2004年12月14日

ハキダメギク

ハキダメギク Galinsoga quadriradiata


ハキダメギクは、熱帯アメリカ原産の一年草です。茎は次々に二又に分かれていく性質があって、草丈は15cm〜生育のよいものでは50cmを越えるようなこともあります。

花期は初夏〜晩秋まで長い期間、開花が見られますし、条件さえ整えば冬でも見かけます。頭花は直径5mmほどで、5枚の白い舌状花がまばらな感じでついています。舌状花の先は3つに切れ込みが入っていて、いわゆる花びらに見えます。それ以外は黄色い筒状花です。遠くからでは小さくてよくわかりませんが、近寄ってまじまじと眺めてみるとその形はなかなか整っていて見どころがあります。

近縁種の「コゴメギク (Galinsoga parviflora)」とはそっくりですが、花に注目すると、ハキダメギクの場合だと舌状花と筒状花の両方に冠毛があるのに対して、コゴメギクの場合は舌状花に冠毛がない点で区別できます。とはいうものの、これを観察するにはルーペが必要ですね。全体的に見た印象では、コゴメギクの方が細長くヒョロヒョロした感じで、葉も細く小さくギザギザ(鋸歯:きょし)も目立たないといえるでしょう。

通常ならその年の最初の種子の発芽は、春から初夏のころです。それこそ、一帯にびっしりと芽生えができることがあります。条件が整えば、芽生えて開花結実までひと月ちょっとで可能なのだそうで、一年のうち何世代も発生しているといいます。

温暖な冬となっている関東では、今もハキダメギクの開花が続き、写真のような幼植物にも蕾がついています。写真の個体は草丈3cmぐらいですが、冬だからなのか開花を急いでいるようです。周辺にはこの個体よりもさらに小さな芽生えがありましたが、そちらはどうなることやら。

「ハキダメギク」…この植物もかわいそうな名前がつけられた代表種の1つといえるでしょうね。なんでも、最初に発見されたのが東京都で、掃溜めのような場所に生えていたのだとか。この命名者については一般的な図鑑にも出ていて、やはり(といっては失礼ですが)牧野富太郎さんでした。

【和名】ハキダメギク [掃溜菊]
【学名】Galinsoga quadriradiata
【科名】キク科 COMPOSITAE
【撮影日】2004/12/13
【撮影地】東京都日野市

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2004年12月13日

オオイヌノフグリ

オオイヌノフグリ Veronica persica


オオイヌノフグリは、もともとはアジア西部や中近東の原産で、ヨーロッパを中心に世界中に広く帰化している越年草です。原産地については、図鑑によって記述が微妙にずれていることもあり、ヨーロッパやアフリカ、あるいはユーラシアやアフリカなどとなっていることもあります。国内で最初に発見されたのは、明治中期のことだったとか。当時は東京の都心部で少しだけ見られるぐらいだったそうですが、現在では全国的に道ばたや田畑、空き地などでふつうに見られ、春になったことを知らせてくれる花としてすっかりおなじみになっています。

種子は秋に発芽し冬を越して翌年の春に開花します。通常の花期は3月〜5月です。写真の撮影は12月中旬、平年よりも暖かな関東の丘陵地です。早くもオオイヌノフグリが蕾をつけています。写したのは午前中でしたから、午後には日の光を十分受け蕾が開いたかもしれません。しかし、まだ開花していないとはいえ、全体に長い毛がたくさん生えている様子や花柄が茎の上部の葉の脇(葉腋:ようえき)から伸びている様子などを観察することができます。

花弁は4枚で、色は鮮やかな青紫色、2本の雄しべも目立ちます。開いたときの花の直径は1cmほどです。比較的小さな花の割にはよく蜜を出し、おおむね、虫によって花粉を運んでもらって受粉する虫媒花のようですが、虫の訪問がなくても自家受粉して確実に種子を作ることができるため、一度定着した場所では秋にはかなりの数の芽生えが見られます。

オオイヌノフグリという名前は、大きな「イヌノフグリ」という意味です。同じ仲間の在来種(といわれています)「イヌノフグリ (Veronica didyma var. lilacina)」に比べて大きいのでこの名があります。フグリとは陰嚢の古い言い方で、果実の形が犬の陰嚢に似ているからだそうです。他にも似ている形のものはあったと思うのですが、よりによってこの名前にするとは。。。

今のところ、植物の和名に関しては、定まった基準があるわけではなく、慣例的に多く使われているものが標準として図鑑などで掲載されています。つまり、どういう名前で呼んでもかまわないわけで、このままでは別名や地方名などでもいいことになり(いいのはいいのですが)、混乱するかもしれません。現在、生物の分類学の各分野で、鳥類のように1つの学名に対して1つの標準和名を決めることや、差別的な言葉が含まれている和名をそうでないものに変更する案などが出ているようです。ただし、「オオイヌノフグリ」は、特に差別的というわけではなさそうですから、このままの可能性が高そうな気がします。

