2005年01月07日

ヒイラギナンテン

ヒイラギナンテン Mahonia japonica

2005/01/01 撮影

ヒイラギナンテンは、ヒマラヤ、台湾、中国に分布する常緑低木で、日本へは1680年代ごろに中国から渡来したといわれています。庭や公園などによく植栽されていますが、乾燥に強い性質があることからさらに利用の幅も広くなっているようです。個人的には1m内外のものをよく見かけ、背が高くなったものを見たことがないのですが、図鑑などによると高さ3mほどにまでなるのだそうです。

まず目につくのは葉ですね。葉は茎の先の方に集まってついています。こういう形の葉を「奇数羽状複葉」といって、ギザギザ(鋸歯)のある1枚1枚を小葉といいます。小葉の鋸歯の先端は針のようにとがっていって、刺さると痛いです。また厚い革質で表面には光沢があり、この葉がモクセイ科の「ヒイラギ(柊 Leiognathus nuchalis)」に似ていて、さらに実が「ナンテン (南天 Nandina domestica)」に似ていることから「ヒイラギナンテン (柊南天)」と呼ばれています。確かに葉に関しては、ヒイラギをだだっ広くしたような感じはあります。しかし、実はどちらかというとまだヒイラギの方に似ていると思いますけどね。秋に熟して青っぽいような黒紫色に白い粉をふく楕円形の実は、球形で真っ赤に熟すナンテンとはずいぶん異なります。

茎は少しだけ枝分かれする程度で、だいたいは根元から新しい茎が出て茂るような感じになります。剪定するとわかりますが、茎の表面はコルク質で材の部分は黄色に見えます。チャンスがあったらぜひチェックしてみてください。さらに目立たないですが、葉の付け根にも注目してみると、やや広がって茎を抱きむようについています。

ヒイラギナンテン Mahonia japonica

2004/12/30 撮影

花期は3月〜4月ですが、南側で日当たりのよい場所に植えられている株には年末にはすでに蕾が見えました。それが2枚目の写真ですが、こちらは少し早めに開花しそうですね。時期がくれば1枚目の写真のような北側のものも、茎の先のほうから垂れ下がる長さ10cmぐらいの花序に房状に黄色い花をたくさんつけることでしょう。

花は花序の根もとの蕾から咲き始め徐々に先端へと咲き進みます。小さな花の1つ1つには、多くのガクと花弁があります。いずれも黄色ですが、花弁は6枚で花の中央部で筒状になっていて、そのまわりに花びらのように開いているものがガクで、大きさが大小ありますがあわせて9枚です。

【和名】ヒイラギナンテン [柊南天]
【別名】トウナンテン [唐南天]
【学名】Mahonia japonica
【科名】メギ科 BERBERIDACEAE
【撮影日】2005/01/01
【撮影地】東京都日野市

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2005年01月06日

クズ (No.2)

クズは、国内の各地の山野にふつうに分布しているほか、東アジアや東南アジアに分布する大型でつる性の多年草です。

人家近くの道路の法面などは決まって秋ごろに草刈が行われます。その後しばらくすると、これまで夏草に覆われていて十分に光を受けられなかった小さな草が花をつけ、越年草の種子が芽生えます。同じころ、クズもまた株元や地面をはっている多年生の茎から新たに葉を出して、つるを伸ばし始めました。夏草がなくなった状態では、他につかまるものもなく自分自身に捕まったりしてこじんまりとしたクズの丘ができていました。といっても、夏の勢いはなく小さな塊なんですが、それが法面のあちこちにできて、やはり他の草よりも生育が旺盛なのだと感じさせられました。

クズ Pueraria lobata

2004/12/08 撮影

上の一枚目の写真は草刈後に伸びてきたもので、11月中はもうちょっと瑞々しかったんですが、ちょっと茶色くなってきています。それでも、まだ、茎頂は上に伸びていきそうにも見えます。

