2005年04月27日

クサボケ

クサボケ Chaenomeles japonica


クサボケは、本州関東以西、四国、九州に分布し、丘陵や山地の日当たりのよい雑木林の縁や、田畑の周辺や土手などに生える落葉小高木です。花をつける個体の高さは様々です。人の手のよく入る場所では、草刈も行われることですし、草丈数センチ。明るい林の中などでは30cm〜1mくらいになります。

茎の下部の方は地面をはうような形になっていて、地面についたところは一部、地下茎になります。また、小さな枝はトゲ状になりますが、これは、枝の生長が途中で止まったものだそうで、まだ若い状態ではトゲはよくわからないこともあります。

葉は互生。若い個体の葉の色は特に変わっていて、早めに出た葉は少し青っぽい緑色、最近出た葉は黄緑色。両面ともに毛がなく独特の光沢があります。葉の縁にはギザギザ(鋸歯)があって、形は卵形〜楕円形。先の方は丸みのあるものや少しとがるものがあります。もっと大きく生長した個体では、もう少し分厚くてかたそうな葉が出ます。

新しい茎には少し黄色っぽいような褐色っぽいような毛が目立ち、葉の付け根には、ヒレがついたように見える小さくて丸っこい「托葉(たくよう)」があります。まだ若い地上部は、他のもろもろの草たちと変わらない10cm〜20cmくらいの背丈ですが、その葉の色や形でもって、草ではないのだと主張しているようです。

クサボケ Chaenomeles japonica


花期は4月〜5月。花の咲き始めは、葉の展開よりも早めです。朱赤色の直径2cm〜3cmくらいの花が数個、同じ節から束になるようにつきます。若草色の林内で、木漏れ日に照らされたりすると一層鮮やかなものです。バラ科らしく花弁は5枚、先は丸く、特に開き始めは、花全体としても丸くてふくよかな印象。果実は「梨」のような直径3cmほどもある球形の果実で、香りもよく、8月〜9月に黄色に熟します。

「クサボケ」という名前は、「ボケ」に似て丈が低いことからきています。ボケの方は中国原産ですが、クサボケは日本国内に自生している種です。国内のボケ属は、クサボケ1種のみ。花期は、ボケの方が春、早めに開花します。

【和名】クサボケ [草木瓜]
【別名】シドミ、ジナシ [地梨]
【学名】Chaenomeles japonica
【科名】バラ科 ROSACEAE
【撮影日】2005/01/01
【撮影地】東京都日野市

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アカネ

アカネ Rubia akane
2005/04/19

アカネは、本州、四国、九州に分布し、山野の林の縁などにふつうに見られるつる性の多年草です。茎は角ばっていて、切った断面は四角形。その角には下向きのカギ状になったトゲが生えていて、そのトゲで他のものにつかまって伸びていきます。アカネがはびこっているような場所に入ってしまうと、ガリガリッと引っかかってしまいます。

葉は丸みのある三角形〜幅の狭い卵形で、先の方はスッととがる感じです。葉に見えるものは、4枚輪生状についているのですが、このうち2枚が本来の葉で、残りの2枚は「托葉(たくよう)」というふつうは葉の付属物です。アカネの場合、2枚の托葉が大きくふつうの葉と同じくらいに発達して、結果として、4枚の葉が輪生しているように見えます。

このように、托葉が大きくなって葉と同じ形になって輪生状になるのは、アカネ科では、アカネ属やヤエムグラ属で見られます。「ヤエムグラ」では6枚〜8枚が輪生しますが、このうち本来の葉は2枚だけです。

アカネ Rubia akane
2005/04/19

花期は8月〜10月。花は、直径は3mm〜4mmほどで、葉の脇(葉腋)から出た「集散花序」にたくさんつきます。集散花序は、花軸の先端に花がついて、その先はそれ以上伸びず、その下から枝分かれしてその先に次の花がつくというのを繰り返す、とういう花のつき方のことです。花冠は5つに深く裂けるので、5枚の花びらがあるように見えます。色は淡い黄緑色で、花冠の裂片は開くと後ろに反り返ります。雄しべは5本、雌しべの花柱は2つで、先の柱頭は平らになっています。

アカネ Rubia akane
2004/10/11 若い果実

果実(液果)は、直径5mm程度の球形で、熟すと黒っぽくなります。

根は太く、生きた状態だと黄赤色、乾燥すると濃い赤色を帯びていて、古くから「茜染め」の染料として利用されてきました。繊維を染める赤の染料としては、この「アカネ」の他に、ヨーロッパ〜西アジア原産の「セイヨウアカネ (Rubia tinctorum)」を用いることも多かったようです。

【和名】アカネ [茜]
【学名】Rubia akane
【科名】アカネ科 RUBIACEAE
【撮影日】2005/04/19、2004/10/11
【撮影地】東京都日野市

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posted by hanaboro at 15:46| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 葉っぱ図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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