだわりすぎない方がいいかも。

花の部分(花冠)は深く7つに裂けているので、7つの花弁があるように見えます。7つが多いようですが、6〜8つに裂けることもあります。真上を向いて開く花は直径1.5cmほどで、ふつうは1つだけ咲きます。純白の花に、裂片と同じだけある雄しべ、、、とても、整った姿ですから、この花を一目みたいと思う方も多いのではないでしょうか。花時期は、6月〜7月ですから、本格的な夏山シーズンのころは、旬を過ぎていることが多いですね。来夏はぜひお早めに。

写真は、その美しいはずの花はもう終わり、ガクだけが残っています。中央の白っぽい塊はふつうなら種子ができている部分ですが、この個体の場合は種子ができかけたけれど、熟し切れずにダメになってしまったのではないかと思います。

コツマトリソウは、もともと葉の周辺も赤みを帯びているのですが、秋に紅葉するとまたとても美しいものですよ。草丈5cm〜20cmの小さな草ですが、花の時期と紅葉の時期はその存在をしっかりアピールしているようです。

【和名】コツマトリソウ [褄取草、端取草]
【学名】Trientalis europaea var. arctica
【科名】サクラソウ科 PRIMULACEAE
【撮影日】2004/08/12
【撮影地】福島県南会津郡檜枝岐村

posted by hanaboro at 19:07| 東京 ☔| Comment(2) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月29日

イチヨウラン

イチヨウラン Dactylostalix ringens


イチヨウランは、国内では北海道、本州、四国、九州に分布しています。高山植物的な雰囲気がありますが、生育しているのは低山〜亜高山です。個人的には、高山に登る途中で見かける針葉樹林の林床に生える植物というイメージがあります。草丈10cm〜20cmほどのラン科の多年草です。

写真のような形状の果実を見ると、ラン科の植物だなということはわかったのですが、パッと見ただけでは、葉っぱが見当たらず「何だ?」っと、しばし考え込んでしまいました。とりあえず、周囲の落ち葉をちょっとめくってみたら、一枚の葉がベロンっと出てきました。その葉で「イチヨウラン(一葉蘭)」だとわかったのでした。

葉は卵形〜卵をさらに丸く膨らませたような形で、その名のとおり1つの株に1枚だけで、地面にへばりつく様についています。葉の長さは3〜5cmぐらいです。今回の場合は、落ち葉に埋まっていましたが、ふつうは地上に見えています。

花期は5月〜7月、10cm〜15cmぐらいの花茎を1本伸ばして、その先に1個だけ花が咲きます。花の大きさは直径3cm程度で、色は弁の部分(ガク片と側花弁)が黄緑色、舌(唇弁)が紫の斑紋つきの白色です。草丈も低く、花も1つしか咲きませんが、自己主張のある花だと思いますよ。

現在、国内のラン科植物の多くが絶滅の危機にあります。今のところ、「イチヨウラン」は、環境省の「レッドデータブック」には記載されていませんが、地域によってはレッドリスト入りしています。生育地を見るとわかるのですが、今、ラン科の多くは、生えていても個体数がとても少ない状況です。1年草ではありませんから、種子が発芽して開花、結実できる個体に生長するまでに時間がかかります。生育地から1個体が消えることの痛手は大きく、その1個体、1個体がとても重要なんですよね。

【和名】イチヨウラン [一葉蘭]
【学名】Dactylostalix ringens
【科名】ラン科 ORCHIDACEAE
【撮影日】2004/08/12
【撮影地】福島県南会津郡

posted by hanaboro at 18:42| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月28日

ズダヤクシュ

ズダヤクシュ Tiarella polyphylla


ズダヤクシュは、国内では北海道、本州の近畿以北と四国に生える多年草です。だいたい、山地〜亜高山に生育していて、本州では夏山シーズンに亜高山帯の登山口あたりの針葉樹林でよく目にします。それで、高山植物のように感じますが、それほど標高が高くない山地帯にも出てきますし、北海道では低地でも見られるのだそうです。図鑑での取り扱いも、高山植物編のこともあれば、山地の植物編のこともありますね。

「ズダヤクシュ」…この名前はとても変わっていますよね。この由来の解説では、どの図鑑も同じで、だいたい次のように書かれていますね。
長野県の方言で「喘息」のことを「ズダ」といって、この植物は咳止めや喘息に効果があることから、民間薬として使われたのでこの名前がついた。
薬に使うには乾燥させたものを煎じるか酒に漬すのだそうです。

ズダヤクシュ Tiarella polyphylla


草丈は10cm〜40cmで、花は6月〜8月、数ミリのごく小さい花が下向きにたくさんつきます。よく見かけるのが針葉樹林下のちょっと暗くて湿り気のあるような場所なので、小さくても白い線香花火のような花は結構目立つと思います。

写真の個体は、花が終わった後、果実(袋果)ができている状態です。果実は小さくて茶色くペラペラとした部分です。この部分は、よく見ると船のような形をしていて、中に種子ができます。

【和名】ズダヤクシュ [喘息薬種]
【学名】Tiarella polyphylla
【科名】ユキノシタ科 SAXIFRAGACEAE
【撮影日】2004/08/12
【撮影地】福島県南会津郡檜枝岐村

posted by hanaboro at 19:23| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(1) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月27日

イワショウブ

イワショウブ Tofieldia glutinosa ssp. japonica


イワショウブは、本州の低地〜高山の湿地に生える多年草です。名前に「いわ」とつきますが、生えているのは岩場ではなく湿地です。花は標高の高いところでは8月、低地では9月です。30cm〜50cmぐらいの花茎の先に直径5mm程度の白い花がたくさんかたまってつきます。花の中央にある花柱の根元(雌しべの根元)の部分が緑色で、雄しべの先は黄色か、赤みを帯びています。その色の組み合わせもさわやかで、特に高原の湿原によく似合っています。花の後は赤く染まり、それもまた美しいものです。

