2004年10月21日

ヘクソカズラ (No.2)

野山を歩いたとき、近くを散歩しているとき、咲いているいろんな花を見て、「きれいだな〜、この花は何ていう名前なんだろう」、そう思うのはごく自然な流れでしょう。そのうち「どうしてそういう名前なんだろう」と名前の由来にも興味がわいてきたりします。いろいろ調べていくと名づけ方が巧妙で、なるほどぉ〜と感心させられることもしばしばです。でも、中には、口に出すのに困ってしまうような、ものすごい名前がつけられているものもあります。例えば、「オオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)」「ママコノシリヌグイ(継子の尻拭)」そして、「ヘクソカズラ(屁糞蔓)」。漢字で書くとまたさらに強烈です。

以前ここのブログで「ヘクソカズラ」をご紹介しましたところ、ちょうどそのころ、blogscape(サイト終了)で大変お世話になったびおびおさんがすごく興味を持ってくださいました。「においの体験がした〜い」とおしゃって。それで、自分も妙にこの植物が気になり始め、もう一度、そのにおいについて、特集してみようと思ったのでした。

では、まず、ヘクソカズラを簡単にご紹介!
「ヘクソカズラ」は、アカネ科のつる性の植物です。日本全国に分布しています。日当たりのよい草地や道端のフェンスによくからまっています。花は夏に咲き、秋には小さい実がたくさんできます。独特の臭気を持つことから、その名がつけられていますが、そのにおいの正体は、「メチルメルカプタン」という成分なのだそうです。虫の食害から身を守る手段と考えられているそうですが、葉には虫食い痕も見られます。虫はそういう成分が含まれる植物を食べることで、体内にその成分を取り込んで、外敵から身を守ることもあるのだそうです。生き物の世界は、奥が深いのですね〜。

そこで、ブログをやっているみなさんは、この植物に対してどんなふうに感じておられるのかな?と思って、Bulkfeeds: RSS Directory & Searchで検索させてもらいました。ヒットしたブログのほとんどがPHOTO BLOGさんで、そこには、とても美しいヘクソカズラの花や実のお写真がありました。本当にこの花がそんな名前なんて信じられなくなるような、すばらしい作品をたくさん見せていただきました。

今回は、この植物を取り上げて、においについても書いておられるブログさんの記事をいくつかご紹介させていただこうと思います。あ、なんだか変なご紹介の仕方でごめんなさい、「ヘクソカズラ」だなんて。。。

ねこづらどきさんは、[秋、みっけ 花はきれいなんだけどなあ@秋味ぶろぐ]という記事の中で、
なんでも触るとものすごい悪臭がすることから付けられたのだとか。私は試してみる勇気がなく、残念ながらどんな感じか判りません。
とおっしゃっておられます。やはり、その名前を聞いて、由来を知ってしまうと、さわるのもちょっとためらってしまいますよね。わたしもなかなか近寄れません。何といいますか、例えようのないにおいなんですよね。

ご自由にお持ち帰り下さい。さん(サイト移転)は、[屁糞葛]という記事で、
触れば、とにかく臭い!臭くて暫くは反吐を吐きそうになります。
と書かれておられます。わたしの感覚もちょっとこれに近いかもしれません。特に、夏場の蒸し暑い時期に触ってしまうと、かなりこのにおいは臭いと感じます。近くを通っただけでもにおうことすらありますよ。

とはいっても、においの感じ方も、人それぞれのようです。特に苦手でなければ、この花で遊んだりもできるようです。

くさばなぶろぐさん(サイト移転)では、記事[ヘクソカズラ]で、
子供のころよくこれで遊んだ。別名「ヤイトバナ(灸花)」というのだが、ヤイトに見立てて、花を肌に密着させるのだ。花をぺろっと舐めてから肌にひっつけると、伏せた湯のみ茶碗のように、何本でも立つんです。
とおっしゃっておられます。この花を肌につけるとお灸のように見えるので、別名「ヤイトバナ(ヤイトというのはお灸のこと)」というのだそうですね。そういう遊びがあるらしいことをわたしも聞いたことがありましたよ。実際に体験されてたのですね〜。いくら臭い!といっても漢字から連想するような猛烈な悪臭ってほどではないですから、慣れ親しんでくると、平気になるのかもしれませんね。

