2005年01月29日

パンジー

パンジー Viola×wittrockiana
2005/01/20 撮影

パンジーはヨーロッパや北アメリカなどに分布するスミレ科Viola属の主に4つの原種、「ビオラ・アルタイカ(Viola altaica)」「ビオラ・カルカラータ(Viola calcarata)」「ビオラ・トリコロール(Viola tricolor)」「ビオラ・ルテア(Viola lutea)」などを交配して作られた超巨大輪〜中輪の園芸品種群です。「ビオラ」の場合は「ビオラ・コルヌタ(Viola cornuta)」という小輪多花性の性質をより受け継いでいます。

パンジーとビオラの区別は特に明確なものがあるわけではなく、だいたい花径が5cm〜6cm以上のものをパンジー、3cm〜4cm以下のものをビオラと呼んでいます。しかし、品種の改良がどんどん進んでいて、見た目の花の大きさでわける境目はほとんどわからなくなっています。

Viola属の植物は世界中に広く分布していて、400種以上が知られています。日本にも50種以上が分布していてすべて多年草です。パンジーも本来は常緑の多年草ですが、園芸的に一年草として扱われているものは特に夏越しは難しいです。軒下などで梅雨の長雨を避け、夏も直射の当たる時間を少なくするなど、条件が整えば不可能ではありません。とはいうものの、2004年の夏は越えられませんでした。。。2003年は大丈夫だったんですけど。

パンジーの品種改良は19世紀初頭から始まっていたそうで、現在でも毎年、新しい品種が発表されていて、現在、その品種の数は数千にのぼるといいます。花の大きさ、色も様々で、花の真ん中に目(ブロッチ)が入るものや、単色のものなど非常に多彩です。今ではブロッチが入っているものはふつうですが、もともとは珍しかったもので、これも品種改良で固定された形質だということです。

パンジー Viola×wittrockiana
2005/01/01 撮影

写真は年始早々雪に埋もれていた、特に品種名のないやや大輪のパンジーです。やはり寒さにはかなり強いですね。2004年の年末の雪やその後も霜柱がたったりする中でも開花しています。特に冬咲き性ではないので、ちらほらと咲いていますが、気温が低い分、暖かい時期よりは花持ちがよく、色も濃いめに出ています。

パンジーはもともとは春咲きだったものが、改良によって秋から咲き始める早咲き種が一般的になってきました。早咲き種は11月から花を咲きはじめ春遅くまで咲きます。それでも、気温の低い冬期は開花数が減るのがふつうでしたが、数年前からサカタのタネの「LRアリルシリーズ」など、冬でもよく花をつけるタイプも登場しています。このシリーズは花径7〜8cmの大輪で、9月の初めに種をまくと11月〜12月ごろ年内から開花が始まります。LRとはロングラン(Long Run)の略で長い期間にわたって開花する性質を表しているのだそうです。

「パンジー」という名前は「パンセ(考える)」というフランス語からきていて、和名の「サンシキスミレ(三色菫)」は、原種の1つ「ビオラ・トリコロール(Viola tricolor)」が青、黄、白の三色を持っていたことに由来しているそうです。学名は「Viola x wittrockiana」で、「wittrockiana」はスウェーデンのWittrockという人にちなんでいます。

【一般名】パンジー
【和名】サンシキスミレ [三色菫]
【別名】サンショクスミレ
【学名】Viola×wittrockiana
【科名】スミレ科 VIOLACEAE
【撮影日】2005/01/01、2005/01/20
【撮影地】東京都日野市

■余談。
正直に言うと、長い間ずっとパンジーのよさというものがわかりませんでした。いえ、今もわかっているとはいえません。ただ、2002年の秋の種苗カタログを見てはじめて、パンジーをきれいだと思いました。その品種は「LRアリルワインフラッシュ」。深みのある微妙な色合いがたまらなかったので、翌年、種まきをしました。冬咲き性にもかかわらず技術に乏しくて、冬の間はほとんど咲かせられませんでしたが、2003年春、育った苗が咲きそろいました。しかし、微妙な色合いは固定されにくいようですね。いろんな花が咲きました。まあ、その変異を楽しむべきなんでしょうね。

