2005年05月07日

カキネガラシ

カキネガラシ Sisymbrium officinale


カキネガラシは、ヨーロッパ原産の一年草または越年草です。世界的に見ても温帯の地域に広く帰化しているといいます。日本で始めて気づかれたのは、明治の終わりごろのことだとか。現在は、日本各地の道路脇や荒れ地などで見られるようになっています。

草丈は50cm〜80cm。根生葉や茎の下部の方の葉は、羽状に深く切れ込んでいます。長さは20cmくらい。葉は茎の上部ほど小さくなり、切れ込みも少なくなります。全体に剛毛がたくさん生えていて、蕾が見えているあたりも白っぽい。茎の毛は下向きに生えていました。葉裏の脈上の毛も目立ちます。写真にとっては見たものの、ファイルサイズを縮めると、よくわからなくなってしまいました。

カキネガラシ Sisymbrium officinaleカキネガラシ Sisymbrium officinale


カキネガラシ。この植物を全体的にみると、羽状に切れ込んだ、その切れ端みたいなものがあちこち出ているような、何ともつかみどころのない形です。さらに生長してくると、細長い枝がほぼ水平方向に四方八方に出てくるし、アブラナ科なのだけれど果実は茎にペッタリ伏せた状態で、茎はどんどん伸びて花は先端にちょっとだけ咲いているという奇妙な姿になります。

カキネガラシ Sisymbrium officinaleカキネガラシ Sisymbrium officinale


花期は4月〜7月。花は茎の先の穂状花序につきます。黄色の4弁花。直径は4mm〜5mmくらい。ガクにも白い毛が生えています。花序は次々に花を咲かせながら、どんどん伸びていきます。

果実は、細長く先の方はとがっていて、長さ1cm〜2cmほどの「長角果」。多くのアブラナ科の果実は、それなりに果実ができていることがわかりやすいのですが、カキネガラシの場合は、花茎に果実がくっついているので、遠めだと、茎がウネウネしている様子で、果実ができていることを知るような植物です。

同属で、ヨーロッパ原産の帰化植物「イヌカキネガラシ (Sisymbrium orientale)」とは一見似ていますが、イヌカキネガラシの方は、横に長く張り出しているのが果実そのものなのに対して、カキネガラシは伏せた果実つきの花序という大きな違いがあります。

【和名】カキネガラシ [垣根芥子]
【学名】Sisymbrium officinale
【英名】Hedge mustard
【科名】アブラナ科 BRASSICACEAE(CRUCIFERAE)
【撮影日】2005/04/29
【撮影地】東京都日野市

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posted by hanaboro at 19:07| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(1) | 蕾図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ブラシノキ

ブラシノキ Callistemon speciosus


ブラシノキは、オーストラリア原産の常緑低木〜小高木です。高さは3m程度になるのがふつうですが、10mを越すこともあるそうです。原産地では山火事のおこるような乾燥した場所に生えます。日本に入ってきたのは明治の中ごろのことだったそうで、以来、暖かい地域を中心に栽培されています。

フトモモ科ブラシノキ属の植物で、日本でも数種が栽培されているようです。例えば、葉が細くて「マキ」に似た「マキバブラシノキ (香千層 Callistemon rigidus)」や「ハナマキ (キンポウジュ Callistemon citrinus)」、「シロバナブラシノキ (Callistemon salignus)」などです。

葉は互生。長さ5cm〜15cmほどの長楕円形。縁にギザギザ(鋸歯)はなく、全縁です。質は乾燥に耐えうる革質で堅い。いかにも、オーストラリア原産だぁという葉です。

ブラシノキ Callistemon speciosus


主な花期は5月〜6月。枝先の花序にたくさんの花をつけます。花序は穂状花序で、長さ10cmくらい。赤い円柱形で、ブラシ状。まさに赤い試験管ブラシといった感じ。白いもののある。そちらの方はふつう、「シロバナブラシノキ」と呼ばれています。

赤くてブラシの毛のように見えているものは、雄しべ。雌しべも含まれていますが、特に雄しべの「花糸(かし)」と呼ばれている部分が赤くなっています。雄しべの先の花粉のある「葯(やく)」は黄色です。雌しべは1本。柱頭の先は丸っこくなっています。花弁はごく小さくて、緑色。たくさん出ている雄しべの束の根もとの方にちょこっとあるだけです。ガクはその花弁よりさらに小さくて、ほとんど目につかないようなものです。しかも花弁やガクは開花後、ほとんど落ちてしまいます。

写真は、間隔が広がって、開花が近づいているようですが、まだ開きそうではない感じ。この後、丸っこい蕾の先から、真っ赤な雄しべが見えてくるはずです。

花の後、枝はさらに伸びて、できた果実は枝の周りを取り囲むように並びます。果実はその後長い間、枝についたままになって、ずっと発芽能力も持ち続けています。「ユーカリ」の仲間と同様で、オーストラリアの原産地では、山火事が起こったり、激しい乾燥などによって果実が開いて、中に入っている細かい種子が風によって散布されるのだそうです。日本では、なかなかそういう状況にはならないので、果実は裂けることはないのでしょうか。あれだけ華やかな花なのだから、日本でも虫はたくさん訪れそう。きっと結実はしているはずだけど、強制的にものすご〜く乾燥させたら種子が飛ぶのかな。しかし、それは果たして芽生えるのだろうか。

【和名】ブラシノキ
【別名】カリステモン
【英名】Bottle brush
【学名】Callistemon speciosus
【科名】フトモモ科 MYRTACEAE
【撮影日】2005/05/05
【撮影地】東京都日野市(植栽)

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posted by hanaboro at 15:53| 東京 ☁| Comment(5) | TrackBack(3) | 蕾図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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