2005年05月09日

ジャニンジン

ジャニンジン Cardamine impatiens


ジャニンジンは、日本全土に分布し、山野のやや湿り気の多い林内、林縁などに生える一年草または越年草です。アブラナ科タネツケバナ属の植物。個体差はありますが、花弁の小さい個体などは、遠めには白っぽいような黄緑っぽいような状態で、花はちょっと地味な方かも。それに比べると、葉は独特の細かい切れ込みのある葉なので、特に若い時期、まだ他の草も小さめなころだと個性的で異彩を放っていると思います。

ジャニンジン Cardamine impatiens


草丈は20cm〜50cmほど。茎や葉には細かい毛が生えています。葉は互生。てっぺんの小さい葉(小葉)が1枚の、「奇数羽状複葉」で、小葉の数は7枚〜19枚。小葉はさらに裂けます。葉の付け根には托葉のようなものがあって、茎を抱きこむような状態になっています。質はごく薄く柔らかな印象。葉の色も明るめです。小葉の形にはやや変異があるようで、もっと小葉の幅が狭いのももあります。細い方がふつうなのかもしれません。

ジャニンジン Cardamine impatiens


花期は4月〜5月。枝先の総状花序に小さな花をたくさんつけます。花は白色の4弁花。花弁の長さは3mmくらい。時折、花弁が退化してしまっていることもあります。ガク片も4枚あります。果実は、長さ2cm程度の「長角果」。

ちなみに、属名の「Cardamine」はタガラシの1種のギリシャ名「kardamon」にちなんでいるといいます。また、種小名の「impatiens」には「忍耐のない」という意味があって、果実が熟して種子がはじけとぶ様子からきているそうです。和名の「蛇人参」は、蛇が食べるようなニンジンという意味なんだとか。葉の切れ込みがニンジンに似ているといえば、まあ似ているのかも。

【和名】ジャニンジン [蛇人参]
【学名】Cardamine impatiens
【科名】アブラナ科 BRASSICACEAE (CRUCIFERAE)
【撮影日】2005/05/04
【撮影地】東京都八王子市

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セリバヒエンソウ

セリバヒエンソウ Delphinium anthriscifolium


セリバヒエンソウは、中国原産の一年草です。日本に入ってきたのは、明治のことだったといいます。道ばたの草地や雑木林の縁などで見られます。以前は、関東を中心に東日本に多いものというイメージ、実際、関東の丘陵地ではとても多く見られます。キンポウゲ科デルフィニウム属の植物で、「デルフィニウム」または「ヒエンソウ(ラークスパー)」といわれる品種群に、少し似ているものがあります。

日本国内には、近縁のトリカブト属(Aconitum)の植物が数十種知られていますが、デルフィニウム属のものがなく、セリバヒエンソウは非常に特異な花に見えます。しかし、同時に大きくなりすぎないところや、どことなくケマンやエンゴサクにも似たような山野草的な雰囲気も併せ持つためか、この植物を見る人たちの目は優しい。多くの帰化植物があっという間に勢力を拡大しているのに比べると、明治にはすでに入ってきていたわりに、分布域もそれほどグングン拡大したという感じでもなく、被害もあまり聞かれない気がします。嫌われ者の多い帰化植物の中にあって、とても珍しい存在といえるでしょう。今のところは。。。

草丈は15cm〜40cm。茎には長い毛と短い毛が混じってたくさん生えています。葉は2回〜3回、羽状に深く裂けています。まるで、セリ科の植物のような形です。葉の毛は短いですが、特に縁に生えているのが目立ちます。

花期は4月〜6月。花は淡い紫色、直径1.5cm〜2cmくらい。長い柄があって2個〜3個、多くて5個程度の花がつきます。細長い花びらのように見えているものは、ガク片です。ガク片は5枚。そのうちの1枚、上向きについているガク片は、後ろの端がシッポのように長く突き出た「距(きょ)」になっています。

花弁は4枚、ガク片よりは短くて形も、いわゆる花弁という感じでもない。上の2枚は小さくて白っぽく、付け根の方は、「距」の中に包まれるようについています。花の中央上よりの付近で角みたいに突き出しているものです。そして、下の2枚は、ガク片と同じ色で、花の中央付近で左右から2つ合わさったような状態になっています。この下2枚の花弁の先はちょっと切れ込みがあります。

セリバヒエンソウ Delphinium anthriscifoliumセリバヒエンソウ Delphinium anthriscifolium


なかなか、この辺りの花の構造は複雑。見れば見るほど、変わった形状です。雄しべは10本程度あって、先の葯の部分は黒っぽい。角度によってはよく見えないですが、下から見れば、たくさんの雄しべが見られます。もしかすると、開く前の葯は黄色っぽくて、後から黒っぽくなるのかな。花後にできる果実(袋果)は、バナナのような形で、だいたい3つ。熟すと裂けて中の黒っぽい小さな種子が飛び散ります。

名前は、葉の形が「セリ」に似ていることところから「芹葉」、花の形をツバメが飛ぶ姿にたとえて「飛燕」、それで、「セリバヒエンソウ」とつけられたそうです。セリバヒエンソウの花は、幸せの青い鳥?

【和名】セリバヒエンソウ [芹葉飛燕草]
【学名】Delphinium anthriscifolium
【科名】キンポウゲ科 RANUNCULACEAE
【撮影日】2005/05/08
【撮影地】東京都あきる野市

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posted by hanaboro at 16:13| 東京 🌁| Comment(12) | TrackBack(2) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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