写真は、イワショウブの花茎の上の方を写したものです。細長い茎に白い毛がまとわりついていますよね。この毛はイワショウブのものではありません。近くにたくさん生えていたワタスゲの綿毛です。尾瀬などの湿原でワタスゲの穂が一面に広がるのは、だいたい7月上旬ごろですが、イワショウブの花は8月です。イワショウブが最盛期を迎えるころにはワタスゲの綿毛はほとんど飛んでいってしまっています。

時にワタスゲの綿毛は、周りの植物にまとわりついていることがあります。その中でも、イワショウブの茎にくっついている光景が目に付きます。それは、イワショウブの花茎の上部にはたくさんの腺状の突起があるからなんです。突起は大小さまざまな大きさでプツプツしています。そこからは、粘液が出ているので、コバエなど小さい昆虫が引っかかっていることもあります。ワタスゲが終わった後の湿原をさわやかに演出するイワショウブのちょっと意外な一面を見たような気がしましたね。

【和名】イワショウブ [岩菖蒲]
【学名】Tofieldia glutinosa ssp. japonica
【科名】ユリ科 LILIACEAE
【撮影日】2004/08/12
【撮影地】福島県南会津郡檜枝岐村

posted by hanaboro at 20:33| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(1) | 茎など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月26日

ヒヨドリジョウゴ

ヒヨドリジョウゴ Solanum lyratum


ヒヨドリジョウゴは、日本全土の山野に分布しているつる性の多年草です。全体に軟らかい毛がたくさん生えていて、パッと見た感じ、フサフサと軟らかい印象を受けます。特に茎に生える軟毛は長くてよく目立ちます。

つる性植物といっても、いろんなタイプがありますよね。例えば、「アサガオ」のように茎自体が他のものにからまって伸びるもの、「ヘチマ」や「キュウリ」のように巻きひげを出してからまるもの、「クレマチス」のように葉っぱの柄の部分(葉柄)をからめて登っていくものなど様々です。「ヒヨドリジョウゴ」は、巻きひげは出さず、茎自体を他のものに絡めて伸びていくタイプなんです。

下の方の葉には、アサガオのような切れ込みがありますが、上の葉になるにつれて切れ込みは少なくなります。花は、8月〜9月、茎から花序が垂れ下がるように出て、直径が1cm程度の白い花をいくつもつけます。花序は何段階か枝分かれしますが、それが、二又になったものがまた二又になるっていう感じで、分かれ方も面白いですよ。

ナス科の植物は花序のつけ方や花がユニークなものが多いですが、ヒヨドリジョウゴの花もまた、個性的で楽しい花です。五つに深く裂けた花冠(かかん:白くて花びらに見える部分)の裂片は、後に反り返ってしまい、前方には、雄しべと雌しべが突き出した格好になります。1本の雌しべは、くっついて束になったように見える黄色い5本の雄しべの中央から、長く飛び出します。雄しべの先は、茶色みを帯びることがあり、形も色彩もとても個性的です。

結実率はとてもよさそうで、花が終わるとすぐに写真のような青々とした、すがすがしい感じの実が目立つようになります。秋も深まると、この果実は真っ赤に熟してツヤツヤしています。その様子を見るととてもおいしそうに見えますが、有毒なので注意しなければいけませんね。皮膚病などには煎じた煮汁を塗るなど、薬効があるそうですが、実を食べるのは危険です。

「ヒヨドリジョウゴ」という名前は、ヒヨドリがこの赤い果実を好んで食べることからきていますが、実際にヒヨドリが食べている様子はあまり観察されていないといいます。1つの果実の直径は7〜8mm程度ですが、冬、葉が枯れた後もこの実は残っていますので、よく目立ちます。ぜひ、その美しさとともに、実のつき方にも注目してみてはいかがでしょうか。

写真の個体は、草刈が行われたらしくすっかりなくなっていましたので、まだ、今年は赤い実にお目にかかっておりませぬ。

【和名】ヒヨドリジョウゴ [鵯上戸]
【学名】Solanum lyratum
【科名】ナス科 SOLANACEAE
【撮影日】2004/10/07
【撮影地】東京都日野市

posted by hanaboro at 19:34| 東京 ☔| Comment(4) | TrackBack(1) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月25日

クワモドキ

クワモドキ Ambrosia trifida


クワモドキは、北アメリカ原産の一年草です。葉が手のひら状に裂けていて、クワの葉っぱにも似ているので、「クワモドキ」といいます。また、「オオブタクサ」という別名もありますが、これは、同じ属の「ブタクサ」に似ていて大きいことから、そう呼ばれます。「ブタクサ」も、北アメリカ原産の一年草で、草丈は、30cm〜50cmぐらいです。

クワモドキは、春に種子が発芽し、グングン生長して、茎もたくさん枝分かれして、丈は人の背丈をはるかに越えて、3mほどにもなります。茎の太さも直径3〜5cm程度になりますから、草としてはかなりの大物です。花は8月〜9月に咲きます。

こんな大物が侵入すると、背丈の低い植物には十分な日光が当たらず生育できなくなります。そうすると、その場所では、草丈の高いクワモドキが大々的に広がって、かなりの大群落を作ってしまうことがあります。造成地や河川の改修が行われた場所でそういう光景が見られます。植物体が大きく育つものですから、そういう場所でも特に肥沃で豊かな土壌を好むようです。

クワモドキの花粉は風によって運ばれ、受粉し種子をつくります。つまり、風媒花なのです。風媒花のクワモドキにとっては、受粉を成功させるためにも大群落を作っていることが好都合となります。

たくさん枝分かれした茎の先に20cmぐらいの花序をつけて、たくさんの雄花を咲かせます。雌花は、雄花より下のほうに目立たなくついています。雄花からは大量の花粉が飛んでしまい、花粉症の原因となってしまいます。かなり、問題となっている帰化植物の1つといえるでしょう。