別名には「ヒョウタングサ」や「オオハタケクワガタ」というものがあるそうですが、今のところ、実際にこの名で呼んでいる場面は見たことがありません。

【和名】オオイヌノフグリ [大犬の陰嚢]
【学名】Veronica persica
【科名】ゴマノハグサ科 SCROPHULARIACEAE
【撮影日】2004/12/13
【撮影地】東京都日野市

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ドウダンツツジ

ドウダンツツジ Enkianthus perulatus
2004/12/08 紅葉と赤い冬芽

ドウダンツツジは、広くとらえると本州の房総半島の一部と伊豆以西、四国、九州に分布しますが、少し葉の幅が広いものを「ヒロハドウダンツツジ(Enkianthus perulatus var. japonicus)」として区別した場合、ドウダンツツジの分布は、主に四国の蛇紋岩地のみとなるようです。なお、四国の蛇紋岩地では、ドウダンツツジとヒロハドウダンツツジの両方のタイプが混生しているところがあるといいます。

春〜初夏のころの花と秋の紅葉の美しさから、「シロドウダン(白灯台 Enkianthus cernuus)」、「サラサドウダン(更紗灯台 Enkianthus campanulatus)」など近縁種とともに公園や庭によく植えられています。植栽されているものは丈が1mぐらいにそろえられていることが多いですが、自生地では3mほどまでなるようです。

ドウダンツツジ Enkianthus perulatus
2005/08/03 まだ熟す前の果実が見える

花は、長さ7mm〜8mm程度の白い壷形で、1cm〜2cmぐらいの花柄にぶら下がって咲きます。輪生状についた葉の間から散りばめたようにつきます。秋の真っ赤に燃えるような紅葉は、都市部の公園では貴重な彩りとなっています。

一番上の写真は12月上旬の撮影で、都市郊外の公園に植栽されていたものです。真っ赤な紅葉も今ではもうまばらに枝に残るのみとなりました。葉が落ちてくると、早速、冬芽が目立ち始めます。枝先にできた「頂芽(ちょうが)」は長さ5mmぐらいになっています。魚のうろこのように何枚もかぶさっている皮のようなものは、「芽鱗(がりん)」といい、ドウダンツツジではだいたい10枚ぐらいです。写した個体の場合は冬芽の芽鱗は紅葉と同じ色で真っ赤でしたが、赤褐色〜黄褐色のことも多いです。

【和名】ドウダンツツジ [灯台躑躅]
【学名】Enkianthus perulatus
【科名】ツツジ科 ERICACEAE
【撮影日】2004/12/08、2005/08/03
【撮影地】東京都日野市

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2004年12月11日

エノコログサ

エノコログサ Setaria viridis var. minor


エノコログサは、日本全土の道ばたや畑、空き地などにごくふつうに見られる一年草です。フサフサした花穂のようすを子犬のシッポに見立てて、「エノコログサ」といいますが、別名の「ネコジャラシ」という名前でもおなじみです。

草丈はふつうだと30cm〜70cmぐらいになります。花期は8月〜11月、茎の先に3cm〜6cmの花穂を出し、緑色の「小穂(しょうすい)」をびっしりつけます。小穂というのは、簡単にいうと穂についているツブツブのことです。ちょっと難しめにいうと、「小花」がいくつか集まって「包頴(ほうえい)」という一番外側の鱗片状のものに包まれたもののことです。

さらにイネ科の「小花」というのは、「護頴(ごえい)」、「内頴(ないえい)」、「鱗皮(りんぴ)」、「雄しべ」、「雌しべ」を含めたものをさしています。小さなツブツブですけれど、いろいろと複雑な構造をしているものなんですね。観察するにはルーペが必要です。特殊な用語もいろいろ出てきますので、なかなか難しいところかもしれませんね。

エノコログサの小穂は1つの小花からできているように見えますが、実際は2つの小花からできていて、下にある小花は退化して護頴だけになっています。小穂の基の部分からは長い剛毛が出ますが、これがフサフサの毛の部分なんです。この剛毛の色が紫褐色になるものを特に「ムラサキエノコログサ (Setaria viridis var. minor f. misera)」ということもあります。小穂が落ちた後も剛毛は残るので、冬の間もすっかり枯れて白っぽくなったネコジャラシを見かけることがあります。

写真に写っている個体は、草丈3cmぐらいです。このところの陽気で芽生えたものなのでしょうか、一応、花穂ができています。小穂は数個だけ、剛毛も何本かショボショボと伸びているだけですし、結実までいくかどうかはわかりません。でもなかなかの生命力の持ち主ですね。周囲には一度は枯れかけたような株でも、再び生育をはじめたらしく花穂をつけているものがちらほら見られます。

【和名】エノコログサ [狗尾草]
【学名】Setaria viridis var. minor
【科名】イネ科 POACEAE
【撮影日】2004/12/08
【撮影地】東京都日野市

