2005年03月08日

ウグイスカグラ

ウグイスカグラ Lonicera gracilipes var. gladra


ウグイスカグラは、北海道〜九州の山野の明るい林縁や雑木林に生える落葉低木です。高さは1.5m〜2mくらいでよく枝分かれします。名前の由来はよく分かっていないようですが、一説によるとウグイスがこの木の茂みにかくれていることからきているのだとか。

葉の縁にはギザギザ(鋸歯)はなく全縁で、対生します。特に若い葉は縁に赤い縁取りがあることが多いです。花期はふつう4月〜5月。葉の脇(葉腋)から長さ1cm〜2cmの柄を出して、桃紅色の花がぶら下がるように咲きます。花(花冠)は細長い筒状で先端は5つに裂けます。中をのぞくと、雄しべよりも雌しべが長く突き出ているのがわかります。

果実(液果)は直径1cmほどの楕円形で、梅雨ごろには赤く熟して食用になります。

ウグイスカグラ Lonicera gracilipes var. gladraウグイスカグラ Lonicera gracilipes var. gladra


この仲間には、各部の毛の多少などによって、いくつかの種内分類群が知られています。枝や葉柄、花柄などに毛が散生しているものは「ヤマウグイスカグラ (Lonicera gracilipes)」、葉や葉柄、花柄、花冠、果実などに腺毛が多いものは「ミヤマウグイスカグラ (Lonicera gracilipes var. glandulosa)」といいます。そしてほとんど全体が無毛のものが「ウグイスカグラ (Lonicera gracilipes var. gladra)」となっています。

今回の写真の場合、葉の縁や葉裏の主脈上には粗い毛が生えていましたが、葉柄、花冠、花柄、子房には毛がありませんでした。全体的に見ると毛は目立たないので、ウグイスカグラとしています。

まだ3月上旬ですが、関東の丘陵地では、すでにウグイスカグラの蕾はかなり膨らんで、ところどころ開きかかっていました。蕾の先から柱頭や雄しべがのぞいているものも見られました。

【和名】ウグイスカグラ [鶯神楽]
【別名】ウグイスノキ
【学名】Lonicera gracilipes var. gladra
【科名】スイカズラ科 CAPRIFOLIACEAE
【撮影日】2005/03/08
【撮影地】東京都日野市

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タラノキ

タラノキ Aralia elata


タラノキは、日本全土の日当たりのよい山野にふつうに生える落葉低木です。高さは3m〜5mほどになります。大きくなった木にはトゲがほとんど目立たないのですが、若い樹皮には、かなり鋭いトゲが目立ちます。葉柄や小葉の軸などにもトゲがあるので、注意しないといけません。柔らかい若い芽は食用になり「タラノメ」としておなじみ。山菜の王とも呼ばれるほどですね。

葉は枝先に集まって互生します。葉は長さ1mほどにもなる「奇数2回羽状複葉」で、葉柄の基部は茎を抱くようにつきます。2回羽状複葉というのは、羽状複葉がさらに羽状に並んで1つの葉ができている葉のことです。また、葉の先端につく羽状複葉の数が1枚で、1つの大きな葉についている羽状複葉の数は奇数枚。さらに羽状複葉の先端の小葉の数も1枚で、1つの羽状複葉につく小葉の数も奇数ということになります。

花は8月〜9月。大型の花序に小さい花をたくさんつけます。

タラノキ Aralia elataタラノキ Aralia elata


大型の2回羽状複葉も冬には完全に落葉してしまいます。樹皮はトゲだらけで、ほとんど枝分かれせず、1本まっすぐ立っているので、葉がなくなるとトゲトゲの幹がまっすぐ突っ立っているのみです。

しかし、葉がなくなった幹をよく見るととげの他にもいろいろ観察できるものがあります。例えば、幹を取り囲むようについているV字形やU字形のあとは「葉痕」といって、葉がついていた痕跡です。葉痕はかなり大きく目立ちます。さらに葉痕には小さい点々がたくさん見えます。これは「維管束痕」といって、養分や水分の通路となっていた管の痕跡です。維管束痕は30個ほどあって、1列に並んでいます。

今回の個体の冬芽はちょっとわかりづらいのですが、幹のてっぺんの頂芽は円錐形をしています。芽を包む芽鱗はありますが、あまりしっかりしたものではないようです。冬芽近くのトゲはねる傾向があります。また、トゲが小さくて少ないタイプを特に「メダラ (Aralia elata f. subinermis)」といいます。

【和名】タラノキ
【別名】タラ、タランボ、ウドモドキ
【学名】Aralia elata
【科名】ウコギ科 ARALIACEAE
【撮影日】2005/03/08
【撮影地】東京都日野市

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