写真は、クワモドキの大株が台風によって倒れた後、しばらくたった株もとの様子を写したものです。嫌われる要素満載のクワモドキですが、自らの大きさのせいなのでしょうか、写真の個体は3mの巨大な株だったのですが、台風の威力にあえなくなぎ倒されていました。1か月ほど前に倒れていた株を再び写してみたもなんですが、花や葉はすでに朽ち果て、折れた株元には蘚類が生えておりました。

【和名】クワモドキオオブタクサ [桑擬き、大豚草]
【英名】giant ragweed、hog-weed
【学名】Ambrosia trifida
【科名】キク科 COMPOSITAE
【撮影日】2004/10/25
【撮影地】東京都日野市

続きを読む
posted by hanaboro at 21:43| 東京 ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月23日

キバナコスモス・コスミックレッド

キバナコスモス・コスミックレッド Cosmos sulphureus


キバナコスモスは、メキシコ原産の一年草。草丈は品種によって様々で、20cmぐらいの矮性の品種から1m程度になる品種まであります。花期は6〜10月、色は黄、橙、朱赤色で、一重咲きと半八重咲きがあります。特に朱赤色の花は逆光でみると、輝きのあるかなり情熱的な色をしていますよね。ごく一般に「コスモス」といっている「Cosmos bipinnatus」より暑さに強くて、真夏でも花が見られます。といっても、あまり暑すぎるとやはり弱ってしまうことはあるようですが。

葉はふつうのコスモスが細く糸状に切れ込んでいるのに比べて、キバナコスモスの場合は、切れ込んだ葉(裂片)の幅が広くなっています。秋咲きのふつうのコスモスが短日性なのに対して、キバナコスモスのほとんどの品種は日長に関係なく開花します。もっとも、ふつうのコスモスの方にも秋咲き性のもの以外は、日長に関係なく開花する品種も多いですけれど。

写真は、キバナコスモスの「コスミックレッド」という品種の種子(そう果)です。この種子の雰囲気は、何かに似てると思いませんか?いわゆる「ひっつきむし」の「センダングサ」の仲間の種子が、ちょうどこんな感じですよね。

センダングサの仲間の種子には、種類によって違いますが2本〜4本のトゲがあって、そのトゲにはさらに小さいトゲがたくさんついていて、動物の体などにくっついて運ばれます。トゲが2本のものなんかは、ハサミムシのはさみのようにも見えます。じつはセンダングサ類のトゲは、ガクが変化したものなんですね。

では、キバナコスモスはどうでしょうか。「ガク」ということは、キバナコスモスにも「トゲ」にあたる部分があってもいいはず!ということで、種子をジロジロ観察しますと、種子が成熟する少し前のころには、上部の方にそれらしい角のような細長いものがついていることもあるのですが、熟すにしたがってだんだん落ちていってしまうようでした。しかし、センダングサのように目立つトゲはありませんが、種子の表面には、細かいトゲのようなものはありましたね。

【一般名】キバナコスモス [黄花秋桜]
【品種名】キバナコスモス・コスミックレッド
【英名】yellow cosmos
【学名】Cosmos sulphureus
【科名】キク科 COMPOSITAE (ASTERACEAE)
【撮影日】2004/10/15
【撮影地】東京都立川市

キバナコスモス・コスミックレッド
矮性の品種で、草丈が20cmほどで開花します。花色は朱赤色。

posted by hanaboro at 18:50| 東京 ☁| Comment(18) | TrackBack(2) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月22日

ノブキ

ノブキ Adenocaulon himalaicum


ノブキは、北海道、本州、四国、九州、沖縄に分布し、山野のちょっと湿り気があってやや暗めの草地に生える多年草です。葉っぱがいわゆる「フキ」に似ているということで、「ノブキ」という名前がつけられていますが、まったく別の植物です。よく庭に植えられる「ツワブキ」とも別属です。葉の柄にはビロビロと横に張り出したもの、手芸でいうと「ミミ」のようなもの「翼」があって、春、まだ花がないころでも、ノブキの葉だとわかるような特徴のある葉をしています。

草丈は、30cm〜50cmぐらい。花期は8月〜10月、花色は白っぽくて、長く伸びた柄にまばらな感じにつきます。

キク科植物の場合、ふつう1つの花に見えているものは、実際は小さい花(小花:しょうか)がたくさん集まってできたもので、「集合花(しゅうごうか)」といいます。ノブキの集合花の場合、周辺にある花が「雌花」で、中央部の花が「両性花」です。このうち両性花は、結実せずに、雌花だけが結実するので、果実はその周辺にだけできます。

写真はノブキの果実(そう果)なんですが、キク科の植物の種子によくある綿毛(冠毛:かんもう)はありません。10個前後のそう果がきれいに放射状に並んでいて、そう果1つの長さは5〜7mmぐらいです。先端の方には、プツプツと突起状のものが出ていて、これを腺体(せんたい)、といいます。この腺体からは粘液が出ているので、さわると粘ります。この粘り気によって衣服などにくっついて種子が運ばれます。ノブキの種子も「ひっつきむし」の1つなんですねえ。綿毛で風に乗って運ばれるのではなく、ひっつきむしとして運ばれる道を歩んでいるんですね!

【和名】ノブキ [野蕗]
【学名】Adenocaulon himalaicum
【科名】キク科 COMPOSITAE
【撮影日】2004/08/27
【撮影地】長野県長谷村

今回の記事から、画像に枠がつくようになりました。日々是ブログさんで紹介されていた方法です。上手に写せてない写真でもちょっとよく見えたりするといいのだけど。日々是ブログさんどうもありがとうございます!