クズ Pueraria lobata

2004/12/24 撮影

師走も終わりに近づくとさすがに寒くなって、クズの塊も枯れてしまいそうな雰囲気をかもしています。さらに、このクズのある場所は年末に2度の積雪に見舞われ、そのころには葉は枯れてしまいました。しかし、地面をさがすと太い茎が見えます。その太い茎はしっかり冬を越して、初夏ごろには再び芽を出し旺盛に伸びてゆくはずです。

クズ Pueraria lobata

2004/12/30 撮影

やっぱり、地上部を出して越冬するのは厳しかったようですね。秋に出てきてしまった茎は上へ伸びるタイプのもので冬には枯れてしまい、地面をはうしっかりとした茎とはならないようですね。短い間でも葉を広げて少しでも地下部に養分を貯蔵しようとしていたのでしょうか。

【和名】クズ [葛]
【学名】Pueraria lobata
【科名】マメ科 LEGUMINOSAE
【撮影日】2004/12/08、2004/12/24、2004/12/30
【撮影地】東京都日野市

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ニシキギ

ニシキギ Euonymus alatus


ニシキギは、国内では北海道から九州の山野にふつうに見られる落葉低木です。秋にはとても鮮やかに紅葉するので錦にたとえて「錦木」といい、庭にもよく植えられています。紅葉の美しさとともにこの木の大きな特徴は枝にあります。幹や枝にはコルク質の翼ができるんです。ただ、この翼は発達しないものもあって翼のないタイプを特に「コマユミ (Euonymus alatus f. ciliatodentatus)」とすることもあります。

緑の葉がたくさん茂っているころには、特に気にもとめないかも知れませんが、真っ赤に色づいた紅葉に引き寄せられて近づいてみると、枝の翼が目に入ってビックリするんじゃないでしょうか。

ふつう樹高は2m〜3mぐらいですが、写真のものは公園に植えられていたもので、高さ1.5mほどにそろえられていました。撮影は12月上旬で、紅葉した葉がまだ枝に残っていましたがもう実はなかったです。また、一般にニシキギ属(Euonymus)の仲間は暖地と寒冷地で枝の部分の色に違いが出てきます。暖地では緑色ですが寒冷地では紫褐色を帯びる傾向があります。ちなみにこちら関東の丘陵地では、枝は緑色、翼は新しいものは紫褐色、古くなると灰色という感じです。

12月ともなれば、紅葉とともに冬芽も目立ち始めます。冬芽は長さ5mm内外で、長い卵形をしていてやや先端の方はとがっています。冬芽はふつう何枚も重なり合った鱗状のものにつつまれていて、これを「芽鱗」といいます。芽鱗の形態も樹種によって個性がありますが、ニシキギの場合はこれが4列に並んでいます。そして1枚1枚の芽鱗をよく見ると、ちょっと紫褐色がかった縁どりが見られます。とはいうものの、ここで載せている写真ではそんなことはサッパリわかりません。マクロ撮影の好きな方は冬芽の撮影にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

【和名】ニシキギ [錦木]
【学名】Euonymus alatus
【科名】ニシキギ科 CELASTRACEAE
【撮影日】2004/12/08
【撮影地】東京都日野市

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2005年01月05日

ガザニア

ガザニア Gazania rigens


ガザニア、もともとは南アフリカ原産の多年草ですが、ふつうに栽培されているものの多くは、ヨーロッパで改良された園芸品種群です。やや真夏の強烈な暑さや霜に弱いところもあるため園芸的には秋まきの一年草として扱われることもあります。

葉は品種によって羽状に裂けるものやが細長くなるものがありますが、ふつうは根元からたくさん重なって出る根生葉の形態となります。葉は表面が濃い緑色で裏面に毛が密生して白く見えるタイプのものや、両面ともに毛が密生した銀葉タイプのものがあるようですね。