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2004年12月10日

キュウリグサ

キュウリグサ Trigonotis peduncularis


キュウリグサは、日本全土の道ばたや人家周辺、田畑の縁などにふつうに生える越年草です。秋に種子が発芽して、地面にへばりつくようにロゼット状に葉を広げて越冬します。ロゼットで冬を越す植物は他にもいろいろありますが、真冬の間は葉が紫褐色や赤茶色になっているものが目立ってきます。キュウリグサのロゼットも赤紫がかっていることがあります。写真の個体はまだそれほど寒さにあっていないからでしょうか、葉は瑞々しい緑色です。

花期は3月〜5月、茎の先に花序を出して、小さくて可憐な花を咲かせます。咲き始めの花序は、渦まきのような、ゼンマイのような状態でクルリと巻いていて、咲き進むにしたがってだんだん長く伸びてきます。このように先が巻いた花序のことを「サソリ形花序」または「巻散花序(けんさんかじょ)」といい、下から順に咲いて次第に上に咲きあがっていきます。

茎はまっすぐ立ち上がるというよりは、斜め上に伸びるので地上からの高さはあまり高くなりません。ふつうは草丈15cm〜20cmぐらいのものをよく見ますが、花の終わりごろになると草丈が30cmぐらいになっているものもあります。

花はとても小さく直径は2mm程度ですが、園芸植物として栽培される「ワスレナグサ(勿忘草 Myosotis scorpioides)」にそっくりな花です。花(花冠)は5つに裂け5枚の花びらに見えます。裂片の色は淡い青紫色で、基の部分には淡い黄色の付属体があります。それによって、花の中央部に黄色い輪があるように見えます。キュウリグサの花は小さいながらも、ムラサキ科の特徴を十分備えているものなんですね。

葉や茎を揉むとキュウリのような青くさい感じのにおいがするので、キュウリグサと呼ばれています。

【和名】キュウリグサ [胡瓜草]
【学名】Trigonotis peduncularis
【科名】ムラサキ科 BORAGINACEAE
【撮影日】2004/12/08
【撮影地】東京都日野市

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タチツボスミレ

タチツボスミレ Viola grypoceras


タチツボスミレは、国内では北海道〜沖縄まで分布し、海岸に近い場所や人家周辺〜亜高山まで幅広く生育しています。日本で最もふつうに見られるスミレのひとつです。

スミレの仲間では多年生の種の場合、ふつうに花が開く「開放花」と開かない「閉鎖花」という2つのタイプの花をつけます。開放花はふつう春に開き、閉鎖花は開放花が咲き終わった後も葉の脇(葉腋)から次々と出てきます。閉鎖花は開かないので、同じ花の中で受粉が行われ結実します。真冬の時期を除けば、年中種子がつくられているんですね。

ところで、写真ですが、これは12月上旬、関東の丘陵地で写したものです。写っているのは開放花です。この場所はひと月ほど前に草刈が行われ、目だった背の高い草はまったくなくなっています。日の光を受けることができるようになった背の低い草たちが、11月の温かさという条件も重なって、あちこちで花を開いていました。昼間は春のような陽気ですが、午前中はまだ葉や花に露が残ります。写真の花は夜の冷え込みなどで早々に花弁が傷んでしまったようですが、周囲の個体は次々と花を咲かせていました。まるで春の里山のようです。

スミレは種類が多く、花弁がなくなると種類を特定しにくい感じがしますが、花の後ろ側に出る「距(きょ)」や花の中から突き出している柱頭の状態、花弁の内側(特に「側弁」)にブラシのような毛があるかどうか、「托葉(たくよう)」という付属物の様子、葉の形や質感などからわかる場合があります。名前を調べるときは花だけではなく、いろいろ観察して総合的に見て判断するということですね。

ちなみに、タチツボスミレの托葉はくしの歯状に切れ込んで、ギザギザしています。

【和名】タチツボスミレ [立坪菫]
【学名】Viola grypoceras
【科名】スミレ科 VIOLACEAE
【撮影日】2004/12/08
【撮影地】東京都日野市

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→「たぶん(^^ゞ タチツボスミレ
蕾の状態と、ちゃんと咲いている花の様子がわかります。ほかにも毎日たくさんのお花の情報がアップされていて、いつも楽しいブログです。ぜひ訪問してみてください。

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2004年12月09日

イヌコウジュ

イヌコウジュ Mosla punctulata


イヌコウジュは、日本全土のほか中国、朝鮮に分布し、山野の田畑の縁や道ばたに生える一年草です。葉は2枚が同じ節に向き合ってつく対生(たいせい)です。縁のギザギザ(鋸歯:きょし)は比較的浅いもので、よく似た種類の「ヒメジソ(Mosla dianthera)」の方がギザギザが目立ちます。

茎はシソ科の植物らしく四角く角ばっていて、これをよく図鑑では「4稜がある」と書かれています。さらに茎は毛が多く、赤紫色を帯びていることがあります。筆者がよく見かけるものは、草丈が20cm〜30cmぐらいのものが多いですが、ときには50cm〜60cmぐらいになっていることもあります。