■日々是ブログさんトップ
写真風画像(3)

posted by hanaboro at 20:10| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月21日

ヘクソカズラ (No.2)

野山を歩いたとき、近くを散歩しているとき、咲いているいろんな花を見て、「きれいだな〜、この花は何ていう名前なんだろう」、そう思うのはごく自然な流れでしょう。そのうち「どうしてそういう名前なんだろう」と名前の由来にも興味がわいてきたりします。いろいろ調べていくと名づけ方が巧妙で、なるほどぉ〜と感心させられることもしばしばです。でも、中には、口に出すのに困ってしまうような、ものすごい名前がつけられているものもあります。例えば、「オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)」「ママコノシリヌグイ(継子の尻拭)」そして、「ヘクソカズラ(屁糞蔓)」。漢字で書くとまたさらに強烈です。

以前ここのブログで「ヘクソカズラ」をご紹介しましたところ、ちょうどそのころ、blogscape(サイト終了)で大変お世話になったびおびおさんがすごく興味を持ってくださいました。「においの体験がした〜い」とおしゃって。それで、自分も妙にこの植物が気になり始め、もう一度、そのにおいについて、特集してみようと思ったのでした。

では、まず、ヘクソカズラを簡単にご紹介!
「ヘクソカズラ」は、アカネ科のつる性の植物です。日本全国に分布しています。日当たりのよい草地や道端のフェンスによくからまっています。花は夏に咲き、秋には小さい実がたくさんできます。独特の臭気を持つことから、その名がつけられていますが、そのにおいの正体は、「メチルメルカプタン」という成分なのだそうです。虫の食害から身を守る手段と考えられているそうですが、葉には虫食い痕も見られます。虫はそういう成分が含まれる植物を食べることで、体内にその成分を取り込んで、外敵から身を守ることもあるのだそうです。生き物の世界は、奥が深いのですね〜。

そこで、ブログをやっているみなさんは、この植物に対してどんなふうに感じておられるのかな?と思って、Bulkfeeds: RSS Directory & Searchで検索させてもらいました。ヒットしたブログのほとんどがPHOTO BLOGさんで、そこには、とても美しいヘクソカズラの花や実のお写真がありました。本当にこの花がそんな名前なんて信じられなくなるような、すばらしい作品をたくさん見せていただきました。

今回は、この植物を取り上げて、においについても書いておられるブログさんの記事をいくつかご紹介させていただこうと思います。あ、なんだか変なご紹介の仕方でごめんなさい、「ヘクソカズラ」だなんて。。。

ねこづらどきさんは、[秋、みっけ 花はきれいなんだけどなあ@秋味ぶろぐ]という記事の中で、
なんでも触るとものすごい悪臭がすることから付けられたのだとか。私は試してみる勇気がなく、残念ながらどんな感じか判りません。
とおっしゃっておられます。やはり、その名前を聞いて、由来を知ってしまうと、さわるのもちょっとためらってしまいますよね。わたしもなかなか近寄れません。何といいますか、例えようのないにおいなんですよね。

ご自由にお持ち帰り下さい。さん(サイト移転)は、[屁糞葛]という記事で、
触れば、とにかく臭い!臭くて暫くは反吐を吐きそうになります。
と書かれておられます。わたしの感覚もちょっとこれに近いかもしれません。特に、夏場の蒸し暑い時期に触ってしまうと、かなりこのにおいは臭いと感じます。近くを通っただけでもにおうことすらありますよ。

とはいっても、においの感じ方も、人それぞれのようです。特に苦手でなければ、この花で遊んだりもできるようです。

くさばなぶろぐさん(サイト移転)では、記事[ヘクソカズラ]で、
子供のころよくこれで遊んだ。別名「ヤイトバナ(灸花)」というのだが、ヤイトに見立てて、花を肌に密着させるのだ。花をぺろっと舐めてから肌にひっつけると、伏せた湯のみ茶碗のように、何本でも立つんです。
とおっしゃっておられます。この花を肌につけるとお灸のように見えるので、別名「ヤイトバナ(ヤイトというのはお灸のこと)」というのだそうですね。そういう遊びがあるらしいことをわたしも聞いたことがありましたよ。実際に体験されてたのですね〜。いくら臭い!といっても漢字から連想するような猛烈な悪臭ってほどではないですから、慣れ親しんでくると、平気になるのかもしれませんね。

ひなっぺた通信さんでは、記事[モノクロで撮ると…]のコメントで、
ヘクソカズラの葉や茎、実の匂いをかいでみましたが、「葉っぱの匂い」でした。
とおしゃっておられます。もしかしたら、ひなっぺたさんが体験されたものは、時期的にもうあまり臭気を放っていなかったのかもしれませんね。においは真夏のころに比べるとだんだん薄らいできて、ほとんど気にならなくなるようです。熟した実はリースの材料にもされるくらいですから。

ちなみに、わたしは、このにおいが苦手なんです。先入観もありますが、なるべく触らないようにしています。ただ、図鑑を見ると、この花の構造が面白そうなので、昆虫が花を訪れるときなどどんなふうに受粉するのか興味があります。ちょっと観察してみたいのですけれど、このにおいを克服できるかどうか。。。なんて、思っていましたら、このたび、それはそれは、すばらしいサイトさんにめぐりあいました。Holiday Naturalistさんです。自力での調査はしなくてもいいかな〜などと思ってしまいました。ぜひ、ご訪問されて、ヘクソカズラの魅力を堪能してくださいませ。

■Holiday Naturalistさんのサイトトップ
ヘクソカズラの誘惑

今回は、ヘクソカズラのにおいについてばかりでしたが、この植物の名誉のために?ちょっとだけ。
ヘクソカズラというものすごい名前とヤイトバナという別名のほかに、この植物には「サオトメカズラ(早乙女蔓)」、「サオトメバナ(早乙女花)」という何とも正反対な別名があります。その花がかわいらしいので、乙女のかぶる笠にみたててそういうのだそうです。
多くの図鑑で、一番に出てくるのは「ヘクソカズラ」ですし、属和名ではヘクソカズラ属です。属和名で「サオトメカズラ属」などとなっているのは見たことがないし、「ヘクソカズラ」の方が標準的なのかなぁ、と思ったりもしています。筆者はちょっと呼びにくいくらいで、この名前について、そんなに違和感ないのですけど。万葉集でも「クソカズラ」と詠まれているといいますし。

