2005年01月27日

ユキノシタ

ユキノシタ Saxifraga stolonifera


ユキノシタは、北海道、四国、九州に分布し、日当たりのあまりよくない湿り気のある岩の間などに生える多年草です。根もとから赤みを帯びた細長い匐枝を伸ばして、先に新しい株ができて増えるので、群生していることが多いです。先端にできた小さな苗は、はじめはふさふさした小さい丸い葉がかわいらしいのですが、すぐに大きくなってどんどん増えます。庭に植えて油断していると、そこらじゅうユキノシタだらけになってしまいます。子どものころ、その日の晩ごはんが天ぷらだとわかると、庭にこの葉をとりにいってました。

茎や葉は長い赤褐色の粗い毛でおおわれていてふさふさしています。葉は根もとから根生し、長い柄があります。大まかな形は腎円形で縁は浅く裂け、つけ根の方は心形です。葉の色はちょっと表現が難しいところがあるのですが、パッと見ると表面は暗い緑紫色を帯びて、緑や白の筋が入っているという感じでしょうか。別の言い方をすると、葉脈に沿った部分が緑色または白っぽい色で、葉脈と葉脈の間の部分が赤紫色になっているという感じです。裏面は暗紫色を帯びていて、独特の光沢があります。

花期は5月〜6月、20〜50cmほどの長い花茎を伸ばしてたくさんの花を咲かせます。花序の形は円錐形に近いですが、花はだいたい同じ方向に向かって咲きます。花には5つの花弁ありますが、上3枚と下2枚で大きさや色が異なっていておもしろいです。上の3枚は小さくて先のほうが桃色を帯び紅色の模様がありますが、下の2枚は大きく垂れ下がっていて白色です。さらに、10本の長い雄しべの先にある赤い葯(花粉のある部分)も目立ちます。中心部には雌しべが2本ありますが、根もとの子房の部分を黄色いもの(花盤といいます)が上半分にかぶさったようについています。という具合に、遠くから見ると白いものがピラピラと下がっているだけに見えますけれど、詳しく見るとなかなかユニークな形や色彩が楽しめます。

名前の由来には諸説があるようで、葉にある白い模様を雪に見立てたという説や、白い花を雪に見立ててその下に緑の葉がある様子をあらわしたとする説、雪の下でも葉が残っているところからきたとする説などいろいろです。

いずれにしても、「雪」というのは変わらないようで、寒さには強いようですね。こちら、関東では雪はないものの、霜柱がずっとたったままです。午前中だと、葉や葉柄の毛に霜やそれがとけた露が残っているのが見られます。緑の少ない寒々とした景色の中でも、ユキノシタはかろうじて緑色でした。雪と一緒の写真を撮りたかったのですが、降る気配がないし、一応、霜がとけたしずくつきでがまん。まあ、アップした写真じゃそれすらわからないですけど。しかし、手がかじかんでしょうがなかった。冷え性〜。

【和名】ユキノシタ [雪の下]
【学名】Saxifraga stolonifera
【科名】ユキノシタ科 SAXIFRAGACEAE
【撮影日】2005/01/27
【撮影地】東京都日野市

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posted by hanaboro at 19:43| 東京 ☁| Comment(4) | TrackBack(2) | 芽生え・幼植物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

マーガレットコスモス

マーガレットコスモス Steirodiscus euryopoides


マーガレットコスモスは、南アフリカ原産の半耐寒性の常緑低木です。「マーガレットコスモス」…この名前はとてもまぎらわしい。花色は黄色や橙色で、マーガレットやコスモスとは似ているかというと、そうでもない。まあ、それはそれでよいとしても、困るのは草姿のよく似た「ユリオプスデージー」の仲間と混同してしまう点です。

ということで、まず、ユリオプスデージーの仲間について簡単に整理してみます。ユリオプスデージーという名前で広く親しまれているものは、ユリオプス属の「Euryops pectinatus」の品種群です。ユリオプス属の植物は、主に南アフリカを中心に100種程度が分布していますが、代表的な園芸品種としては、「Euryops virgineus 'Golden Cracker'」や斑入りの「Euryops chrysanthemoides 'Oostvaria'」があります。そのうち、最も話をややこしくしているのが、後者のクリサンセモイデスで、これが、「マーガレットコスモス」という名前で呼ばれていることがあります。

一方、今回の「マーガレットコスモス」は、ユリオプス属ではなく、ステイロディスカス属(Steirodiscus)の植物です。Gamolepis属に分類されることもあって、別名は「ガモレピス」です。ユリオプスデージーと比べると、やや葉の切れ込みが浅く、表面には毛がなく光沢のある緑色で、花柄がヒョロリと長いです。主な花期は7月〜11月で、ユリオプスデージーの方は10月〜翌年の5月です。

マーガレットコスモス Steirodiscus euryopoidesマーガレットコスモス Steirodiscus euryopoides


左上の写真では花が終わりに近づいて、花びらに見える黄色の舌状花は、茶色に変色し縮れて垂れ下がっています。そのまま縮れて落ちていくのかと思いましたが、同時に右上の写真のように、茶色に変色した花びらが中央に集まって丸まっているものもありました。種子はできるのだろうかと思って見守っていましたが、2004年の年末の雪や連日の霜の影響でしょうか、今はずいぶん弱ってしまっていまい、種子を形成するどころではなさそうです。半耐寒性で0℃〜-5℃ぐらいなら屋外でも耐えられるようなので、何とか越冬はできそうですけれど。。。真冬のマーガレットコスモスの姿を見ると、なるほどユリオプスデージーとは別物だなと実感。

【一般名】マーガレットコスモス
【別名】ガモレピス
【学名】Steirodiscus euryopoides (Gamolepis chrysanthemoides)
【科名】キク科 COMPOSITAE
【撮影日】2004/12/16
【撮影地】東京都日野市

posted by hanaboro at 16:09| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 葉っぱ図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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