その根生葉の間から20cm程度の花茎を伸ばして1つの花茎には、直径5cm〜大きいものでは10cmぐらいの花を1個つけます。主な花期は5月〜10月、色は赤、黄、橙、白、ピンクなどや、2色ほどのストライプになるタイプのものなどとても鮮やかなものが多いです。また中心部は蛇の目模様となり花弁には光沢があります。

花の周辺部分に舌状花(花びらにみえる)、中心部分に筒状花を配するキク科の植物ではごくふつうの花の形ですが、花びらの間が開かず全体としてみるときれいな円形となります。とても端正な花という印象で、「クンショウギク(勲章菊)」とも呼ばれるほどです。花びらもいいですが、花の下の部分にある総苞片が細長くてシャープなところもいいと思います。

晴れた日の光の当たる日中だけ花が開き、夜や曇りの日には閉じてしまいます。そのため日の光を浴びて開いているときは、いっそうきらきらと輝いて見えます。写真のものは年末の雪に遭遇したにも関わらず、それほど花弁の傷みがないのでその後光が当たればまだ開きそうな感じもしました。しかし、もともと2004年の秋や初冬の暖かさで開花していたようなところもあったので、他にもあった蕾などはどうでしょうね。。。

【一般名】ガザニア
【和名】ジャノメクンショウギク、クンショウギク [勲章菊]
【学名】Gazania rigens
【英名】Treasure flower
【科名】キク科 COMPOSITAE
【撮影日】2005/01/01
【撮影地】東京都日野市

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くらげといっしょのお散歩」さんの記事「■雪の日。〜1〜」にトラックバックさせていただきます。当ブログの写真は本当に寒々として写っていますが、雪に中でもピカピカ美しいお写真が見られますよ。たぶん当記事と同じ「ガザニア」だと思うのですが、違うかも。他にも管理人のびおびおさんの想いがこもったお写真がたくさん見られますよ。

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ミチタネツケバナ

ミチタネツケバナ Cardamine hirsuta


ミチタネツケバナは、ヨーロッパからアジアに分布する越年草です。本種の日本での帰化が報告されたのは1992年のことで、当時は東北周辺や日本海側の地域で確認されていたそうですが、その後、関東などの太平洋側でも確認され、今ではもうどこでもふつうになったといいます。

しかし、「ミチタネツケバナ」…この植物の名前をはじめて聞いたときのことは忘れられません。それまでは、そこらにある「タネツケバナ」はふつうの「タネツケバナ (Cardamine flexuosa)」だと思っていましたから、特に気にもとめていませんでした。そのころ新帰化植物ということで、何やら特別なもののような気がしてぞくぞくしたのを覚えています。文献を見て本物は一体どんなものなんだろうとずっと想像していました。漢字の表記は「道」や「路」となっていますが、そのときの衝撃からすると「未知」というイメージでした。今では雑草の定番みたいになっていますけどね。

まあ、一度それとわかると結構違いが見えてくるもので、タネツケバナとミチタネツケバナの形態や花時期、生育環境はかなり異なっています。まず大きさですが、おおざっぱに言うとタネツケバナは草丈が15cm〜30cmぐらいと大きく、ミチタネツケバナは5cm〜15cmと小さいです。花はミチタネツケバナの方が早く咲き始め、春まだ寒いうちから6月ごろまでは花が見られます。タネツケバナの方は4月ごろ暖かくなってから咲き始めます。関東の人家の周辺でも、ミチタネツケバナは早春にいち早く咲き始め、春先のものは特に背丈も葉もしまっていて、草丈は5cmあるかないかぐらいのものをよく見ます。咲き始めは茎がごく短く咲き進むにつれて伸びてきます。茎葉はあることはありますが小さくまばらです。

ミチタネツケバナのロゼット葉は羽状複葉できれいに丸く地面に広がって、これが花の咲く時期にもしっかり見られます。これに対して、タネツケバナの方は花時期になるとロゼット葉が少なくなり果実ができるころにはほとんど残っていません。さらに羽状複葉のてっぺんの葉(頂小葉)やほかの小葉の形も異なっています。ミチタネツケバナの小葉は幅の広い楕円形〜広卵形で丸っこい感じですが、タネツケバナの方は細長い楕円形です。