そういえば、ご指摘くださった「ねこづらどき」のなおくんさんは、「サオトメカズラ」という別名があるなら、せっかくだから、こっちで呼んであげたいって、おっしゃってましたよね。優しいなあ〜。筆者は、もう、「ヘクソカズラ」って呼ぶのが染み付いてしまって、別名で呼ぶことが皆無、あの文字を漢字で書くのも平気になっていました。←常に植物たちに冷ややかな視線を送ってしまっています。

花図鑑のボロボロブログでは、「花のボロボロな姿をボロボロな写真とともにご紹介!」というのが、基本的なモットーなので、一応、自分の拙い写真もどうぞ。小さい丸い実がたくさんついていますが、この実の色はときどき、黄金色なんて表現されているようですね。筆者には、くすんだ黄土色に見えましたけども。

ヘクソカズラ (No.2)

ヘクソカズラ Paederia scandens


学名のPaederiaは、ラテン語のpaedor「汚れ、汚物」に由来。scandensには、「よじ登る」という意味があります。

■当ブログ内関連記事
ヘクソカズラ

【和名】ヘクソカズラ [屁糞蔓]
【学名】Paederia scandens
【科名】アカネ科 RUBIACEAE
【撮影日】2004/10/07
【撮影地】東京都日野市

*TrackBack
■ねこづらどきさんの記事→[秋、みっけ 花はきれいなんだけどなあ@秋味ぶろぐ]
■ご自由にお持ち帰り下さい。さんの記事→[屁糞葛](サイト移転)
■くさばなぶろぐさんの記事→[ヘクソカズラ](サイト移転)
■ひなっぺた通信さんの記事→[モノクロで撮ると…]

つづきは、謝辞などでございます。長々と、お付き合いいだだきまして、ありがとうございました。

続きを読む
posted by hanaboro at 13:31| 東京 ☔| Comment(30) | TrackBack(2) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月20日

オオフタバムグラ

オオフタバムグラ Diodia teres


オオフタバムグラは、北アメリカ原産の帰化植物です。道端や芝生などでも見られるそうですが、海岸や河原に多く帰化しています。この写真を写したのも、海岸で砂に埋もれたテトラポットの間でした。花期は、7〜8月ごろで、葉っぱの付け根の脇(葉腋:ようえき)に1個〜4個、白か淡いピンク色の小さい花が咲きます。

花は筒状で5mm程度です。筒の先が4つに裂けている(4裂する)ので、花弁が4枚あるように見えます。この小さな花をよく観察すると、花の中央部には4本の雄しべと先がピンクに見える雌しべが1本あるのがわかります。白く見える雄しべの先にはまだ、花粉がたくさんありました。

写真の中で、1つだけある花より下の部分に注目すると、葉の脇から出ている針状のものと丸っこいものが見えます。この針状のものが「托葉:たくよう」で、丸っこいものは「ガク」です。ガクには剛毛が生えています。茎は赤みがかることが多いようですね。

オオフタバムグラは、葉の表面に硬い毛が密生していたり、托葉がよく目立つので、パッと見た感じでもザラザラした印象を受けます。一年草なのですが、砂浜だと特にツンツンと出た托葉やガクの周りの剛毛が残りやすいらしく、完全に枯れていてもそれがオオフタバムグラの残骸だとわかることもあります。

この夏、写真のオオフタバムグラがある海岸も、暑さや台風の影響で厳しい環境だったのでしょう。新鮮な状態のものはなく、みな葉の先が茶色く傷んでいました。それでも、しっかり開花、結実は行われ、さらに、葉には虫食いのあと(食痕)まであり。。。そんな環境下でも、しっかり生態系が営まれていたことを思わせる姿でありました。

【和名】オオフタバムグラ [大二葉葎]
【学名】Diodia teres
【科名】アカネ科 RUBIACEAE
【撮影日】2004/09/21
【撮影地】静岡県新居町

posted by hanaboro at 18:43| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月19日

キバナコスモス・レモンツイスト

キバナコスモスコスモス・レモンツイスト Cosmos sulphureus


キバナコスモス・レモンツイストの後姿。

子供のころに高原のお花畑で見たコスモスは、赤紫色、ピンク、白の一重咲きがほとんどだったと思います。家の庭のコスモスは毎年、台風で倒れて。。。でも、最近では、一口に「コスモス」といっても、様々なものが見られるようになりましたよね。

ふつう、わたしたちが抱く「コスモス」のイメージとしては、背丈が1m〜1.5mぐらいまで生長し秋に開花してさわやかな秋の風に揺れる姿、そしてそれは心の中の故郷のような存在なのではないでしょうか。

このようにわたしたちが、ふつうに「コスモス」といっているのは、「Cosmos bipinnatus」の品種群にあたります。従来からある花色に加えて、イエローガーデン、イエローキャンパスのような黄色の品種や、中央部の色が濃くなるもの、絞りが入るもの、花弁に縁取りができるものまで登場しています。花の形も八重咲きや花弁が筒状になるタイプなどいろいろな品種が見られます。花の時期も、従来の短日性の秋咲き品種に加えて、6月ごろから開花する夏咲き品種も多くなっています。

また、近縁な種類としては、「キバナコスモス (Cosmos sulphureus)」、「チョコレートコスモス (Cosmos atrosanguinea または Bidens atrosanguinea)」、「キャンディーコスモス (Cosmos peucedanifolius または Bidens peucedanifolia)」、「ウィンターコスモス (Bidens laevis)」などがあります。