花期は9月〜10月、枝の先に花穂が出て、淡い紅紫色の小さな花を咲かせます。花時期を通してみると花の数はそれなりにたくさん咲かせるのですが、一斉に開花するわけではなく、ちらほらと咲いていきます。長さ3mm〜4mmぐらいの小さな花でしかも開いている花数が少ない割には、そこにあると目を引く草だと思います。花のつく茎やガクも赤紫色を帯びることがあり、秋の野で静かに彩を添えている気がします。

写真は花が散った後の花穂です。茎もガクも赤紫色に染まっています。花が咲いている時期のガクは2mmぐらいなのですが、花が終わった後伸びてきて4mmぐらいになります。ガクはまず上と下の2つに裂け、それぞれ上唇、下唇といいます。さらに上唇は3つに裂け、下唇は2つに裂けています。特に上唇の先が鋭くとがる点は、ヒメジソとの区別点の一つです。こんなふうに花の後にガクが目立つ感じは、「アオジソ(Perilla frutescens var. crispa f. viridis)」などいわゆるシソにも通じるものがあります。

【和名】イヌコウジュ [犬香需]
【学名】Mosla punctulata
【科名】シソ科 LABIATAE
【撮影日】2004/12/08
【撮影地】東京都日野市

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オランダミミナグサ

オランダミミナグサ Cerastium glomeratum


オランダミミナグサは、ヨーロッパ原産の帰化植物で、国内で最初に発見されたのは明治の末期なのだそうです。現在では日本各地の道ばたや田畑、人家周辺など日当たりのよい場所でごくふつうに見られます。秋に芽生えて越冬する越年性の一年草です。冬になり草丈の高い草もなくなった場所では、オランダミミナグサの小さな芽生えを見かけるようになりました。

写真では、まだ草丈1.5cm程度で一つ苗には一つしか芽がありませんが、根元の方でたくさん枝分かれすることが多いので、春には大きな株立ちに生長するかもしれません。草丈は10cm〜30cmほどになります。開花するのは3月〜5月ごろです。

茎は紫褐色になることが多いですが、全体に立ち上がった状態の毛が多いので、白っぽくてフサフサした印象を受けます。生えている毛は腺毛になっているものも多くて、触ると少し粘る感じがします。腺毛というとモウセンゴケのように毛の先に小さい丸い玉がつくのを思い浮かべますが、オランダミミナグサの腺毛は先に玉がついているわけではなく付け根の方がふくらんでいます。そしてすべてが腺毛というわけではなく軟毛も生えています。

在来種の「ミミナグサ (Cerastium caespitosum var. ianthes)」は、毛が少なく茎の紫褐色が目立ちます。葉の幅も細いので全体的に細身の印象です。オランダミミナグサよりは圧倒的に見られることが少なく、都市周辺ではごく稀に見られるぐらいです。また、最近では同じ属の園芸種、「セラスチウム」がよく栽培されています。葉が白い銀葉で、花もオランダミミナグサよりもずっと大きく直径2cmほどの白花の品種が主なようです。

【和名】オランダミミナグサ [和蘭耳菜草]
【学名】Cerastium glomeratum
【科名】ナデシコ科 CARYOPHYLLACEAE
【撮影日】2004/12/05
【撮影地】東京都日野市

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ミミナグサ

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2004年12月08日

ヤエムグラ

ヤエムグラ Galium spurium var. echinospermon


ヤエムグラは、日本全土の道ばた、草地、林の縁などにふつうに見られる一年草〜越年草です。春の畑などでは防除対象となる代表的な雑草の一つです。茎には4つの角(4つの稜)があって、その稜にそってたくさんトゲが生えています。トゲが周りのものに引っかかりながら伸びていくので、見た目の草丈以上に茎は長く伸びています。特に根元の方ではよく枝分かれするようで、生えている場所ではヤエムグラが他の草とともに生い茂ったような状態になることがあります。このように幾重にも重なって生える様子からその名前がついています。

ヤエムグラは秋に芽生えて冬を越す場合と春になって発芽する場合があります。写真は秋に芽生えたもので、丈は10cmほどです。春の葉が細長い形をしているのに対して、冬に見られる葉は小さく丸っこい形をしています。このように小さいながらも葉の面積を広げているのは、冬の間、太陽の光を効果的に取り入れるためだといわれています。

葉は、6枚〜8枚が茎の節を囲むように車輪状につきます。このような葉のつき方を「輪生(りんせい)」といいますが、このうち本来の葉は2枚だけで、他の葉は「托葉(たくよう)」という葉のような形をした付属物です。といっても、ヤエムグラの場合見た目には形や大きさにほとんど違いはありません。葉の縁や裏の中央の脈(主脈)にも毛が生えていて、これもよく引っかかります。はびこってしまうと厄介な雑草です。さらに実にまで毛が生えていて先はカギ状になっています。実はこの毛によって動物の体や人の衣服にくっつきます。いわゆる「ひっつき虫」です。