ミチタネツケバナは乾燥気味の道路脇や芝生の中、ブロック塀の隙間などに多く見られますが、タネツケバナはやや湿り気のある田のあぜや水辺に生えます。このように両者の主な生育環境には違いがありますが、ただ非常に接近して生育していることもあり油断はできないですね。

果実はアブラナ科らしい形をしていて、長さ2cm程度の細長い円柱形で棒のようなものが上向きにつきます。そのまま立ち枯れていき、これがなかなかの草姿なんですよね。

【和名】ミチタネツケバナ [路種漬花、道種漬花]
【学名】Cardamine hirsuta
【科名】アブラナ科 CRUCIFERAE
【撮影日】2004/12/08
【撮影地】東京都日野市

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2005年01月04日

キンギョソウ

キンギョソウ Antirrhinum majus


キンギョソウは、もともとは半耐寒性の宿根草で、主にヨーロッパ西部〜地中海沿岸に分布する種をいろいろと改良してつくられた園芸種の品種群です。やや夏の暑さに弱いところがあるために、園芸的には秋まきの一年草として取り扱われることが多いですが、矮性種は特に丈夫なようで関東の丘陵地では問題なく夏越しも冬越しもできています。茎の基部は年々太くなりたくさん枝分かれして木質化してきます。

一般的な花期は4月〜11月ですが、夏場は暑さで花が減り株も弱り気味ですので、ふつうはちょっと枝を整理して花を咲かせないようにします。園芸の解説本にはこのとき草丈の半分ぐらいにカットするように書かれていますが、初期のころに育てた一株は思い切りが悪くて3分の1ぐらいしか切りませんでした。しかも、盆栽を扱うように一枝ずつ様子を見ながら慎重に作業、一株カットするのに数十分かかっていましたね。そんなことする必要はまったくありません。

ほどほどにカットして、夏場に株を休ませておくとまた秋にたくさん開花が見られますが、ひとしきり咲いたら今度は冬越しの準備です。長く伸びてしまった枝をカット、新芽がたくさん出ててきますから日々様子を見ながら、枝数を調節します。調節を怠るとものすごい数の芽が伸びてきて大変なことになります。まあ、それはそれでもいいんですけど、枝数が多すぎると込み合ってきて、花つきが悪くなったり蒸れて病気が発生したりします。

キンギョソウという名前は、もっともポピュラーなタイプの花の形が金魚に似ているところからきていますが、ペンステモン咲き、ベル咲きなど花の形が異なる品種や様々な草丈の品種があります。花には甘い香りがあって、花色も赤、白、黄、ピンクやそれらの中間的な色など、明るめの色が豊富です。さらに最近では、「クリーピング・スナップドラゴン」というやや這い性の品種もよく見るようになりました。このタイプは、這い性タイプの原種と「キンギョソウ」との交配によって作られたといいます。

写真は草丈が25cmぐらいの矮性種で、花はポピュラーな金魚型で色はやや黄色がかったようなピンク色の株です。2004年の大晦日に降った雪で埋もれてしまいましたが、特に蕾や葉が傷んだ様子もなく、その後は暖かくなったので問題なく開花することでしょう。

【一般名】キンギョソウ [金魚草]
【別名】スナップドラゴン
【学名】Antirrhinum majus
【科名】ゴマノハグサ科 SCROPHULARIACEAE
【撮影日】2005/01/01
【撮影地】東京都日野市

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2005年01月03日

ハマヒサカキ

ハマヒサカキ Eurya emarginata


ハマヒサカキは、国内では本州、四国、九州、沖縄の暖地の海岸に生える常緑低木です。暖かい地域では「ヒサカキ (Eurya japonica)」とともに庭木や公園樹としてよく植栽されています。野生の状態では高さが5mぐらいまでになるそうですが、植栽されているものの多くは数十cm〜1m程度にそろえられていることが多いと思います。また、海岸近くに生える植物ですが、乾燥にはそれほど強い方ではないのだそうです。

