2005年02月02日

ヒマラヤトキワサンザシ

ヒマラヤトキワサンザシ Pyracantha crenulata


ヒマラヤトキワサンザシは、ヒマラヤ原産の常緑低木で、「ピラカンサ」と呼ばれるものの1つです。日本には昭和になってから渡来したといいます。ピラカンサというのはふつう、本種の他に「トキワサンザシ (Pyracantha coccinea)」、「タチバナモドキ (Pyracantha angustifolia)」を含めたバラ科トキワサンザシ属(Pyracantha)の総称です。この3者の区別は少々わかりづらいこともあります。

タチバナモドキは果実があれば、黄土色っぽい橙色、縁にはギザギザ(鋸歯)がなく全縁のことが多く、葉の裏には白っぽい軟毛があります。トキワサンザシの場合は、葉の縁に細かい鋸歯があって、両面には毛がなく果実も赤い点など、ヒマラヤトキワサンザシととてもよく似ていて、区別はなかなか大変です。比較的、枝が長く伸び、葉の幅が広くて樹高も高くなることなどで一応わかることもあります。

高さは2mほどになるそうですが、写真のものは1.2mほどにきれいにそろえられていて、野生化したものではなく、ちゃんと管理されているものだとわかりました。2004年12月半ばの撮影でしたが、実のつきもとてもよくて、まばゆいほどの艶やかな赤い果実がたくさんついていました。

ヒマラヤトキワサンザシ Pyracantha crenulataヒマラヤトキワサンザシ Pyracantha crenulata


また、先ほど、葉は両面無毛と書きましたが、どうやら、新芽から展開したすぐのころは、両面に白っぽい軟毛があるようですね。特に新しく伸びてきた枝や葉の裏には毛がたくさん生えています(写真左)。花が咲くころの葉の場合、表面には光沢があって裏はやや薄めの緑色になり、両面とも毛がないので、しばらくすると脱落するということでしょうね。

確かに10月ごろから冬にかけて真っ赤に色づく果実は美しい。野鳥たちにとってもご馳走のようで、種子は野鳥によって散布されているようです。植えてもいないのに勝手に生えてきたりしますからね。枝にはかなり鋭いトゲがあるので、取り扱い注意です。直径8mm程度の光沢のある果実は、ほぼ球形ですが、ちょっとつぶれたように平たくなっています。果実の上部には茶色っぽくなったガクや花の痕跡が見られ、なるほど、子房下位の花だなと思わせます。

果実は確かに観賞価値は高いでしょう。でもまぶしすぎると感じることもある。自分にとっては、同時に見られるちょっと伸びてきた新芽で十分だったりします。枝は赤みを帯びていてきれい(写真右)。先が尖っているところなんかは鋭いトゲをつけるその片鱗を見たような気はしましたけれど。。。

花は5月〜6月。直径は1cmほどの白い5弁の花です。

【和名】ヒマラヤトキワサンザシ
【別名】インドトキワサンザシ、カザンデマリ
【学名】Pyracantha crenulata
【科名】バラ科 ROSACEAE
【撮影日】2004/12/08
【撮影地】東京都日野市

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アリノトウグサ

アリノトウグサ Haloragis micrantha


アリノトウグサは、日本全土に分布し、日本以外でも東南アジアに分布しています。山野の日当たりのよい湿った場所から乾燥気味のところまで生育しています。草丈は10cm〜30cmほどの多年草です。

花期は7月〜9月。パッと見たところでは、茎の上部花序に赤いプツプツがついている状態なので、花の様子はよくわからなかったりします。プツプツとついている赤いもの1つ1つが花なんですが、この花の観察にはルーペがあった方がいいですね。この小さい花をアリに例え、草全体の様子を蟻塚に見立てて「アリノトウグサ」と呼ばれています。

長さ1mm〜2mm程度の花には、雄の時期(雄性期)と雌の時期(雌性期)があります。まず先に成熟するのは雄しべです。雄しべは8本あって、花は下向きなので丸い筒状のガクから突き出てぶら下がったように見えます。雄の時期には花弁が4枚反り返ってついていますが、雌しべが成熟するころには雄しべとともに落ちてなくなってしまいます。その後伸びてくる雌しべの柱頭は赤くてモシャモシャした羽毛状です。

こんなに花のことを書いても今回の写真には葉しか写っていませんので、ここではまったくわかりませんね。でもこの葉や茎の様子も独特なので、花がなくてもそれとわかると思います。葉は長さ1cmほどで卵形、葉の縁のギザギザ(鋸歯)はするどくありません。赤みを帯びることの多い茎に葉は対生してつきます。茎の下部のほうは、よく地面をはっています。はった茎の節からは新らたに茎を伸ばして立ち上がり上部に花をつけるので、よく密集して花を咲かせています。葉は秋には赤く紅葉するので、小さな葉ですがきれいなものです。

今回の写真では、ほとんど水につかった状態で見慣れた状態とはちょっと違っていたので、一瞬ギョギョっとしましたが、日当たりがよければ、乾燥していても、湿地付近で水につかってしまうような場所でも生育が可能なようですね。

【和名】アリノトウグサ [蟻の塔草]
【学名】Haloragis micrantha
【科名】アリノトウグサ科 HALORAGACEAE
【撮影日】2004/09/21
【撮影地】愛知県豊橋市

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posted by hanaboro at 13:44| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(1) | 葉っぱ図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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