今回の写真の品種は、キバナコスモスの品種の一つですが、草丈が1m近くになり、花も大きく、一重咲きなので、遠めには一般的な「コスモス」の黄花に見えます。しかし、よく見ると、葉の感じが全然違いました。一般的な「コスモス」の葉は糸状に細く切れ込んでいるのですが、キバナコスモスは切れ込んだ葉の幅が太いのです。そのせいもあるのでしょうね、キバナコスモスの矮生種で八重咲きのものなどは、よく「マリーゴールド」と見間違えてしまうようです。

花の色も、形も、草丈も、そして花の咲く時期まで、多様になってきているコスモス。みなさんは、どんなコスモスがお好みですか。

【一般名】キバナコスモス [黄花秋桜]
【品種名】キバナコスモス・レモンツイスト
【英名】yellow cosmos
【学名】Cosmos sulphureus
【科名】キク科 COMPOSITAE (ASTERACEAE)
【撮影日】2004/10/15
【撮影地】東京都立川市

posted by hanaboro at 19:20| 東京 ☔| Comment(2) | TrackBack(1) | 秋味ぶろぐ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月18日

フシグロ

フシグロ Silene firma


はじめて「フシグロ」っていう名前を聞いたときは、何だか妙な名前だなと思いました。でも、一度その訳がわかってしまうと、どうということはありません。茎の節の部分が黒っぽい色(暗い紫色)になるから、フシグロという!ただそれだけのことなんです。

分布は、北海道、本州、四国、九州で、日当たりのよい草地に生えています。草丈は30cm〜50cm程度。花期は6月〜9月、つぼ形にふくらんだガクの部分(ガク筒)から白い小さい花を咲かせます。

フシグロはマンテマ属(シレネ属)の植物ですが、同じ仲間と比べるとちょっと目立たない存在です。帰化植物の「ムシトリナデシコ」や「マンテマ」の方がよく知られているかもしれません。また、園芸をされる方なら「シレネ」といった方がわかりやすいでしょう。やっぱり園芸種には花が大きくて華やかなものが多く、「シレネ・アルペストリス(Silene alpestris)」や「シレネ・ユニフロラ(Silene uniflora)」などがよく栽培されているようですね。ガクの部分がふくらむのは、フシグロとも共通した特徴です。

写真では花が終わった後で、ガクの部分だけが残っています。このガクの形がユニークで、ジュズダマの果実のようにも見えます。もっとも、ジュズダマのようなツヤツヤした光沢はないですけど。

【和名】フシグロ [節黒]
【学名】Silene firma
【科名】ナデシコ科 CARYOPHYLLACEAE
【撮影日】2004/09/16
【撮影地】山梨県山中湖村

■当ブログ内関連記事
ムシトリナデシコ

続きを読む
posted by hanaboro at 17:43| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月17日

ミズオトギリ

ミズオトギリ Triadenum japonicum


ミズオトギリは、国内では北海道〜九州に分布し、池、沼地や湿原に生える多年草です。オトギリソウの仲間は、ふつう黄色の花を咲かせますが、このミズオトギリの花は淡い赤みがかった桃色です。他のオトギリソウの仲間がだいたいオトギリソウ属(Hypericum)なのに対して、ミズオトギリはミズオトギリ属(Triadenum)という別属に分類されています。

草丈は50cm〜1mぐらいで、葉は茎の同じ高さの節から2枚向かい合ってつく対生(たいせい)で、葉の付け根は少し茎を抱きこむようになっています。花は、その葉の付け根と茎の先端からでる花序(かじょ)に、数個咲きます。花の直径は1cmほどです。花期は8月〜9月ですが、花はそれほど目にとまる存在ではないかもしれませんね。

というのも、この花は昼間は花が開かず、午後遅くになってようやく花を開くからなんです。この植物が目立つようになるのは、花時期よりもむしろ花が終わって果実が赤くいろづいたとき、さらに秋に葉が紅葉したときではないでしょうか。写真では紅葉はまだですが、果実は赤くなっていますね。

【和名】ミズオトギリ [水弟切]
【学名】Triadenum japonicum
【科名】オトギリソウ科 GUTTIFERAE
【撮影日】2004/09/21
【撮影地】愛知県豊橋市

続きを読む
posted by hanaboro at 17:19| 東京 ☀| Comment(3) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月16日

アキノノゲシ

アキノノゲシ Lactuca indica


アキノノゲシは、日本全土に分布し、日当たりのよい土手、空き地や道端などにふつうに生えています。夏の終わりごろ、みずみずしく柔らかそうな根生葉が目に付くようになり、これは一体なんだ?と思っているうちに、草丈はグングン伸びてきて、最終的には1m〜1.5mほどになります。初秋〜晩秋にかけて淡い黄色の花を円錐形の穂にたくさん咲かせますが、その姿には立体感があり順調に生育した個体は、実際の草丈以上に大きく見えます。

花が終わって種子が熟すとタンポポと同じように、種子は綿毛(冠毛:かんもう)とともに風にのって運ばれます。秋も半ばになれば、写真のようにアキノノゲシの冠毛が目立つようになります。その冠毛の中をジロジロ見ると、黒っぽい種子(そう果)がたくさんできているのがわかります。アキノノゲシは種子ができる確立がとても高いのです。その理由は、受粉の方法が二段階になっているからだといいます。では、その秘密をちょっとだけ。

アキノノゲシの花は日中だけ開いて、夕方には閉じてしまうのですが、昼の間は、同じ花の中での受粉はせず、夕方になってようやく同じ花の中での受粉(同花受粉)が行われます。つまり、日中は花を訪れる昆虫によって、花粉を運んでもらおうと花を開いて待ちますが、もし、昆虫の訪問によって受粉できなかったとしても、同花受粉することによって、確実に受精して種子を残すというわけなのです。子孫を残すために念には念をいれているってことですね。

写真の個体は、台風などの影響をもろに受けてしまったのでしょうか、円錐形になるはずの花序の形はめちゃくちゃです。もうかなり種子もできていてそろそろ役目も終わりそうなのに、茎の先は上へと向いていて、まだ生長ホルモンは健在のようで。。。

