2005年03月12日

セイヨウニンジンボク

セイヨウニンジンボク Vitex agnus-castus


セイヨウニンジンボクは、地中海沿岸地域〜西アジア原産の落葉低木です。高さは2m〜3mになります。全体にかすかな芳香があるので香料として用いられるほか、女性ホルモンを整える薬用としても古くから利用されているそうです。

葉は表面は緑色、裏面は灰白色で、5つ〜7つの小葉に裂けた掌状複葉です。縁のギザギザ(鋸歯)はなく全縁で、対生してつきます。名前は、この葉の形が漢方薬で有名な「チョウセンニンジン (Panax ginseng)」に似ていることからつけられています。チョウセンニンジンはウコギ科の植物ですが、セイヨウニンジンボクはクマツヅラ科植物で、本州、四国、九州などの海岸の砂地にも生育する「ハマゴウ (Vitex rotundifolia)」と同じ属の植物です。

花期は7月〜9月。枝の先に長さ20cmほどの円錐花序を出して、淡い紫色の小さな花をたくさん咲かせます。花も美しいので、花木として植えられます。

写真は、花が終わって若い果実ができているところです。このあと熟すと、黒っぽい球形の果実になるはずです。

【和名】セイヨウニンジンボク [西洋人参木]
【別名】チェストツリー、チェストベリー
【学名】Vitex agnus-castus
【科名】クマツヅラ科 VERBENACEAE
【撮影日】2004/08/02
【撮影地】東京都調布市

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リキュウバイ

リキュウバイ Exochorda racemosa


リキュウバイは、中国原産の落葉低木です。高さは2m〜4m程度になります。日本に入ってきたのは、明治時代の末期のことだったそうです。庭木として植えられるほか、生け花の花材として使われることが多いようですね。名前は、茶花としてもよく使われることから千利休にちなんでつけられたといいます。

葉は楕円形で互生します。長さは5cmほどで、縁のギザギザ(鋸歯)はほとんどなく全縁ですが、ときどき鋸歯が見られることもあります。葉の質は薄めで、裏面はやや粉を吹いたように白っぽくなっています。

花期は4月〜5月。新しく出た枝の先に総状花序を出して、白い5弁の花を咲かせます。ちなみに学名の種小名「racemosa」は、「総状花序の」という意味です。花弁は円形で、付け根の方は細くなります。雄しべは20本前後あります。図鑑では雌しべは1本となっていますが、柱頭は5つあるように見えます。1本の雌しべの先が5つに分かれているということなのでしょうか。花の直径は3cm〜4cmほどです。よく分枝してよく茂り、花もたくさん咲かせます。

パッと見た感じでは、白い5弁花で雄しべ多数というバラ科の花らしいのですが、近づいてみると、かなり個性的な花ですね。中央部分はくぼんでいて、緑っぽく5枚の花弁のほかに小さく白いガクがピラピラとついています。雄しべはその緑の部分の縁に沿って並ぶ感じです。その様子は、図鑑では3本〜5本の雄しべが花弁と対生すると表現されています。

リキュウバイ Exochorda racemosa


果実の形はとても個性的で、幅の広い倒卵形で5つの稜があります。この実の形状といい、花といい、ヤナギザクラ属というのは、なかなかユニークなグループなのかもしれませんね。

【和名】リキュウバイ [利休梅]
【別名】ウメザキウツギ [梅咲き空木]、バイカシモツケ [梅花下野]
【学名】Exochorda racemosa
【科名】バラ科 ROSACEAE
【撮影日】2004/08/02
【撮影地】東京都調布市

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オオミツルコケモモ

オオミツルコケモモ Vaccinium macrocarpon


オオミツルコケモモまたは、オオミノツルコケモモ。この名前よりも「クランベリー」という名前でおなじみです。アジア北部や北アメリカ原産の常緑矮性低木です。冷涼な気候とやや湿り気のある酸性の土壌を好みます。長楕円形の葉は分厚い革質で、光沢があります。高さは15cmくらいで、茎は地面をはうように匍匐します。

花期は6月〜8月。枝先に淡紅色の花を咲かせます。花柄は細長くて先がキュッと下を向き、その先に花が下向きに開きます。花弁は4枚で上に(後ろに)反り返ります。花柄が下に曲がるので、パッと見た目の位置関係が逆転していますが、花弁よりも後に果実となる子房の部分が下にある子房下位の花です。

よく分枝してよく果実(液果)もつきます。果実は直径1cm〜2cmほどにもなり、8月〜10月にかけて熟してきます。熟した実は紅色、サクランボのようなきれいな球形で観賞用としても楽しめます。やや酸味が強くちょっと渋みもあることから、生食するというよりは、ジャムやジュースに加工して食用にします。アメリカやカナダでは19世紀のはじめごろから栽培されるようになって、現在でも加工用に多く栽培されているそうです。

日本国内にも、北海道や本州中部以北の亜高山や高山の湿地に生える「ツルコケモモ (Vaccinium quadripetalus)」という種があります。こちらは、ふつうクランベリーとして流通するものに比べて、全体的に小型です。ツルコケモモの仲間は一般にスノキ属 (Vaccinium)に分類されることが多いようですが、ツルコケモモ属 (Oxycoccus)となっていることもあります。スノキ属とした場合、同じ属の植物は、北半球に300種ほど、日本でも20種近く知られています。

【和名】オオミツルコケモモ [大実蔓苔桃]
【別名】クランベリー(Cranberry)
【学名】Vaccinium macrocarpon
【科名】ツツジ科 ERICACEAE
【撮影日】2004/08/02
【撮影地】東京都調布市

■当ブログ内関連記事→ツルコケモモ


posted by hanaboro at 13:11| 東京 ☀| Comment(3) | TrackBack(1) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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