2005年01月24日

ハナモモ

ハナモモ Prunus persica


モモは中国原産の落葉高木で、観賞用や果樹として栽培されています。果実を収穫するために栽培されるモモは、「実モモ」ともいわれます。それに対して、花を観賞するために改良されたものは「ハナモモ」といって、作り出されたのは日本だということです。一口に「ハナモモ」といっても20品種ほどあるそうで、花の形は一重や八重、樹形は立性タイプ、枝垂れるタイプや矮性のものなどがあります。

今回の写真はハナモモで、樹形は立性タイプです。品種名までは明らかではありませんが、花は4月上旬、八重咲きで直径3cmほどの大輪、色は鮮やかな赤紫色です。ヤマザクラに似て、樹皮は黒褐色で割れ目が不規則に入っています。正直に言いうとわたしは樹皮では、モモかハナモモかは見分けられません。春に花を見てハナモモであることを確認していた個体を撮影したものなんです。この個体は樹高2mほどですが、大きいものでは4mぐらいにはなるようですね。

ハナモモ Prunus persica


冬芽は長い卵形で、長さは5mm〜8mmぐらいです。白っぽいような灰色っぽいような色の毛がたくさん生えていて、天気のよい日に枝先を見上げるとピカピカ光っています。芽のすぐ下には、葉っぱがついていた痕跡(葉痕)がちゃんとあるんですが、写真ではまったくわかりません。上手に写せるとそこには、扁平でちょっと三角形になりかかったような楕円形って感じの、つまり細長い形の葉痕があります。葉痕には3つの点々模様があって、この点々は維管束痕です。維管束というのは、簡単にいうと植物の根、茎、葉にある水分や養分の通る通路のことで、道管や師管などが束になった組織です。というわけで、葉痕は葉と枝との間で養分や水分の受け渡しが行われていた証のようなものなんです。植物によってさまざまな形をしていて、3つの点々の配置しだいでは動物の顔のように見えるものもあります。

【一般名】ハナモモ [花桃]
【学名】Prunus persica
【科名】バラ科 ROSACEAE
【撮影日】2004/12/16
【撮影地】東京都日野市

■余談ですが。。。
撮影地は写真に向かって左側が低くなる緩い傾斜地です。ハナモモの幹は右に向かって斜めに延びていて、その樹皮を撮影するため水平にカメラを構えて撮りました。すると当然のことながら、左がさがって地面が傾いて写ってしまいます。背後の青緑のフェンスによってそれが歴然とするわけです。被写体を選ばないのが悪いといえばそれまでですが、こういう状況の場合、フェンスにあわせてカメラを向けるんでしょうかね。でもそうすると、ものすごくハナモモが右に傾いてしまいますね〜。

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posted by hanaboro at 18:44| 東京 🌁| Comment(2) | TrackBack(1) | 冬芽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ヤグルマソウ

ヤグルマソウ Rodgersia podophylla


ヤグルマソウは、北海道と本州の山地の林内に生える多年草です。根もとの方から長い柄を伸ばして大きな掌状の葉を広げます。掌のような形の葉は5枚の小葉からできている複葉で、1つ1つの小葉の長さだけでも20cm〜40cmほどもあり、葉全体を見ると大きな矢車形に見えます。やや暗い林内の湿り気の多いところによく見られ、地下茎でふえることから大群落となることもしばしばです。濃いめの緑の巨大な葉の群れを見ると、深山に入ってきたのだなと実感したりします。

花期は6月〜7月で、花茎も60cmから大きいものでは1m以上にまで伸びます。花序は花茎の上部の20cm〜40cmほどの部分で円錐形になります。白色で直径7mm〜8mmほどの小さな花が多数咲きますが、花弁はなく小さな花びら状に見えるものはガクです。ガクの数はふつうは5枚で、花からはたくさん角のようなものがツンツン突き出していますが、これらは雄しべや雌しべで、雄しべは10本前後、雌しべの花柱は2本あります。

「ヤグルマソウ」といえば、園芸植物として栽培される「ヤグルマソウ(Centaurea cyanus)」、あるいはヤグルマギク(矢車菊)ともいう方の花を思い浮かべることも多いかもしれませんね。しかし、今回の野草のヤグルマソウとはまったく別の植物です。園芸種のヤグルマギクはヨーロッパ原産のキク科の越年草ですが、野草のヤグルマソウはユキノシタ科の植物で、見た目もぜんぜん違います。どちらの鯉のぼりの上につける「矢車」に由来する名前ですが、野草の方は葉の形が似ているところからきていて、園芸種の方は花の形からきています。

写真は、すでに花が終わって果実ができています。白いガクや雄しべはもう見当たりません。それに果実が膨らんでちょっと重たくなったのでしょうか、花茎は横たわってしまっています。花の咲き始めのころはやや緑色がかっていますが、最盛期にはほぼ真っ白で深山でよく映えるものなんですが。。。

【和名】ヤグルマソウ [矢車草]
【学名】Rodgersia podophylla
【科名】ユキノシタ科 SAXIFRAGACEAE
【撮影日】2005/08/12
【撮影地】福島県南会津郡檜枝岐村

posted by hanaboro at 12:32| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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