【和名】ヤエムグラ [八重葎]
【学名】Galium spurium var. echinospermon
【科名】アカネ科 RUBIACEAE
【撮影日】2004/12/08
【撮影地】東京都日野市

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2004年12月07日

ウメバチソウ

ウメバチソウ Parnassia palustris var. palustris


ウメバチソウは、国内では北海道、本州、四国、九州に分布し、低山〜亜高山の湿り気のある草地に生育している多年草です。白く端正な花は夏の湿地によく似合い、とても美しいものです。ウメバチソウという名前は、花の形が家紋の梅鉢紋に似ていることからつけられたのだそうです。

上の方につく葉は柄がなく、幅の広い卵形で長さ2cm〜3cmぐらい、基の部分は茎を囲むように丸まってつくのでハート形に見えます。根もとの方にある「根生葉(こんせいよう)」は、形は同じようなものですが、やや小さく数枚が束になってつき長い柄があります。

花期は7月〜10月、長さ10cm〜30cm程度の花茎をすっと伸ばして、そのてっぺんに1つだけ真上を向いて咲きます。直径2cmぐらいの真っ白な5弁の花です。写真は蕾の状態ですけれど、周りにピラっと出ている緑のへらのようなものはガクです。ガクも5枚あります。ウメバチソウは「5」というのが基本のようで、雄しべの数も5本です。さらには、花粉を作らない仮の雄しべ(仮雄しべ)というのもあって、その数もやはり「5」です。仮雄しべは細かく15個以上に裂けて先端には小さい球形の腺体がポチっとついています。

一見白い5弁の花が開いているだけなのですが、雄しべ、仮雄しべ、雌しべは、いずれも花弁の上に突き出ているので、とても立体的な花になっています。その中央にある雌しべの下の部分はクリクリとしていますが、これは「子房」という部分で、中には後に種子になる「胚珠」が入っています。このように子房がガクや花弁より上にあるものを「子房上位」といいます。

【和名】ウメバチソウ [梅鉢草]
【学名】Parnassia palustris var. palustris
【科名】ユキノシタ科 SAXIFRAGACEAE
【撮影日】2004/09/16
【撮影地】山梨県山中湖村

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シロヤマブキ

シロヤマブキ Rhodotypos scandens


シロヤマブキは、主に中国、朝鮮に分布する落葉小低木です。国内でも中国地方の石灰岩地などでごく稀に自生が見られるといいますが、国内の自生は貴重なもので環境省や地域ごとのレッドリストにも絶滅が心配される植物として掲載されているほどです。どちらかといえば、野生というよりは公園や庭に植えられる花木としておなじみなのではないでしょうか。

同じ科の植物で黄色い花の「ヤマブキ(Kerria japonica)」の仲間に花や葉が似ているところもありますが別属の植物です。シロヤマブキは「Rhodotypos(シロヤマブキ属)」で、ヤマブキは「Kerria(ヤマブキ属)」です。

パッと見た感じでは両者は似ているのですが、よく観察すると違ったところがたくさんあります。花に注目した場合は、ヤマブキの花弁やガクが「5枚」なのに対して、シロヤマブキは花弁もガクも「4枚」で、実もヤマブキは5個、シロヤマブキは4個です。さらに葉のつき方がぜんぜん違っています。八重咲きの品種では葉の観察の方がわかりやすいかもしれません。ヤマブキは葉が各節に1枚ずつ互い違いに「互生(ごせい)」しますが、シロヤマブキは葉が各節に2枚ずつつく「対生(たいせい)」です。

いずれもバラ科の植物なので、ヤマブキの方は一般的なバラ科の特徴を持っているといえますが、シロヤマブキの方はバラ科の中ではかなり特殊な存在です。

5月ごろ一斉に咲いて、あっという間に花を終えてしまいます。果実は花後からふくらんでそこにたくさんついているのですが、緑の葉っぱにかくれて夏の間はあまり目に入らなくなります。秋になると実が熟してまだあおい葉の間から黒くて光沢のある実が見えて、そういえば、ここにはシロヤマブキがあったんだと思い出します。

実は落葉したあともなかなか落ちずによく残っているので、冬を越え春になっても枝先に黒い実がぶら下がっているのを見ることもあります。しかし、なぜこんなにも長い期間実を落とさずにいるのでしょうか。鳥に食べてもらうのを待っているのか、より発芽に適した条件を待っているのか。。。

【和名】シロヤマブキ [白山吹]
【学名】Rhodotypos scandens
【科名】バラ科 ROSACEAE
【撮影日】2004/11/23
【撮影地】東京都日野市

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2004年12月06日

セイタカアワダチソウ

セイタカアワダチソウ Solidago altissima


セイタカアワダチソウ。これほど名の知れた雑草が他にあるでしょうか。北アメリカ原産の多年草で、もともとは、観賞用に栽培されていたものが野生化したものだといわれています。