■Trackback !
びたみん園芸」さんの「冬のパンジー/ビオラ最終章」の記事にパンジーつながりでトラックバックさせていただきます。「LRアリルワインフラッシュ」のお写真のほか、いろんなパンジーとビオラのお写真が見られます。管理人のにんママさんはたくさんのお花を育てておられて、いろんなお花の楽しいお話が聞けますよ。

posted by hanaboro at 19:32| 東京 ☁| Comment(6) | TrackBack(4) | 葉っぱ図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ウメ

ウメ Prunus mume


ウメは、中国原産の落葉小高木で、樹高は2m〜10m近くになるものもあります。日本での栽培は奈良時代から行われていたそうで、初めは薬用として導入されたといいます。すっかり日本に定着した「ウメ」ですが、もともとの中国名は「メイ」で、日本に入ってきた当時それを「ムメ」と発音していたものから「ウメ」と呼ばれるようになったのだとか。学名の種小名は「mume」です。

現在では様々な園芸品種があって、その数は300品種を越えるといいます。それらは大きく「野梅系」「紅梅系」「豊後系」という3つの系統にわけて整理されています。写真の株は品種名は特定できませんが、花はピンク色で丸い花弁のものです。

花芽は球形で開花が近づくと、ふっくらとふくらんできます。花期はふつうは2月〜3月で、早く咲く品種は1月から葉に先立って咲き始めます。花弁はふつう5枚でガクも5枚、花径は2cm〜3cmほどで柄はほとんどありません。色は白、または淡い桃色、紅色。一重咲きや八重咲きがあります。果実は直径2cm〜3cmの球形で梅雨のころ黄色く熟して、梅干しや梅酒などに広く用いられていますよね。

ウメ Prunus mumeウメ Prunus mume


左の写真の短い枝の先端には葉芽があります。これは2004年の年末の状態ですが、小さい円錐形の葉芽はまだ赤褐色の芽鱗にしっかり包まれています。同じ時期、花芽の方はかなりふくらんで、芽鱗の先からはすでにピンク色の蕾がのぞいていました。1月下旬の現在はもう咲いています。

ウメの枝先には、枝の先端が枯れて落ちたあとがよく残っています。この枝のあとのことを「枝痕」といいます。枝痕は先がちょっと細くなっていて、堅くてトゲのようになっています。上の小さい2枚の写真に一応写っているのですが、わかりにくいですね。左の写真では枝の分岐点付近に見えるとても小さい突起です。

他にも葉のついていたあと(葉痕)もあります。葉痕は、平べったくなった楕円形です。左の写真では中央あたりに写っています。右では蕾の下に見えますが、見上げた状態で写しているので、葉痕の形はわかりません。

樹木の枝にはいろんな痕跡が残っているもんなんですよね。もっと背の低い木で、ぜひ実物を観察してみてください。

ウメ Prunus mume樹皮は紫褐色、不規則な割れ目があります。若い時期はこんなにゴツゴツではなく、滑らかな樹皮でもっとツヤツヤしています。ウメは細い枝が多く若い枝は緑色で無毛ですが、葉と葉柄には少し毛が生えています。


ウメ…といえば、太宰府天満宮の梅ヶ枝餅を思い出す。。。

【和名】ウメ [梅]
【別名】ムメ、ニオイザクラ
【英名】Japanese apricot
【学名】Prunus mume
【科名】バラ科 ROSACEAE
【撮影日】2004/12/30
【撮影地】東京都日野市

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posted by hanaboro at 13:38| 東京 ☁| Comment(7) | TrackBack(0) | 冬芽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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