葉は互生しますが、長さ2cm〜4cm程度の長楕円形で上を向いてつくので、ウサギの耳が立っているような感じになります。質が厚く表面には光沢があり、葉の先端は少しだけへこんでいます。また主脈は表面から見るとへこんでいて裏面に隆起し、葉の縁はやや裏面へ巻く感じです。

花期は10月〜翌年の春までで、葉の脇に黄白色の鈴形の花を数個ずつつけます。膝丈ぐらいの枝をかがんで下からのぞきこむと、びっしりと花が密生していてビックリさせられます。雌雄異株で雌花、雄花ともに花弁は5枚ですが、雌花の方がやや小さめです。雌株には直径5mm程度の果実(液果)ができますが、秋ごろ熟して黒くなります。

この植物の大きな特徴の1つは、花の時期とほぼ同じ時期に、前年度の開花によってできた実が熟してくるので、花と実が同時に見られることでしょうか。

【和名】ハマヒサカキ [浜姫榊]
【学名】Eurya emarginata
【科名】ツバキ科 THEACEAE
【撮影日】2004/12/30
【撮影地】東京都日野市(植栽)

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ウラジロチチコグサ

ウラジロチチコグサ Gnaphalium spicatum


ウラジロチチコグサは、南アメリカ原産の多年草です。北アメリカ、オーストラリア、ユーラシア、アフリカなど世界中に広く帰化しているといい、日本への帰化が知られるようになったは1970年代ごろのことだそうです。

「チチコグサ (Gnaphalium japunicum)」に比べると全体にかなり大きくギトギトした印象です。花序の部分も長く花数も多い。ロゼット葉は長楕円形で茎につく部分も柄のように細くはならず幅が広く、地面にべったりくっついているようです。茎は直立することも多いですが、特に春先に伸び始める茎は地面をはうようにして伸びることが多いようです。さらに短い走出枝(ランナーまたはストロンともいいます)を伸ばして新しい株ができるので、近い位置に何株も群がって生えていることがよくあります。

草丈は30cmぐらいのものをよく見ますが、大きいものでは70cmぐらいまでなります。花期は5月〜9月、頭花は茎の上部に集まってつきます。頭花のまわりの総苞片の部分は、黄緑色でやや光沢があって、先端からでる小花は褐色や紫色を帯びています。

葉の表面は鮮やかな緑色で光沢があり、あまり毛はありませんが、裏面は綿毛に覆われていて真っ白です。伸びてきた茎につく茎葉の縁はビロビロと波打つ感じになり、茎にも綿毛が密生しています。都市部の道路脇などに生えている姿はいかにも帰化植物。葉も花もある状態でふつうの「チチコグサ」と間違える心配はないなさそうです。

【和名】ウラジロチチコグサ [裏白父子草]
【学名】Gnaphalium spicatum
【科名】キク科 COMPOSITAE
【撮影日】2004/12/30
【撮影地】東京都日野市

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2005年01月02日

サルビア・スプレンデンス

サルビア・スプレンデンス Salvia splendens


「サルビア」といえば、以前は夏花壇を真っ赤に染める「サルビア・スプレンデンス」のことを思い浮かべていましたが、最近では国内で栽培される「サルビア」の種類も多く、宿根草のタイプの「サルビア」にやや押されがちですかね。「サルビア属 (Salvia)」の植物は世界的に見て700種以上あるといいますから。国内にもサルビア属の植物が数種自生していて、「アキギリ (Salvia glabrescens)」、「キバナアキギリ (Salvia nipponica)」、「シナノアキギリ (Salvia koyamae)」などがあります。

でも「サルビア・スプレンデンス」自体もさかんに改良されているようで、さまざまな品種が見られるようになりました。2004年の浜名湖花博でもたくさん紹介されていていました。なかでも最近目を引くのはガクの部分と花の部分の色が違うタイプの品種です。こういうタイプをバイカラー系といったりしますが、色の組み合わせもいろいろでなかなか個性的なものが多く、華やかさも増している感じがします。

