ハハコグサ

ハハコグサ Gnaphalium affine


ハハコグサは、日本全土に分布し、田畑のあぜや道ばたによく見られる越年草です。世界的には中国を中心にアジアに広く分布し、日本へは古い時代に朝鮮半島経由で入ってきたのだといいます。日本の夏の暑さは苦手なようで夏には見かけなくなり、秋になると種子が芽生えてロゼット葉で冬を越します。チチコグサ(Gnaphalium japonicum)に比べるとロゼット葉の幅が広くやや上に立ち上がったようになるので、見分けられることもあります。ただし、近頃は「…チチコグサ」というような帰化植物がたくさんあるので、ロゼットだけではちょっと難しい場面もあります。

花は4月〜6月ごろ、高さ15cm〜25cmほどに伸びた茎の先に黄色い頭花をつけます。頭花はたくさんの総苞が集まってできていますが、その長さ3mm程度の総苞はさらにたくさんの黄色の小花からできています。また小花の中心部には雌しべと雄しべをもつ両性花があり、まわりには小さな雌花がたくさんあります。総苞の周りの鱗片状のもの(総苞片)は、乾いた膜のような質感で淡い黄色を帯びているので、チチコグサに比べるとずっと華やかな印象です。花の時期には冬を越したロゼット葉がなくなる点もチチコグサと異なっています。

全体に綿毛がたくさん生えているので白っぽく見え、柔らかそうな印象です。この仲間(ハハコグサ属 Gnaphalium)に共通するのですが、ハハコグサもまた花が終わると冠毛(綿毛)がモワモワとほうけてきます。そのため古い時代には「ホオコグサ」と呼ばれたのだそうです。また、春の七草の「ゴギョウ(オギョウ)」はこの草だとされていて、「オギョウ(御形)」とも呼ばれています。七草粥に入れて食べることができますが、年末で写真のような状態ですからね。まったく食べごたえがないですな。春の七草でダイコンとカブ以外の野草はこの時期だとどれもこんなものですよ。

【和名】ハハコグサ [母子草]
【別名】ホオコグサ、オギョウ
【学名】Gnaphalium affine
【科名】キク科 COMPOSITAE
【撮影日】2004/12/30
【撮影地】東京都日野市

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posted by hanaboro at 17:04| 東京 🌁| Comment(1) | TrackBack(0) | 葉っぱ図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

チチコグサ

チチコグサ Gnaphalium japonicum


チチコグサは、日本全土に分布し山野の道ばた、公園や人家周辺の芝生の中などにふつうに見られますが、特に都市部では「ウラジロチチコグサ (Gnaphalium spicatum)」や「チチコグサモドキ (Gnaphalium pensylvanicum)」などチチコグサと同属で大きめの帰化植物の方が目立ちます。名前は「ハハコグサ (母子草 Gnaphalium affine)」に対してつけられたものです。黄色い花をつけるハハコグサよりも地味な花で全体的に小さく華奢な感じもありますが、ハハコグサがボワボワして柔らかそうに見えるのに対して、葉などは細長くて硬くしまっているように見えます。

茎は15cm〜25cm程度で細長く、地際ではやや地面をはう感じになります。長く伸びる茎にも少し葉がありますが、ロゼット葉より小さく線形です。全体に綿毛がたくさん生えていて白っぽく見え、特に茎や葉の裏面には密生しています。

多年草で冬は写真のようなロゼット葉で過ごします。花期は5月〜10月と長めですが、一番目につくのはやはり春から初夏のころでしょうね。ロゼット葉は花時期にも見られ、脇から数本の茎を伸ばしてそのてっぺんに花(頭花)をつけます。頭花はたくさんの総苞が集まってできていますが、長さ5mm程度の総苞はさらにたくさんの小花からできています。小花や総苞のまわりの鱗片状のもの(総苞片)が茶褐色なのでとても地味な印象となります。

チチコグサの仲間全般にいえるのですが、花が終わって種子ができてちょっと茶色がかった冠毛(綿毛)がモワモワ出てくるとちょっと汚れた感じになり、あまりきれいな状態とはいえません。チチコグサの場合、頭花の下には細長くて綿毛が密生した苞葉が放射状につくので、花が瑞々しくまだ冠毛が見えない時期に想像力をふくらませると、ウスユキソウの仲間にも似ているところがあります。あっ、いえ、まあちょっとほめすぎましたかね。

【和名】チチコグサ [父子草]
【学名】Gnaphalium japonicum
【科名】キク科 COMPOSITAE
【撮影日】2004/12/30
【撮影地】東京都日野市

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posted by hanaboro at 13:25| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | ロゼット図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

クリサンセマム・パルドサム

クリサンセマム・パルドサム Chrysanthemum paludosum


クリサンセマム・パルドサムは、北アフリカ原産の耐寒性の強い越年草で、園芸的には秋播きの一年草という扱いです。「クリサンセマム」というのは本来はキク属(Chrysanthemum)のことですが、一般的には「クリサンセマム・パルドサム (パルドスムまたはノースポール)」と「クリサンセマム・ムルチコーレ (Coleostephus multicaulisまたはChrysanthemum multicaule)」のことを「クリサンセマム」と呼ぶことが多いです。最近では、「クリサンセマム・マウイ (またはRhodanthemum gayanum)」もよく見かけます。ムルチコーレの方は耐寒性があまりなく、花色も鮮やかな黄色で葉は切れ込みが少なくそれほど似ていないので、両者を間違えることはないでしょう。

学名の取り扱いは諸説あるようで、日本で流通する名前も含めてちょっとややこしい感じです。パルドサムは園芸店では「ノースポール」という名前で売られていることが多いですね。草丈はそれほど大きくならず20cm程度なんですが、非常に花つきがよくて株全体を覆いつくすように白い花を咲かせます。それで「ノースポール(北極という意味)」という名前がつけられたといいます。

花時期は3月〜5月。マーガレットを小さくしたような典型的なキク科の「お花」って感じの花です。直径は2cm〜3cmくらい、真っ白な舌状花と黄色の筒状花で構成されてさわやかな印象。

写真の個体はこぼれダネから勝手に芽生えたもので、すでに双葉はありませんし本葉が何枚も出ています。少々心もとない感じはありますが、耐寒性があるので何とか越冬できるのではないでしょうか。

【一般名】クリサンセマム・パルドサム、クリサンセマム・ノースポール
【和名】ノースポールギク
【学名】Leucoglossum paludosum
【異名】Leucanthemum paludosum (Chrysanthemum paludosum)
【科名】キク科 COMPOSITAE
【撮影日】2004/12/08
【撮影地】東京都日野市

posted by hanaboro at 05:32| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(1) | 芽生え・幼植物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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