【和名】アキノノゲシ [秋の野罌栗]
【学名】Lactuca indica
【科名】キク科 COMPOSITAE
【撮影日】2004/10/07
【撮影地】東京都日野市

■Trackback
ひなっぺた通信」さんの記事→「虫よ来〜い!

posted by hanaboro at 18:26| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(1) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

スズメウリ

スズメウリ Melothria japonica


スズメウリは、本州、四国、九州に分布するつる性の一年草で、山野のちょっと湿り気の多い場所や河原の水辺に生えています。ウリ科の植物なので、葉が変形した巻きひげで周りの草などに巻きつきます。名前の由来については、属は違いますが同じウリ科の「カラスウリ」と比べて果実が小さいから、「スズメウリ」と呼ばれているという説と、果実がスズメの卵に似ているからという説があります。花も実のゴージャスなカラスウリと比較すると、スズメウリの見た目はなんと繊細なことでしょう。

花は直径5〜7mmぐらいの少し黄色みがかった白色で、8月〜9月ごろ咲きますが、この植物の一番の特徴は、やはり、その果実でしょうね。スズメウリの果実は直径1cmほどの球形か卵形です。写真では、緑の球と白っぽい球が見えますよね。なぜ2色あるかというと、果実のできはじめは緑なのですが、熟すとだんだん白っぽい色(灰白色)になってくるからなんです。それで色の違う果実がぶらさっがっているってわけですね。

【和名】スズメウリ [雀瓜]
【学名】Melothria japonica
【科名】ウリ科 CUCURBITACEAE
【撮影日】2004/10/11
【撮影地】東京都日野市

posted by hanaboro at 10:35| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月15日

トキリマメ

トキリマメ Rhynchosia acuminatifolia


トキリマメは、本州の宮城県以西、四国、九州に分布しているつる性の多年草で、山野の林の縁などに生えています。花は7月〜9月ごろ、色は黄色です。

トキリマメの名前の由来は不明なのですが、別名を「オオバタンキリマメ」といって、「タンキリマメ」に似て葉がやや大きいことによります。タンキリマメという名前は、その種子を食べると痰が止まるという俗説からきています。

写真の個体は、トキリマメかタンキリマメか微妙な感じもありますね。3枚あるうちの一番てっぺんの葉(頂小葉)の先がとがることと、葉の幅が一番太くなる場所がより葉の付け根に近い方にあること、葉の質が薄いことから、「トキリマメ」としています。

一方の「タンキリマメ」の場合だと頂小葉の先が丸っこく、葉の幅が一番太くなる場所がやや葉の先側にあって、葉の質が厚めです。そのほか、葉の裏の毛の多少も両者の区別点になっています。花のない時期にそれらしいものに出会ったときには、ぜひ葉っぱに注目してじっくり観察してみてくださいね!

トキリマメやタンキリマメが、一番目に付くようになるのは、豆(豆果)が熟して赤くなり、さらにそれがはじけて黒い種子が2個見えたときではないでしょうか。赤と黒のコントラストが印象深く、形もおもしろいですよ。パカッとわれた赤い豆の袋の両端に黒い豆が2つ!写真では、まだ熟していないので、そのよさはわかりませんが、10月下旬か11月には豆の見ごろを迎えると思いますよ。

【和名】トキリマメ
【別名】オオバタンキリマメ [大葉痰切豆]
【学名】Rhynchosia acuminatifolia
【科名】マメ科 LEGUMINOSAE
【撮影日】2004/10/11
【撮影地】東京都日野市

■TrackBack
タンキリマメとトキリマメの似たものつながりで、
図鑑:花鳥風月」さんの記事→「痰切豆

「図鑑:花鳥風月」さんのところでは、「痰切豆」がとてもおもしろく紹介されていますよ!

posted by hanaboro at 21:01| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月14日

ダンドボロギク

ダンドボロギク Erechtites hieracifolia
2004/10/07 ボロボロの冠毛

ダンドボロギクは、北アメリカ原産の帰化植物で、もともとは日本に自生していなかったものです。種子で繁殖する一年草で、田畑や都市部にも帰化しています。草丈は50cm〜1mほど。写真はちょっと暗い場所で撮ったものなので色が暗めに出ていますが、ダンドボロギクは全体的に緑色が薄めで、黄緑色っぽい感じです。

ダンドボロギクの「ダンド」は、この植物が日本で最初に発見された愛知県の「段戸山」にちなんでいます。発見は1933年のことだったそうです。花期は8〜10月、茎の上の方の花序に円筒形の花をたくさんつけます。「総苞(そうほう)」という筒の部分は薄緑色、筒の先に見える花の部分は淡い黄色です。旬の時期でも地味な色合いの花だし、名前も「ボロギク」だし、しかも帰化植物ということもあって、この花が脚光を浴びることはなかなかありません。

ダンドボロギク Erechtites hieracifolia
2004/09/15 茎葉は茎を抱く

キク科の植物ですので、タンポポ同様綿毛(冠毛:かんもう)ができますが、ダンドボロギクの場合、この冠毛が種子から離れてしまいやすく、冠毛だけが辺りにブワブワと舞っていることもあります。写真の個体では、風雨にさらされたためなのか、はずれた冠毛やまだはずれていない冠毛もごちゃ混ぜになったようで、花序のあちこちにまとわりついていました。けして美しい状態ではありませんが、種子に綿毛がある植物には、これと似たような状態になってしまうものはよくありますよ。

日本に帰化した当初は、山中の伐採跡地のパイオニアとして、他の草が生えるまでの間そこに生えていただけといいますし、葉は食用にもなるとか。今は都市部にもありますけれど、帰化植物としてはそんなに目の敵にされるほどではないようですね。別名はオオボロギク。