花は10月〜11月、茎の上部からたくさん枝を出し円錐形の花序となって、そこには直径5mm〜6mmの黄色い花(頭花)を大量につけます。頭花の数は小さい個体で数百個、大きい個体では3〜4万個だといいます。受精は昆虫の訪問によるものが大部分を占めるので、虫媒花(ちゅうばいか)といえますが、これだけ大量の花をつけますので、花粉が空中を舞うこともあり風媒花(ふうばいか)のような部分があるのも事実のようです。

大量の花からは1個体で5万個もの種子がつくられるとか。種子には少しにごった色の綿毛(冠毛)があって、風にのって種子が運ばれ分布を拡大します。そして、1つの種子から発芽した個体は、長い地下茎を伸ばして数十個ものロゼットを出して冬を越すのだといいます。

さらに、根からは植物の発芽を抑える物質を出して、他の植物が生育できなくなる「他感作用(たかんさよう:またはアレロパシーという)」によって、他の植物を寄せ付けず旺盛に繁殖します。そのため、広範囲に裸地化し放置されている場所で種子が発芽すれば瞬く間にセイタカアワダチソウの大群落ができてしまうわけです。

しかし、大群落も長くは続きません。セイタカアワダチソウの他感作用は自分の種子の発芽まで抑えてしまいます。今そこにある個体の寿命がくればその場所では、それ以上新しい個体が作れずに消えていくことになります。そしてまた別の裸地に種子が到着すれば、そこで一旦は定着して大群落を形成し、また消えていくということを繰り返す、そんな放浪する旅人のような植物なのです。

その生き方はしたたかというのでしょうか、それともひとつの場所に定着できない哀れな存在というのでしょうか。いずれにしても旺盛な繁殖力をもつ帰化植物。養蜂業に利用する場合以外は、やはりウエルカムな存在ではないということでしょうか。

【和名】セイタカアワダチソウ [背高泡立草]
【学名】Solidago altissima
【科名】キク科 COMPOSITAE
【撮影日】2004/11/23
【撮影地】東京都日野市

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ミヤマアキノキリンソウ

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アカザ

アカザ Chenopodium album var. centrorubrum
2004/11/23

アカザは、古く中国から食用として渡来し、栽培されていたものが野生化したといわれている一年草です。ユーラシア原産で同じく日本にも帰化する「シロザ (Chenopodium album)」の変種で、一般に個体が若いときには、新しく出た葉が紅紫色になることや、やや葉が大きくて縁のギザギザがとがる感じがすることで区別します。

しかし、花が咲くぐらいに生長した個体では、上部の葉は幅が狭くなって「特にシロザより大きい」というわけでもないようですし、葉の赤みもなくなってきますからわかりづらいことがあります。もともと変種関係ですし、中間的なものもあるようです。そういう点では本来は「シロザ」とするべきだったかもしれません。

現在、日本各地の道ばたや畑、荒れ地などでふつうにみられます。よくシロザよりは少ないといわれていますけれど、個人的には幼植物のころでも若いアカザはよく目につくため、特に少ないという印象はありません。草丈は30cm〜60cmぐらいのものをよく見かけますが、1m以上になることもあります。

アカザ Chenopodium album var. centrorubrum
2004/12/08

花期は8月〜10月。咲き始めはまず雌しべが先に成熟して、その後から雄しべが成熟してきます。つまり雌しべと雄しべの成熟時期をずらすことで、1つの同じ花の中で雌の時期と雄の時期ができて、同じ花どうしの受粉が避けられるというわけです。花は目立ちませんが、秋には葉が紅葉しますし、果実は赤い五角形をしているので、目にとまることもあるでしょう。写真のものはまだ色づき始めの状態ですけれど。

アカザやシロザは、属は違いますがアカザ科の野菜「ホウレンソウ (Spinacia oleracea)」の仲間で、ビタミン類が豊富なため食用になるようですけれど、シュウ酸が多く含まれているそうで、大量に摂取することは避けたほうがよいのだそうです。

【和名】アカザ [藜]
【学名】Chenopodium album var. centrorubrum
【科名】アカザ科 CHENOPODIACEAE
【撮影日】2004/11/23、2004/12/08
【撮影地】東京都日野市

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コアカザ

■Trackback People : 帰化植物

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モミジルコウ

モミジルコウ Ipomoea x sloteri
2004/11/23 わずかに残った紅葉

モミジルコウは、もとは「ルコウソウ(縷紅草 Ipomoea pennata)」と「マルバルコウ(丸葉縷紅 Ipomoea coccinea)」の交配種といわれているつる性の一年草です。ルコウソウの葉が魚の骨のように線状に深く切れ込むのに対して、マルバルコウは先端がとがったハート形をしています。モミジルコウはその中間的な葉で、モミジのように手のひら状に裂けた形をしているので、その名があります。ちょうど秋には紅葉するので、細くて小さいモミジみたいにみえます。

花期は夏〜秋。葉の脇(葉腋:ようえき)から長い柄のを出して、赤いロート状の花を咲かせます。ロート状の部分の直径は2cm〜3cmほどで、大きな花ではありませんが、赤色は濃く鮮やかなもので目につく花だと思います。

