2005年03月10日

ヨモギ

ヨモギ Artemisia indica var. maximowiczii


ヨモギは、本州、四国、九州に分布し、山野にふつうに見られる多年草です。草丈は50cm〜1mほど。都市部よりも自然度の高い場所の個体の方が、草丈が高くなる傾向があるとか。地下茎をのばして増えるのでよく群生しています。

冬を前に、花が終わり地上部が枯れるころには、根もとから新しく地上に芽を出して、ロゼット状に根生葉を広げて越冬します。白っぽいヨモギの根生葉は、霜が降りても輝き、春の光をあびてもキラキラと光って、まだ枯れ草色の場所でよく目立つ存在です。

ヨモギ Artemisia indica var. maximowicziiヨモギ Artemisia indica var. maximowiczii


根生葉や下部の葉は白い綿毛におおわれていて灰白色です。これらの葉は花が咲くころには枯れてしまいます。茎の上部につく葉(茎葉)は表面には毛が少なく緑色ですが、裏面には綿毛が密生しているので灰白色です。この綿毛を集めてお灸のもぐさ(艾)を作るのだそうです。上部の茎葉は長さ10cm、幅5cmほどで羽状に深く分裂しています。根生葉の裂片は短くて丸みのある感じなのに対して、茎葉の裂片は細長くスッーととがった感じです。いずれにしても裂片にはあらいギザギザ(鋸歯)があります。特に春の若い葉はお餅と混ぜて「草餅」を作ることでもおなじみですね。

花期は9月〜10月。茎の先の円錐花序に数mmの小さな花(頭花)をたくさんつけます。キク科の植物ですが、風媒花で頭花は下向きについています。またキク科の植物には、ふつう花びらに見える「舌状花」と、中心部にあって花びらのない「筒状花」の両方をつけるものが多いのですが、ヨモギには舌状花がなくすべて筒状花です。いわゆる花びらがないので、とても地味です。最近では秋の花粉症の原因となる植物の1つとなっているそうです。

【和名】ヨモギ [蓬]
【別名】モチグサ
【学名】Artemisia indica var. maximowiczii
【科名】キク科 COMPOSITAE (ASTERACEAE)
【撮影日】2005/03/08
【撮影地】東京都日野市

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ヤマウルシ

ヤマウルシ Rhus trichocarpa


ヤマウルシは、国内では北海道、本州、四国、九州に分布し、山野に生育する落葉小高木です。高さは3m〜8mほどになります。この仲間はふつう樹液にふれるとかぶれやすいです。個人差がありますので、注意した方がいいでしょう。

葉は長さ20cm〜50cmほどもある「羽状複葉」で、互生します。羽状複葉というのは、葉の中心となる柄(葉軸)に小さな葉(小葉)が左右に対になってついている「複葉」のことです。小葉は長さ10cm前後の卵状の楕円形です。これに対して、タンポポの葉も羽状に切れ込んでいますが、こちらは複葉ではなく「単葉」です。タンポポのような場合の切れ込んだ部分は小葉ではなく「裂片」といいます。

花期は5月〜6月。葉の脇(葉腋)から円錐花序を下向きに多数吊り下げるような形で出します。花序の長さは20cmほどで、黄緑色の花がたくさん咲きます。

ヤマウルシ Rhus trichocarpaヤマウルシ Rhus trichocarpa


冬芽は芽鱗に包まれていない裸芽で、濃い褐色の短くねた軟毛におおわれています。枝のてっぺんに出ている芽(頂芽)は、長さ1cmほどですが、枝の横の葉腋につく側芽または(腋芽)は、頂芽よりもかなり小さいです。

ヤマウルシの枝では葉のついていたあと(葉痕)がよく目立ちます。葉痕は赤みがかっていることが多く縦長のハート形。さらに葉痕の中には、水分や養分の通り道だった組織のあとである「維管束痕」という点々が見られます。

枝は灰褐色でほとんど無毛で、「皮目(ひもく)」という褐色の点々がたくさんあります。皮目というのは、樹皮の表面に隆起した小さな点々のことで、呼吸のはたらきをしています。今回の写真でも何とか冬芽の下や葉痕のまわりなどにプツプツと見えています。

漆をとるために栽培される中国原産の「ウルシ (Rhus verniciflua)」の場合は、冬芽の毛がもっと白っぽいような黄色っぽいような色です。また、「ヤマハゼ(ハゼノキ Rhus sylvestris)」だと葉痕の形が横長のハート形です。

【和名】ヤマウルシ [山漆]
【学名】Rhus trichocarpa
【科名】ウルシ科 ANACARDIACEAE
【撮影日】2005/03/08
【撮影地】東京都日野市

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posted by hanaboro at 12:00| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 冬芽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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