リュウノウギク

リュウノウギク Chrysanthemum makinoi


雪の少ない太平洋側でもいよいよ冬がやってきます。うちはまだ、冬を迎える心構えができていませんが、野山の植物たちは一足早く冬越しの準備ができているようです。どのような形で冬を過ごすかは植物によって様々です。種子や根だけのものもあれば地上部を出して越冬するものもあります。草刈が行われたり、今シーズンの地上部が枯れたりして、地上部を出して越冬するもののうち、特に根ぎわから葉をたくさん出して、地面にきれいに葉っぱを並べて冬を越すタイプが目立つようになりました。

このように地面にきれいに並んだ葉を「根生葉(こんせいよう)」といいます。身近なところでは、タンポポの葉を思い浮かべてもらえるとわかりやすいでしょうね。根生葉は一見、茎がないように見えますが、ちゃんと茎はあるんです。地上に出ている茎はごく短いもので節間がほとんどないために、根から直接葉が出ているように見えるだけなのです。また、「根出葉(こんしゅつよう)」あるいは「ロゼット」ということもあります。英語では、「radical leaf」 または「rosette」です。

写真はリュウノウギクの根生葉です。右側に一本細い棒が見えますが、これが、今シーズンの茎だったものです。花期は10月〜11月が標準ですが、もうこの株にはほとんど茎だけしか残っていませんでした。葉には毛が密生しているので、白っぽく見えます。夕日で輝く姿は、日本のシルバーリーフプランツって感じです。

葉の裏面にはさらに毛が密生しているのですが、その毛の状態はちょっと変わっています。葉からまっすぐ一本毛が伸びるのではなく、細い毛の中央からごく短い柄が出て葉についた状態になっているんです。こういう毛のことを「丁字状毛」といいます。

リュウノウギクは、本州の東北南部〜四国、九州に分布し、日当たりのよい丘陵地や山地に生えている多年草です。葉をもむと「竜脳」に似た香りがするので、その名前がついています。

学名は図鑑によって異なるものが採用されていますが、
米倉浩司氏・梶田忠氏 (2003)「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList),http://www.bg.s.u-tokyo.ac.jp/bgplants/ylist_main.html(2004年11月30日).
によりますと、Chrysanthemum makinoi Matsum. et Nakaiが標準で、Chrysanthemum japonicola MakinoとDendranthema japonicum (Maxim.) Kitam.は異名として取り扱われています。

「Chrysanthemum」はキク属で、 chrysos(黄金)+anthemon(花)に由来しているのだとか。ちなみに、リュウノウギクの花(舌状花)は白色です。

【和名】リュウノウギク [竜脳菊]
【学名】Chrysanthemum makinoi
【科名】キク科 COMPOSITAE
【撮影日】2004/11/28
【撮影地】山梨県富士吉田市

posted by hanaboro at 20:22| 東京 ☀| Comment(16) | TrackBack(0) | 葉っぱ図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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