モミジルコウ Ipomoea x sloteri
2005/06/30 双葉と本葉

栽培されているものが逸出して野生化していることも多いのですが、写真を写した場所は月極駐車場の脇で、他の栽培種の姿もいくつか見えましたから、もしかすると野生化したものではなくて栽培されていたものかもしれません。だとしたら、勝手に撮影してはいけませんでしたね。すみません。

学名についてですが、属名は図鑑によってはサツマイモ属(またはイポメア属:Ipomoea)となっていたり、ルコウソウ属(Quamoclit)となっていたりします。これは、IpomoeaCalonyction(ヨルガオ属)、Pharbitis(アサガオ属)、Quamoclit(ルコウソウ属)を分ける場合とこの4つの属をIpomoeaに含める場合があるためです。

モミジルコウの学名としては、ここでは「Ipomoea x sloteri」としていますが、Ipomoea multifidaQuamoclit cardinalisQuamoclit x sloteriとなっていることもあります。

【和名】モミジルコウ [紅葉縷紅]
【別名】ハゴロモルコウソウ [羽衣縷紅草]
【学名】Ipomoea x sloteri
【科名】ヒルガオ科 CONVOLVULACEAE
【撮影日】2004/11/23、2005/06/30
【撮影地】東京都日野市

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マルバルコウ

この秋といっても、もう冬ですが、これが筆者が写した唯一「紅葉」と名のつくものです。一体、何をやっていたのでしょうね。

posted by hanaboro at 11:29| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 葉っぱ図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年12月04日

マツムシソウ

マツムシソウ Scabiosa japonica


マツムシソウは、北海道〜九州の山地の草原に生える越年草、または多年草です。ロゼット状の根生葉で越冬します。「ロゼット状」というのは、葉が地面にへばりつく形で放射状に広がった状態のことです。草丈は50cm〜1m弱ぐらいで、夏から秋の高原の景色にはよく似合います。

花期は8月〜10月、花(頭花:とうか)の色は紫色で、直径4cmぐらいです。「頭花」というのは「頭状花」ともいいますが、小さい花(小花)がたくさん花序についてまるで1つの花のようにみえる花のことをいいます。また、その花序のことを「頭状花序」といいます。キク科の植物のタンポポを思い浮かべていただくとわかりやすでしょう。

たくさん集まった小花のうち外側の小花は、花が咲き進むにつれて大きく広がってきます。一番外側のものは特に大きくなり、先が5つに裂けるのですが花の外側に出た3つの裂片が長く伸びて、その部分が花びらのように見えます。キク科の植物にそっくりの花ですが、雄しべが4本で離生(一本一本バラバラにつくこと)すること、針状になったガクの裂片や苞(ほう)によって花の基の部分がつつまれていることで区別されます。

マツムシソウという名前もおもしろいですね。由来は、マツムシが鳴くころに花が咲くから、あるいは、花が咲き終わったあとに残る坊主頭のような形が「松虫鉦(まつむしかね)」とよばれる仏具の鐘の形に似ているからといわれています。

写真に写っているのがその坊主頭です。ツンツン飛び出しているものが針状になったガクの裂片です。

学名の「Scabiosa」は、マツムシソウ属をあらわしていて、ラテン語の「scabies(疥癬:かいせん)」に由来しています。「疥癬」というのはダニの一種が皮膚に寄生しておこる皮膚の病気のことで、マツムシソウがこれに効くのだとか。「japonica」は日本のという意味です。

【和名】マツムシソウ [松虫草]
【学名】Scabiosa japonica
【科名】マツムシソウ科 DIPSACACEAE
【撮影日】2004/09/16
【撮影地】山梨県牧丘町

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ナベナ

posted by hanaboro at 19:41| 東京 🌁| Comment(14) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年12月03日

ホトケノザ

ホトケノザ Lamium amplexicaule


ホトケノザは、国内では本州・四国・九州・沖縄に分布しますが、世界的にみると温帯〜暖帯に広く分布しています。日当たりのよい草地や道端、畑などにごくふつうに生える越年草です。ふつうだと秋に種子が発芽して冬を越し、春に花を咲かせて実を結びます。こういった生活をする植物を、「越年草」といいます。主な花期は3月〜6月ですが、生育の早かったものは秋の深まったころには、もう花を咲かせていることがあります。

葉は同じ節に2枚の葉が向かい合ってつく「対生」ですが、とても個性的な形をしています。扇を広げたような形で、長さは1〜2cmぐらいです。下の葉には長い葉柄があるのですが、花がつく上の葉には葉柄がなくて茎を抱いたような状態でついています。

この葉の形が、仏像の蓮座に似ていることから「ホトケノザ」という名前がつけられているんです。ただし、「春の七草」のホトケノザはまったく別の植物をさしていて、ふつうは、キク科の「コオニタビラコ(小鬼田平子 Lapsana apogonoides)」という植物のことだといわれています。また、別名を「サンガイグサ(三階草)」といいますが、これは葉が段々になってつくことからきています。

