2005年03月11日

マテバシイ

マテバシイ Pasania edulis


マテバシイは、高さ10m〜15mほどの常緑高木です。本州関東以西の暖かい沿岸地域に見られ、街路や公園によく植栽されています。ただし、分布域についてはやや不明瞭なところがあって、本来の分布域は九州〜沖縄にかけてのやや狭い地域だといわれています。

葉は枝先にたくさん集まってつきます。葉は分厚い革質で、長さ5cm〜20cmの倒卵状楕円形。葉先に近い部分で一番幅が広くなっています。つまり卵を逆さにして細長〜くしたような形なんですが、先端は少しとがり気味です。葉柄は1cm〜2cmほど、縁のギザギザ(鋸歯)はなく全縁です。裏面は白っぽいような黄色っぽいような色で、ちょっと光った感じに見えます。表面には濃い緑色で光沢があります。

マテバシイ Pasania edulis


花期は5月〜6月。この仲間の花が咲いていると、その付近には独特のむせ返るようなにおいがたちこめます。果実(堅果)はいわゆる「ドングリ」で、長さ2cm〜3cmほどの長楕円形です。熟すのは翌年の秋。一年目のドングリは小さくブツブツした状態で、二年目のドングリと同時に見ることもできます。帽子の部分は「殻斗(かくと)」といいますが、やや浅めのお皿型で、瓦状の模様(総苞片)がみられます。

【和名】マテバシイ [全手葉椎]
【学名】Pasania edulis
【科名】ブナ科 FAGACEAE
【撮影日】2004/08/08
【撮影地】東京都日野市(植栽)

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オミナエシ

オミナエシ Patrinia scabiosaefolia


オミナエシは、日本全土に分布し、日当たりのよい山野の草地に生える多年草です。草丈は1m前後になります。花期は8月〜10月。「万葉集」で山上憶良が詠んだ「秋の七草」の一つとして有名ですね。葉は羽状に分裂して、対生します。分裂した裂片の縁には細かいギザギザ(鋸歯)があります。同じオミナエシ科の「オトコエシ (Patrinia villosa)」と比べると茎の毛は少なくツルッとした感じで、葉の裂片はより細くなっています。

茎の上部は黄色っぽくなって、よく分枝して黄色い小さな花をたくさん咲かせます。花序の形は「散房状(さんぼうじょう)」です。散房状というのは、たくさんの花が「散房花序」に似た状態でついていることです。それで、散房花序というのは、長くて中心となる花柄(花軸)に柄のある花がつく場合、より下部の花の方が柄が長く、上部の花の方が柄が短くなっています。そのため、花はほぼ同じくらいの高さで平たく咲きそろう形となります。オミナエシの場合も散房花序に近い状態で、黄色い花が茎の上の方で平たく咲きそろうような形で、花序についている1つ1つの花は、直径3mm程度のごく小さなものです。

また、オミナエシは種子で増える以外にも根茎を横にはわせて増えます。伸ばした根茎の先にはロゼット状の子株ができて、その後数年間は根茎がなくならず、元の株とつながったままになっているのだそうです。

オミナエシの生える環境は、日当たりがよく、適度に人の手が加わったような草原状の場所が多く、戦後そういった場所が少なくなってきたことで、その数が激減した植物の1つです。ランクは様々ですが、地域によっては「レッドリスト (絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)」に入っていることもあります。

【和名】オミナエシ [女郎花]
【学名】Patrinia scabiosaefolia
【科名】オミナエシ科 VALERIANACEAE
【撮影日】2004/07/04
【撮影地】山梨県

■当ブログ内関連記事→オトコエシ

posted by hanaboro at 11:15| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 蕾図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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