2005年02月11日

コウゾリナ

コウゾリナ Picris hieracioides subsp. japonica


コウゾリナは日本の各地に分布し、道ばたや空き地などに生育する越年草です。秋に芽生えたものが、ロゼット状の葉を広げて越冬します。早春のころはまだ茎があまり伸びずロゼット状に葉がつきますが、主な花期となる5月〜6月には草丈80cmほどになります。

キク科の植物には、筒状花と舌状花のある花をつけるものも多いですが、コウゾリナはすべて舌状花で、筒状花はありません。つまり、コウゾリナの1つ1つの「小花」全部に、いわゆる「花びら」に見えるものがついているということです。花の色は黄色で、キク科植物に多い色ですが、花だけでなく全体を見たときに他のものとは明らかに違うので、比較的はやく見分けられるようになると思います。全体に淡い褐色か赤褐色の剛毛があって、剛毛の先はかぎ状になっています。

初夏〜夏の初め、他の草たちもグングン生長してくるころ、コウゾリナもかなり茎を伸ばし、越冬したロゼット葉や下の方の葉は枯れていきます。葉にも剛毛が多く特に縁や裏の葉脈にたくさん見られます。もう触るとザラザラです。茎や葉の中央に走る葉脈(主脈)や縁の剛毛などは、特に赤褐色になることが多いのですが、越冬中のロゼット葉でもその特徴が出ています。ロゼット葉だけでは、なかなか種類がわからないときもありますが、これはわかりやすい方かもしれません。

名前の由来には、いくつか説があるようですね。剛毛の様子をカミソリ(剃刀)に見たてて、カミソリナ(剃刀菜)と呼ばれていたものがコウゾリナになったという説と、ひげを剃った後のざらざらした感じから、カオソリナ(顔剃菜)と呼ばれていたものがコウゾリナになったという説があるようです。

剛毛があるのでどうなんだろうかと思いますが、花が咲く前、春にできた下の方の若い葉は、結構風味があって山菜として利用されているようです。ただし、越冬したロゼット葉は硬いので、避けたほうがよさそうですね。

当ブログ内の前回の記事「コウゾリナ」では学名を「Picris hieracioides」としていたのですが、改めて下記のサイトで調べさせていただくと、これでは不十分でした。
米倉浩司・梶田忠 (2003) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList),http://ginkgo.bg.s.u-tokyo.ac.jp/bgplants/ylist_main.html(2005年2月11日).

こちらによると、「Picris hieracioides subsp. japonica」が標準となっていて、「Picris hieracioides var. glabrescens」、「Picris hieracioides var. japonica」「Picris japonica」は異名(シノニム synonym)として扱われています。

ちなみに、属名の「Picris」は食べたときに苦味があるということで、苦いという意味の「picros」からきているのだそうです。

【和名】コウゾリナ [顔剃菜、剃刀菜]
【学名】Picris hieracioides subsp. japonica
【科名】キク科 COMPOSITAE
【撮影日】2005/02/04
【撮影地】東京都日野市

■当ブログ内関連記事→コウゾリナ
綿毛の時期のぼんやりした全体像の写真が見られます。

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posted by hanaboro at 16:17| 東京 ☀| Comment(6) | TrackBack(0) | ロゼット図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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