2005年05月02日

オランダガラシ

オランダガラシ Nasturtium officinale
2005/04/30

オランダガラシは、ヨーロッパ原産の多年草で、世界中で広く栽培され、そして野生化しています。オランダガラシという名前よりは、「クレソン」という名前の方がよく知られているかもしれません。程よい辛味と苦味があるので、肉料理の付け合せや、サラダとしてもよく利用されています。日本に入ってきたのは明治の初めごろのことで、やはり食用のために導入されました。現在では、各地で野生化し、河川など流水のある近くでふつうに見られるようになっています。きれいに澄んだ流水のあるところに生えると紹介されていることも多いのですが、特に清流とは呼べないような河川にでも生えています。

名前に「オランダ」とついていますが、特にオランダのもとと限定されるわけではなく、ヨーロッパに広く生育しています。植物の和名には、ヨーロッパのどこかからもたらされたということで、「オランダ」とついていることが時々あります。

茎の下の方は横に這うように広がって、節々から白いヒゲ根が出ます。常緑性ということですが、冬のころは、紫褐色の葉が水面に浮いているような状態をよく見ます。よく分枝して花が咲くころにはしばしば背丈も高くこんもりと茂った群落も見られます。草丈は30cm〜1mくらいまでなります。

オランダガラシ Nasturtium officinale
2004/04/23

葉は羽状複葉で互生します。小さい葉(小葉)は3対〜11対と変異の幅が大きめ。小葉の形も生育段階で変化しますが、だいたいは、一番てっぺんにつき小葉(頂小葉)が特に大きくなります。やや質が厚く表面には光沢があります。まだ地上部が大きく生長していない苗では、頂小葉だけが目立って、丸みのある形ですが、大きく生長した個体では、それぞれの小葉が大きく細長いこともあります。

花期は5月〜6月。茎の先の花序にたくさん咲かせます。白色の4弁花、直径は5mm程度です。花の咲き始めのころは花序がつまって短いのですが、咲き進んで、下部の方には果実ができ始めるころには、花序は長く伸びてきて果実が熟すころにはかなり長〜くなっています。そのころには花序が湾曲して、独特の姿になります。それを見ると、少々、ギョギョっとすることがあります。

アブラナ科なので、果実は「角果」です。長さ1cm〜2cmほどの円柱形です。熟すと2つに裂けます。

【和名】オランダガラシ [和蘭芥子]
【別名】クレソン、ミズガラシ
【学名】Nasturtium officinale
【科名】アブラナ科 BRASSICACEAE (CRUCIFERAE)
【撮影日】2005/04/30、2004/04/23
【撮影地】東京都日野市

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ユウゲショウ

ユウゲショウ Oenothera rosea


ユウゲショウは、北アメリカ南部〜南アメリカ原産の多年草です。日本には明治のころ、観賞用として導入されたそうです。現在でも広く栽培されているほか、関東地方以西では、野生化し、市街地の空き地や空き地、河原などで見られます。名前は淡い紅色の花が夕方開くというところからきているそうですが、実際には昼間でも花が見られます。

花期は5月〜9月。茎の上部の葉の脇(葉腋)に淡い紅色の花が咲きます。花の直径は1cm〜1.5cm程度。花弁は4枚、先は丸くなっています。そして、花弁より濃い色の脈があって、筋状の模様が入っているように見えます。さらにその小さな花の中にあっても意外に目立つのは、雌しべの柱頭かもしれません。柱頭は4つに裂けて、平たく開いて、花の中央部にデーンと陣取っています。雄しべは8本あって、花粉のある葯の部分は白色です。

果実(さく果)には、8つの角(稜)があって、熟すと4つに裂けます。ふつう、図鑑では、こういうふうに4つに裂けるとあるのですが、筆者の周辺ではパッと平開したりせず、横側が割れて、そこからあふれるように種子が出ているような状態のものがたくさん見られます。

ユウゲショウ Oenothera rosea


草丈は20cm〜60cm程度。茎は地面付近からたくさん立ち上がって株立ち状になります。葉は互生。長さ2cm〜5cmくらいの披針形。縁はウネウネと波打って、ギザギザ(鋸歯)はあまり明らかではない感じ。全体に白い毛があって、特に葉裏の脈上や茎の毛は長めでよく目立ちます。地面近くに広がった根生葉には、不規則な切れ込みが入ることがあります。

【和名】ユウゲショウ [夕化粧]
【別名】アカバナユウゲショウ [赤花夕化粧]
【学名】Oenothera rosea
【科名】アカバナ科 ONAGRACEAE
【撮影日】2005/04/29、2005/04/30
【撮影地】東京都日野市