サルビア・スプレンデンスの原産地はブラジル。園芸的な取り扱いはふつうは「春まき一年草」ですが、凍結しないぐらいの温度が確保できれば冬越しできないこともないので、暖地なら宿根草として栽培してもいいかなと思います。夏花壇の印象が強いですが、花期は初夏から晩秋までととても長い期間楽しむことができます。2004年の秋から初冬は平年よりも暖かく、12月に入ってからもちらほらと花が見られました。さすがに年末が近づくと花は落ちガクが残っている程度でしたが。

写真は、サルビア・スプレンデンスのやや背丈が高くなるタイプです。品種名まではわかりませんが、花もガクも真っ赤のオーソドックスなものです。でも花はすでになくガクだけが残っている状態で、その上年末の雪でつぶされてしまいました。

【一般名】サルビア・スプレンデンス (サルビア)
【学名】Salvia splendens
【科名】シソ科 LABIATAE
【撮影日】2005/01/01
【撮影地】東京都日野市

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キバナアキギリ

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2005年01月01日

ドイツスズラン

ドイツスズラン Convallaria majalis


花壇などで一般的に栽培されている「スズラン」の多くはヨーロッパ原産の「ドイツスズラン (Convallaria majalis)」といわれています。日本国内の野生種のスズラン (Convallaria keiskei)は、北海道、本州、九州の山地や高原の草地に生え、ドイツスズランより小型です。こちらは日本以外にアジア東北部に分布していて、ドイツスズランの変種 (Convallaria majalis var. manshurica)として取り扱われることもあるようですね。

花期は5月〜6月、長さ20cm〜30cmぐらいの花茎を出して十数個の白いベル型(鐘形)の花を咲かせます。花の長さは1cmぐらい、直径は1cm〜1.5cm。花には芳香があって香水の原料としても利用されています。ふつうドイツスズランの方が香りが強く花も葉も大きくて、葉の色は濃く光沢がある感じがします。また、国内のスズランが葉の影にかくれるように咲くのに対して、ドイツスズランは葉と同じくらいの高さまで花茎が伸びます。

ドイツスズランもふつうは白い花ですが、園芸品種にはピンクや紅色のものや八重咲きのもの、斑入りなどがあります。花が終わると球形の果実(液果)ができますが、秋ごろには赤く熟してきます。写真は一番熟した時期を過ぎてしまったからでしょうか、果実がシワシワになって梅干のようでした。

【一般名】ドイツスズラン [独逸鈴蘭]
【英名】リリー・オブ・ザ・バレー(lily of the valley)
【学名】Convallaria majalis
【科名】ユリ科 LILIACEAE
【撮影日】2005/01/01
【撮影地】東京都日野市

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ハイビスカス

ハイビスカス Hibiscus


ハイビスカスは、代表的な熱帯花木でハワイのシンボルとしてもすかっりおなじみです。非耐寒性の常緑低木〜小高木で、非常に多くの品種が作り出されています。その数は3000種にのぼるといわれていますが、そのうち日本でよく見られるハイビスカスは、中国南部やインドで見られる「ブッソウゲ (Hibiscus rosa-sinensis)」を改良した品種が多いのだとか。ただし、ブッソウゲ自体が古い園芸品種だされているので、もともとの原産地はよくわかっていないようです。

いわゆるハイビスカスの品種は大きく2つの系統に分けられます。ほかにも分け方がいろいろとあるようですが。1つはブッソウゲがもとになった品種群で、「オールドハイビスカス」または「タヒチアンハイビスカス」といいます。一方、ハワイ原産の種から改良された品種群は「ハワイアンハイビスカス」といいます。そのほか、ヨーロッパで改良された小輪のミニハイビスカスというのもあります。