秋や冬でも見かけることがある花ですが、やはり春のイメージが強く、写真は11月下旬のものなのに、もう春なのかと錯覚してしまうくらいでした。といっても、花が開いているわけではありませんが。よく見ると扇の中にはうずもれるように紅紫色の小さい蕾が見えます。ホトケノザはちゃんと開く花以外に少し小さめの「閉鎖花(へいさか)」というのもつけますので、見えているものがちゃんと開くかどうかはわかりません。閉鎖花の場合は開かずに蕾の状態のまま結実します。まあ、すべてが閉鎖花ということはないでしょうから、もう時期この個体にも紅紫色の花が開くことでしょう。

学名は「Lamium amplexicaule L.」です。「Lamium」はオドリコソウ属の学名ですが、もともとギリシャの植物名に「lamos(喉)」という言葉に由来するものがあるそうで、Lamiumはさらにその植物名からきているのだとか。「amplexicaule」は茎を抱くという意味で、上部の葉の様子からつけられているようです。「L.」はCarl von Linne(リンネ:1707-1778)の略で、この学名を命名した人の名前です。

【和名】ホトケノザ [仏の座]
【学名】Lamium amplexicaule
【科名】シソ科 LABIATAE
【撮影日】2004/11/28
【撮影地】山梨県富士吉田市

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2004年12月02日

ナベナ

ナベナ Dipsacus japonicus


ナベナは、本州、四国、九州に分布するほか、中国や朝鮮にも分布しています。山地の日当たりのよい草地や湿り気のある林縁部などに生育し、草丈は1m〜1.5mくらいまでなる越年草です。越年草というのは、一年草のうち秋に発芽した状態で越冬し翌年に開花結実する草本のことです。

ものすごく珍しい植物というわけではありませんが、だからといってどこにでもあるというわけでもなく、地域によってはレッドリストに入っている植物です。お目にかかれるのはちょとした偶然の出来事のような気がします。

花期は8月〜9月、たくさん枝分かれして長く伸びた枝の先に球状の頭花をつけます。頭花は直径が2cmぐらいで、そこにはたくさんの小さい花(小花)が集まっています。小花の色は淡い紅紫色です。花の最盛期は紅紫色の球がとてもかわいらしいものです。

写真では、花はとっくに終わってしまって茶色くなり、ツンツンとつき出たトゲのようなものが目立っています。これは針状になったガクの裂片で、小花の間から出ています。花時期には緑色で先の方は紫褐色をしています。針状になったガク裂片にはさらに細かい毛がたくさん生えているので、全体的にトゲトゲした印象になります。

茎はかなり丈夫にできているのでしょうか、株全体が茶色になって枯れているのにしっかりと立っていました。「ナベナ」という変わった名前ですけれど、残念なことにその由来はわかっていないのだそうです。

【和名】ナベナ
【学名】Dipsacus japonicus
【科名】マツムシソウ科 DIPSACACEAE
【撮影日】2004/11/28
【撮影地】山梨県富士吉田市

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マツムシソウ

posted by hanaboro at 20:58| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年12月01日

オオバタチツボスミレ

オオバタチツボスミレ Viola kamtschadalorum


オオバタチツボスミレは、国内では本州中部以北と北海道に分布し、湿原や湿り気のある林内に生育スミレです。草丈は20cm〜30cmぐらいになるので日本の野生のスミレとしてはかなり大型だといえます。立ち上がる地上茎があります。名前は「タチツボスミレ」とつきますが、タチツボスミレより、「ニョイスミレ」の方に近縁とされています。

よく似た種類でアリューシャンやアラスカなどに生える「Viola langsdorfii」という種類がありますが、「オオタチツボスミレ」と国内の「タカネタチツボスミレ」を含めた分類は、いろいろと見解があって定まっていないようです。

花も大きめで直径2cm〜3cmです。色は紫紅色で、濃い紫の筋が入っているのが目立ちます。葉の形は丸いハート型〜細長くとがったような三角状のハート型で、先端がとがっています。

写真の個体は階段状になった木道の脇で、登山中に踏んでしまいそうな位置にありました。草丈は15cm程度です。中央では、実が3つに裂けて中の小さい種子が見えています。一般にスミレは、通常の花(開放花)以外に「閉鎖花」をつけて長い期間にわたって種子を作っています。閉鎖花というのは、ふつう花弁がなくガクは閉じたままの状態で、その中にある雄しべと雌しべの間で受粉が行われる花のことです。写真のものが閉鎖花によってできたものなのか、通常の花によってできたものなのかは未確認ですけれど。

【和名】オオバタチツボスミレ [大葉立坪菫]
【学名】Viola kamtschadalorum
【科名】スミレ科 VIOLACEAE
【撮影日】2004/08/12
【撮影地】福島県南会津郡檜枝岐村

■Trackback People : 野に咲くすみれ

posted by hanaboro at 19:32| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | スミレ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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