ひなっぺた通信さんでは、記事[モノクロで撮ると…]のコメントで、
ヘクソカズラの葉や茎、実の匂いをかいでみましたが、「葉っぱの匂い」でした。
とおしゃっておられます。もしかしたら、ひなっぺたさんが体験されたものは、時期的にもうあまり臭気を放っていなかったのかもしれませんね。においは真夏のころに比べるとだんだん薄らいできて、ほとんど気にならなくなるようです。熟した実はリースの材料にもされるくらいですから。

ちなみに、わたしは、このにおいが苦手なんです。先入観もありますが、なるべく触らないようにしています。ただ、図鑑を見ると、この花の構造が面白そうなので、昆虫が花を訪れるときなどどんなふうに受粉するのか興味があります。ちょっと観察してみたいのですけれど、このにおいを克服できるかどうか。。。なんて、思っていましたら、このたび、それはそれは、すばらしいサイトさんにめぐりあいました。Holiday Naturalistさんです。自力での調査はしなくてもいいかな〜などと思ってしまいました。ぜひ、ご訪問されて、ヘクソカズラの魅力を堪能してくださいませ。

■Holiday Naturalistさんのサイトトップ
ヘクソカズラの誘惑

今回は、ヘクソカズラのにおいについてばかりでしたが、この植物の名誉のために?ちょっとだけ。
ヘクソカズラというものすごい名前とヤイトバナという別名のほかに、この植物には「サオトメカズラ(早乙女蔓)」、「サオトメバナ(早乙女花)」という何とも正反対な別名があります。その花がかわいらしいので、乙女のかぶる笠にみたててそういうのだそうです。
多くの図鑑で、一番に出てくるのは「ヘクソカズラ」ですし、属和名ではヘクソカズラ属です。属和名で「サオトメカズラ属」などとなっているのは見たことがないし、「ヘクソカズラ」の方が標準的なのかなぁ、と思ったりもしています。筆者はちょっと呼びにくいくらいで、この名前について、そんなに違和感ないのですけど。万葉集でも「クソカズラ」と詠まれているといいますし。

そういえば、ご指摘くださった「ねこづらどき」のなおくんさんは、「サオトメカズラ」という別名があるなら、せっかくだから、こっちで呼んであげたいって、おっしゃってましたよね。優しいなあ〜。筆者は、もう、「ヘクソカズラ」って呼ぶのが染み付いてしまって、別名で呼ぶことが皆無、あの文字を漢字で書くのも平気になっていました。←常に植物たちに冷ややかな視線を送ってしまっています。

花図鑑のボロボロブログでは、「花のボロボロな姿をボロボロな写真とともにご紹介!」というのが、基本的なモットーなので、一応、自分の拙い写真もどうぞ。小さい丸い実がたくさんついていますが、この実の色はときどき、黄金色なんて表現されているようですね。筆者には、くすんだ黄土色に見えましたけども。

ヘクソカズラ (No.2)

ヘクソカズラ Paederia scandens


学名のPaederiaは、ラテン語のpaedor「汚れ、汚物」に由来。scandensには、「よじ登る」という意味があります。

■当ブログ内関連記事
ヘクソカズラ

【和名】ヘクソカズラ [屁糞蔓]
【学名】Paederia scandens
【科名】アカネ科 RUBIACEAE
【撮影日】2004/10/07
【撮影地】東京都日野市

*TrackBack
■ねこづらどきさんの記事→[秋、みっけ 花はきれいなんだけどなあ@秋味ぶろぐ]
■ご自由にお持ち帰り下さい。さんの記事→[屁糞葛](サイト移転)
■くさばなぶろぐさんの記事→[ヘクソカズラ](サイト移転)
■ひなっぺた通信さんの記事→[モノクロで撮ると…]

つづきは、謝辞などでございます。長々と、お付き合いいだだきまして、ありがとうございました。

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posted by hanaboro at 13:31| 東京 ☔| Comment(30) | TrackBack(2) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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