主な花期は7月〜10月ですが、15度以上の温度があれば周年開花します。開花には十分な日当たりも必要です。花弁は5枚で、特にオールドハイビスカスはふつうは鮮やかな赤い色ですが、ハワイアンハイビスカスの方は花色が豊富で、オレンジ色や黄色の品種も見られますね。

花弁の鮮やかさも目を引きますが、花の中央から突き出る芯のようなものがハイビスカスの仲間の大きな特徴となっています。これは雄しべと雌しべで、雌しべがより長く突き出していて先端の柱頭は5つに分かれています。その長い雌しべの花柱をたくさんの雄しべがくっついて筒状に取り囲んでいます。とてもおもしろい形なので、花全体というよりはこの部分にカメラを向けたくなりますね。

写真の個体は、前日に降った雪に埋もれてしまいましたが、丈は30cmぐらいで花弁は鮮紅色です。ラベルはないのでどの品種か特定できませんが、暖冬とはいえ真冬のこの時期にいくらか分枝しながら、屋外で花や蕾をつけているところからすると、比較的寒さに強いオールドハイビスカスのタイプではないでしょうか。南国のイメージのハイビスカスと積雪、ちょっと意外な元日の光景でした。

【一般名】ハイビスカス
【和名】ブッソウゲ [仏桑花、扶桑花]
【別名】リュウキュウムクゲ [琉球木槿]
【学名】Hibiscus rosa-sinensis (Hibiscus Hybrids)
【科名】アオイ科 MALVACEAE
【撮影日】2005/01/01
【撮影地】東京都日野市

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ベニバナボロギク(No.3)

ベニバナボロギク Crassocephalum crepioidesベニバナボロギク Crassocephalum crepioides
2004/12/30 撮影


ベニバナボロギクはもともとはアフリカ原産の一年草といわれていますが、アフリカ以外にもアジア、オーストラリアなどの温帯から熱帯にかけて分布しています。時々、同じ帰化植物の「ダンドボロギク (Erechtites hieracifolia)」に似ているといわれますが、両者は別属で生長した個体では葉も花もあまり似ていません。似ているのは花後に冠毛がほうけてボロボロになるところと名前ですから、特に花時期には両者を間違えることはなさそうです。幼植物のころはちょっとえっ?と思うこともありますが。

とはいうものも両者が別属とされる根拠はもっと細かいところにあるようです。ベニバナボロギクの花(花冠)はオレンジ色ですが、先からは花柱がちょこちょこと飛び出してきます。そして花柱の先端は2つに裂けてクルッと巻いてくるんです。ダンドボロギクの場合も花柱の先はやはり2つに裂けますが、左右に分かれるだけでクルッと巻いたりしない点が違っています。

上の写真の株は年末の寒波で急激に傷んでしまったようで、もうほとんど花柱のようすはわかりませんでした。もっと瑞々しい花を見つけたときには、オレンジ色の部分をよく観察してみてください。

ベニバナボロギク Crassocephalum crepioidesちなみに2004年12月上旬は暖かで東京ではまだベニバナボロギクが咲いていました。蕾のある株もたくさん見られましたが、年末に地上部を確認できたのは上の写真の2個体のみ。他は雪で埋もれてしまいました。

2004/12/08 撮影


ついこの間まではした2つの写真のようにまだこれからどんどん生長して花もたくさん咲きそうな様子だったんですけれど。。。

ベニバナボロギク Crassocephalum crepioidesベニバナボロギク Crassocephalum crepioides
2004/12/08 撮影


冬の穏やかな光をあびて暖かそうな感じ。上部の葉などは紅紫色がかってなかなか奥深い色を呈しておりましたが、やっぱり寒さには弱かったようですね。

【和名】ベニバナボロギク [紅花襤褸菊]
【学名】Crassocephalum crepioides
【科名】キク科 COMPOSITAE
【撮影日】2004/12/08、2004/12/30
【撮影地】東京都日野市

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ダンドボロギク
ベニバナボロギク
ベニバナボロギク(No.2)

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