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白花のユウゲショウが見られます。

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カラクサナズナ

カラクサナズナ Lepidium didymum
2005/04/30

カラクサナズナは、ヨーロッパ原産の一年草または越年草で、アジア、アフリカ、北アメリカ、南アメリカなど世界的に広く帰化しているといいます。日本国内で最初に気づかれたのは1899年、小笠原でのことだったそうです。現在では北海道以外、全国的に見られるといいます。アブラナ科カラクサナズナ属(またはインチンナズナ属)の植物で、カラクサガラシ、インチンナズナともいいます。

草丈は10cm〜20cm。茎は、根もとでたくさん分枝して、地面をはうように広がり、上部の方は斜めに立ち上がりますが、踏みつけられる場所などではほとんど地面にはりついた状態の場合もあります。茎は少し赤みを帯びていることもあり、長めの毛がよく目立ちます。

葉は羽状に深く裂けます。葉の切れ込みはかなり細かく、表面は独特の色合いです。その葉には困ったことに、強烈な臭いがあって、カラクサナズナが生えている場所に近づくと、何ともともいえない臭いが漂っていることがあります。

カラクサナズナ Lepidium didymum
2005/03/30

花期は4月〜10月。葉の脇(葉腋)から花序を出して、白っぽいような淡い黄色のような小さな花がたくさん咲きます。花は直径1mmほどで、目立たないものです。アブラナ科の植物なので、果実は短い「角果」。球を2つくっつけたような形をしています。長さは1.5mmほどのごく小さいものですが、花よりは果実の方が特徴的で覚えやすいと思います。

カラクサナズナ Lepidium didymum
2005/03/30

田畑や道ばたの草地などに生育していますが、特に飼料用作物の畑では強害な雑草になっています。乳牛がこの草を食べてしまうと、牛乳にその臭いが出てしまって、廃棄しなければならなくなるのだそうです。そこで、飼料用作物の「イタリアンライグラス (ネズミムギ Lolium multiflorum)」を密植することで、カラクサナズナの生育を抑えるなどの対策がとられているとか。

【和名】カラクサナズナ
【別名】カラクサガラシ、インチンナズナ
【学名】Lepidium didymum (Coronopus didymus)
【科名】アブラナ科 BRASSICACEAE (CRUCIFERAE)
【撮影日】2005/04/30、2005/03/30
【撮影地】東京都日野市

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オッタチカタバミ

オッタチカタバミ Oxalis stricta


オッタチカタバミは、北アメリカ原産の多年草で、日本以外にもアジア、中央アメリカ、オーストラリアなどに帰化しているといいます。日本国内で最初に認識されたのは、1960年代のことだそうです。現在では、道ばたや河川の周辺などで見かけます。草丈は10cm〜非常に大きいものでは50cmにもなります。全体に白い毛がたくさん生えていて、「カタバミ (Oxalis corniculata)」よりは白っぽい。

葉は3つのハート形の小さい葉(小葉)が葉柄の先についています。立ち上がった茎は、ほぼ直立して、葉の柄は長め。葉柄の付け根のあたりには小さな付属体(托葉)があります。長さは1mmくらいのもので、卵形。

オッタチカタバミ Oxalis stricta


主な花期は4月〜8月。茎の先に花序を出して、数個の花をつけます。花はカタバミとそっくりの黄色の5弁花。直径は1cmあるかどうかという程度。

花の終わるころには花柄が下向きに折れ曲がるのですが、果実は上向きにつきます。下向きになった柄の部分は、長さ1cm〜2cmくらいなのですが結構目立ちます。果実は長さ2cmくらい、角ばった縦長の果実で、先はとがっています。そしてその角ばったところには特に毛がたくさん生えています。中の種子は赤褐色の長さ1mmくらいの小さなツブツブです。

花や葉の形だけでは、「カタバミ」と区別がつかないですが、両者の大きな違いは、地上茎がどこから出ているかという点です。カタバミの場合は、根もとのあたりでたくさん分枝して、地面付近をあちらこちらへと這って節々から根が出ます。つまり、最初の太い主根から出たもの以外は、地上茎から根が下りたものということです。それに対して、オッタチカタバミの場合の地上茎は、地中にある根茎から立ち上がってきます。ただし、地上茎が地表を這っているように見えることはあります。

名前もこのことに由来していて、カタバミの茎が地表を這うのに対して、茎が立ち上がるところからきています。

【和名】オッタチカタバミ
【学名】Oxalis stricta
【科名】カタバミ科 OXALIDACEAE
【撮影日】2005/04/29
【撮影地】東京都日野市

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