【和名】ダンドボロギク [段戸襤褸菊]
【別名】オオボロギク
【学名】Erechtites hieracifolia
【科名】キク科 COMPOSITAE
【撮影日】2004/10/07、2004/09/15
【撮影地】東京都日野市

■当ブログ内関連記事
ベニバナボロギク
ベニバナボロギク(N0.2)

Yahoo!地図情報トップページ
段戸山周辺地図

posted by hanaboro at 18:25| 東京 ☁| Comment(4) | TrackBack(1) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月13日

ヌスビトハギ(広義)

ヌスビトハギ Desmodium podocarpum subsp. oxyphyllum


ヌスビトハギは、山野の林内やちょっとした草の茂みに生える多年草です。日本国内では北海道、四国、九州に分布しています。花は7〜9月に咲きますが、この植物が最も目にとまるのは、写真のようにサングラス状の果実ができたころではないでしょうか。このような形の果実を「節果:せっか」といい、節のところで2つの「小節果」にわかれています。この果実の表面にはフックのように先がカギになった毛が密生しています。そのため、人の衣服や動物の体にくっついて運ばれます。つまり、ヌスビトハギの果実は、「ひっつきむし」の1つなんですね。

「ヌスビトハギ」という名前も、やはりこの果実の形に由来するようです。果実の形が忍び足で歩く盗人の足跡に見えるからとか、動物の体にこっそり果実をくっつけて運ばせているのは盗人のようにずるい!ということから、そう呼ばれているのだそうです。盗人の足跡というよりは、サングラスですけどね。

ヌスビトハギの仲間には、ヌスビトハギ、マルバヌスビトハギ、ヤブハギ(ケヤブハギ)などがあって、それもお互いによく似ているので、なかなかややこしいですよね。図鑑に従って、葉の形やつき方、毛の多少などに注目すれば、典型的な個体なら見分けはつくのですけれど、雑種もできるらしく、どちらとも決めにくい場合もありますね。また、この仲間の葉緑体DNAの解析を行った研究があると聞きましたが、さらにその研究ではいろいろと葉緑体DNAの変異があることがわかったようで、DNA解析の結果と現在の分類は一致しなかったとか。何でもないようなところにいっぱい生えている植物ですけれど、何かと難しそうな仲間なんですね。

見分ける簡単なポイントとしては、ヤブハギなら葉が茎の下の方に集まってつき、ヌスビトハギなら葉の形がややとがったようなシャープな感じになる、オオバヌスビトハギなら葉脈が葉の縁まで到達しないというところでしょうか。

これまで、この記事は、上の写真とともに「マルバヌスビトハギ」として掲載してきました。もう一度検討したところ、「ヌスビトハギ(広義)」とすべきではないかと思いましたので、訂正させていただきます。今回の個体は、写真には写っていませんが、3枚ある小さい葉(小葉)に丸みがあって、てっぺんの小葉(頂小葉)のもっとも幅広い部分が、より先端の方にあったことと、果実の柄の部分に毛があったので、「マルバヌスビトハギ」ではないかと考えています。ただし、小葉の形はとても変異が大きいため、ちょっと微妙です。いずれにしても、この写真ではよくわかりませんけどね(2005/10/04)

【和名】ヌスビトハギ [盗人萩]
【学名】(狭義) Desmodium podocarpum subsp. oxyphyllum
【科名】マメ科 LEGMINOSAE (FABACEAE)
【撮影日】2004/10/11
【撮影地】東京都日野市

posted by hanaboro at 18:39| 東京 🌁| Comment(2) | TrackBack(1) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年10月12日

ツルボ

ツルボ Scilla scilloides


ツルボは、日本全土に分布するユリ科の多年草です。土手や田畑のあぜなど日当たりのよい草地に多く見られますが、海岸の崖の草地やちょっと薄暗い落葉樹林下にも生育しています。ツルボは珍しい植物ではないのですが、その名前の由来にも定説がないという謎の植物です。しかし、この植物のもつ最も不思議な特徴は、やはりその生活様式にあります。

春、3月の終わりごろ、多くの小さな春植物たちと同じように葉を出します。でも、ここで、すぐに花が咲くわけではないのです。春に出た葉は1ヵ月ほどですぐに枯れてしまいます。そして夏は地上部なしで過ごすのです。春の日照はしっかり受けて栄養分を蓄え、夏の暑さは地下でしっかり回避しているということなのでしょう。花が咲くのは、秋のお彼岸ごろです。20〜30cmぐらいの花茎を伸ばして、淡い紅紫色の花をたくさんつけます。

ツルボの謎はこれだけではありません。花時期にはなんと、葉のあるものとないものの2つのタイプがあるのです。春の葉はどんな場所に生えるツルボでも長さ10cm程度の細長い葉を必ず出すのですが、秋の葉は出る個体と出ない個体があるのです。秋の花時期に葉を出さない個体はより暗い林の下や草丈の高い草におおわれる草地に多く見られます。明るい草地の個体はだいたい数枚の葉(根生葉:こんせいよう)を出しています。ツルボは環境の違いにもしっかり適応して生活しているのですね。

写真の個体は、暗いヒノキ林の外で、日当たりがよく草丈の低い草地にあったもので、根生葉は2枚でした。写っているのは、花が終わった後の種子ができつつある状態のものですね。ツルボは種子で繁殖するほか、地下にはいわゆる球根(鱗茎:りんけい)があって、これがふえて繁殖(栄養繁殖:えいようはんしょく)する場合もあります。ツルボは日本国内のほか、朝鮮半島や中国にも分布しているそうですが、栄養繁殖するものは、国内のものに限られるのだそうです。、、、う〜ん、謎は深まるばかり。

【和名】ツルボ [蔓穂]
【学名】Scilla scilloides
【科名】ユリ科 LILIACEAE
【撮影日】2004/10/11
【撮影地】東京都日野市

posted by hanaboro at 19:03| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(1) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。