2005年04月26日

ネコハギ

ネコハギ Lespedeza pilosa


ネコハギは、国内では本州、四国、九州に分布し、日当たりのよいやや乾いた草地などに生える多年草です。上にはほとんどのびず、茎は地面をはうようにのびます。根もとの近くではよく枝分かれしますが上部ではそれほど分枝せず、1本の茎がかなり長〜くのびます。茎や葉の両面など、全体に毛が密生していて毛むくじゃら。ガクや果実の部分にも毛があります。茎の毛は特に長くて目立ちます。

名前は、全体に黄色っぽい毛がたくさん生えていることから、「イヌハギ」に対してつけられたという説や、全体に柔らかい毛が生えているのを猫の毛に見立てたものという説があります。

1つの葉は、3つの小さい葉(小葉)からできている「3出複葉」で、毛のたくさん生えた「クローバー」のような感じです。1つの小葉は幅の広めの卵形、長さ1cm〜2cm、幅も1cm内外です。その3出複葉が互生します。

ネコハギ Lespedeza pilosa


花期は7月〜9月。葉の脇(葉腋)に1つ〜5つくらいつきます。マメ科の植物なので、花は「フジ」や「カラスノエンドウ」などと同じように「蝶形花」ですが、色は白色。正面を向いて一番大きくて目立つ「旗弁」という花弁に紅紫色の斑点があって、それがちょうど花の中心部に見えるので、よいアクセントになります。ガクは5つに深く裂けます。

花の後には、長さ3mm程度の平べったくて丸くい、小さな果実(豆果)ができます。ネコハギはふつうに咲く花(開放花)のほかに、「閉鎖花」もつけます。これは、花が開かずに結実する花で、閉鎖花によってできる果実は、開放花によってできるものよりも小さいのだそうです。果実の先には花柱が残っていて、1本ピッと立っていて、その様子は、同じハギ属の「メドハギ」にも似ています。

【和名】ネコハギ [猫萩]
【学名】Lespedeza pilosa
【科名】マメ科 LEGUMINOSAE
【撮影日】2005/04/26
【撮影地】東京都日野市

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ヤブタバコ

ヤブタバコ Carpesium abrotanoides


ヤブタバコはの本全土に分布し、山野の林内や林縁に生える一年草または越年草です。草丈は、30cm〜1mくらい。上の方へ伸びるというよりは、ある程度の高さになると、そこから上には生長せず、たくさんの茎を横に長く伸ばします。横幅があるので、実際の草丈よりもかなりの大物に見えます。

根生葉は幅の広い楕円形〜長楕円形。とても大きくて、ビロンビロンとだだっ広い感じ。葉脈が葉の裏面に向かってくぼんでいるので、表面はシワシワに見えます。名前は、その葉が「タバコ」の葉に似ていて、藪に多いことからきています。この根生葉は、花が咲くころにはほとんど枯れています。上部の葉は、大きさがちょっと不ぞろいで、ところどころ大きな葉もついていますが、根生葉よりは小さめの長楕円形です。

今回の写真を撮影した場所では、ヤブタバコ属の植物が3種生育しています。そのうち「ヤブタバコ」と「コヤブタバコ (Carpesium cernuum)」がとても近い位置に生えていて、花を見れば明らかですが根生葉ではどうなのかと。もう1種の「サジガンクビソウ (Carpesium glossophyllum)」は色が濃く青っぽい緑色で、形も違うのではっきりわかります。それで、残った2種を比べると、ヤブタバコの方がちょっとしっかりめで、毛は生えているけれど遠めには目立たず、コヤブタバコの方は明らかに白い軟毛が多くて柔からそうに見える。これでよいですかね。。。

その筒状花の中にも2つのタイプがあって、外側には雌花。内側には両性花があります。このうち果実ができるのは両性花の方です。果実は円柱形、綿毛(冠毛)はありませんが、粘液が分泌されるので、それによって動物の体などにくっついて運ばれます。

ヤブタバコ Carpesium abrotanoides


花期は8月〜10月。花(頭花)は直径1cmほど、ほとんど柄はなく、花のもとの部分には小さな苞葉が数枚あります。キク科の植物なので、1つの花は小さな花(小花)がたくさん集まってできた「集合花」です。でも、ヤブタバコの場合は、花びらに見える「舌状花」はなく、すべて「筒状花」です。筒状花の部分は一応黄色いのですが、緑色の総苞に包まれているし、下向きに咲くので、目立つ花ではありません。

よく似たコヤブタバコは、葉はヤブタバコより小さめですが、花は反対に大きめで直径1.5cmくらい、花数はヤブタバコほど大量ではないです。

花は、横にのびた枝の葉の脇にたくさん下向きに並ぶので、上から見ているだけだと、花が咲いているのかよく見えないこともあります。下からのぞいてビックリ。なんてこともあるかもしれません。大きな個体では、これでもかってくらい花がつきます。

【和名】ヤブタバコ [藪煙草]
【学名】Carpesium abrotanoides
【科名】キク科 COMPOSITAE
【撮影日】2005/04/26
【撮影地】東京都日野市

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ヒメハギ

ヒメハギ Polygala japonica


ヒメハギは、北海道、本州、四国、九州に分布し、山野の日当たりのよいやや乾燥気味の草地などに生える多年草です。ヒメハギは、ヒメハギ科ヒメハギ属の植物で、同じ属には「カキノハグサ (Polygala reinii)」や「ヒナノキンチャク (Polygala tatarinowii)」などが知られています。しかし、それらの多くは分布域が限られていたり、希少な種となっていたりします。ヒメハギに限っては広く分布しているし、同じ仲間の中ではよく見られる方だと思います。

草丈は10cm〜30cm。見た目は柔らかそうにも見えるのですが、茎はかため。地面近くの根もとの方でよく枝分かれして、少し地をはうように伸びますが、その後、上や斜め向きに立ち上がってきます。

葉は卵形〜楕円形で、互生します。葉の縁や茎は紫褐色を帯びていることも多いです。花が咲いている時期の葉は長さ1cm程度の小さなものですが、花が終わったころには3cmくらいになります。

花期は4月〜7月。花は茎の上部の方に赤紫色で、マメ科の「ハギ」のような、ラン科のような形の花です。花はちょっと変わったつくりになっていて、5つのガク片のうち、2つが大きく紅紫色で花弁のようになって左右に張り出します。本来の花弁は5つのうち上の2つは鱗片状で目立たず、残りの3つがくっついて筒状になります。その筒は花の中央から突き出るような形になっていて、先が房状に細かく裂けます。雄しべはふつう8つですが、やはりくっついた状態になることがあります。

ヒメハギという名前は、「ハギ」に似ていて、全体が小さいところからきています。

ヒメハギ Polygala japonica


果実は平べったくて丸く、団扇のような形になります。種子にはアリの好む付属体があるので、種子はアリによって離れたところまで運ばれます。

【和名】ヒメハギ [姫萩]
【学名】Polygala japonica
【科名】ヒメハギ科 POLYGALACEAE
【撮影日】2004/05/01
【撮影地】東京都日野市

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posted by hanaboro at 17:05| 東京 🌁| Comment(6) | TrackBack(1) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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