2005年01月15日

ジンチョウゲ

ジンチョウゲ Daphne odora


ジンチョウゲは、中国原産の常緑低木です。花を見て咲いていることに気づくよりも、甘くて濃厚な香りで花に気づくことが多いのではないでしょうか。この花の香りとともに春が訪れるといってもよいほど早春の代表的な花木としておなじみです。名前は花の香りを熱帯のジンチョウゲ科の植物の香り「ジンコウ(沈香)」と、フトモモ科の植物「チョウジ(丁字)」の香りにたとえたものだそうです。

葉は厚い革質で表面には光沢があり、縁のギザギザ(鋸歯)がないのでべロッとした感じです。葉は互生して付きますが、枝先に集まってつく傾向があって遠くから見ると花の下あたりで輪生しているようにも見えます。

ふつう花弁(花びら)に見えているものは、ガクで本当の花弁はありません。ガクは筒型で分厚く4つに裂けて開き先はうしろにそり返るようになります。よくジンチョウゲは雌雄異株で日本で植えられているものの多くが雄株だといいます。ただし、雄花にも雌花にもにも雌しべと雄しべがちゃんとあるんですよね。雌花の場合は雌しべの柱頭と雄しべが近い位置についていますが、雄花では柱頭と雄しべが離れてついています。また雄しべのつき方が変わっていて、全部で8本ある雄しべは上下4本ずつの2段に分かれてついているんです。

同じジンチョウゲ属の国内の野生種には「コショウノキ (Daphne kiusiana)」、「オニシバリ (Daphne pseudomezereum)」「ナニワズ (Daphne jezoensis)」などがあって、ジンチョウゲと同じように早春に咲くものが多いですね。そのせいもあって、ジンチョウゲは比較的寒さに強そうな印象がありますが、ちょっと寒さに弱いところがあるそうですね。寒さの厳しい地域ではあまり植えられていないとか。確かにジンチョウゲ科としてみた場合、南の方に分布する種類もあるようですからね。またジンチョウゲは常緑ですが、オニシバリやナニワズはふつう夏に落葉します。

ジンチョウゲ Daphne odora
2004/12/13 撮影
ジンチョウゲ Daphne odora
2005/01/12 撮影


ジンチョウゲの蕾って、濃い赤紫の部分の表面は結構でこぼこしているもんなんですね。開くと中は白いものが多いですが、中も外も白いタイプもありますね。上の小さい2枚の写真は現在(右)と1か月前(左)の様子を写したもので、ちょっと角度が違っていますが同じ個体の同じ蕾です。ごくわずかな変化しかありませんが、少し生長しいくぶん色が濃くなっていました。確実に開花に近づいているようです。今年、このあたり(関東の丘陵地)での開花は2月後半でしょうかね。

【和名】ジンチョウゲ [沈丁花]
【学名】Daphne odora
【科名】ジンチョウゲ科 THYMELACEAE
【撮影日】2004/12/13、2005/01/12
【撮影地】東京都日野市

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スイバ

スイバ Rumex acetosa


スイバは、国内では北海道、本州、四国、九州に分布し、世界的に見ても北半球の温帯に広く分布している多年草です。田のあぜや人里近くの草地でふつうに見られ、特に草刈が行き届いた草地では群生しています。スイバという名前は、茎葉にシュウ酸を含んでいてすっぱいことからきていて、特に若い芽は甘酸っぱく「スカンポ」とも呼ばれます。

草丈は30cm〜1m近くまでなります。花は5月〜8月ごろまで見られますが、4月〜5月ごろはまだそれほど草丈の高い野草はないので目立ちます。遠くから眺めていると茎の先の花序が緑っぽい株と赤っぽい株があるのがわかります。これは雌雄異株で雄花と雌花の赤くなる度合いの違いによっています。

雌花はふさのようになった柱頭や3枚ある子房をつつむもの(内花被片)が赤く、さらに果実ができてくると翼状に大きくなって赤みを帯びているのでよく目立ちます。雄花には花被片6枚と雄しべ6個がありますが、赤みが少なくほとんど黄緑色で地味です。

同じ属の植物に「ギシギシ (Rumex japonicus)」がありますが、スイバとギシギシの違いはすぐわかると思います。ただ、ギシギシの方には「エゾノギシギシ (Rumex obtusifolius)」、「アレチギシギシ (Rumex conglomeratus)」などもありますので、まず、ギシギシ類とスイバが見分けられるようになってから、ギシギシ類を細かく覚えていくとよいと思います。

花のある時期だとまず姿を見ますが、スイバはスーッと立っていて、ギシギシの方は背丈も高く太くて大柄でボッテリしています。花はどちらも花序に輪生してつきますが、ギシギシの方がぎっしりと密につく感じです。また、ギシギシの内花被片の縁にはギザギザがあるので、これもチェックポイントとして重要です。アレチギシギシの場合は花序が細いですが花序の出る角度や花の大きさもまったく違いますので、スイバと間違えることはないでしょう。

もう1つわかりやすいポイントは葉です。ギシギシ類の葉は分厚く縁が波打つ傾向が強くて、色が濃く表面には光沢があります。スイバは質が薄く上部の葉は小さくあまり光沢はありません。秋から冬の時期、積雪がなければスイバの根生葉が観察できます。

スイバ Rumex acetosa


スイバは、おもに種子は秋に発芽し、すでにある個体は地下茎から根生葉を出して越冬します。根生葉は長楕円形で、基部は矢じり形になっています。越冬中の根生葉は真っ赤に染まっていることが多いですね。写真は2004年12月半ばですので、赤くなりつつもまだしゃんとしていましたが、現在は真っ赤になってちょっとしおれ気味です。

【和名】スイバ [酸い葉]
【別名】スカンポ
【学名】Rumex acetosa
【科名】タデ科 POLYGONACEAE
【撮影日】2004/12/16
【撮影地】東京都日野市

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posted by hanaboro at 14:29| 東京 ☔| Comment(4) | TrackBack(1) | ロゼット図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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