2005年06月17日

イワハタザオ

イワハタザオ Arabis serrata var. japonica


イワハタザオは、富士山の砂礫地に生育する「フジハタザオ (Arabis serrata)」の変種とされているアブラナ科ハタザオ属の多年草です。本州中部以北の山地に分布しています。草丈は20cm〜40cm。同属の「ヤマハタザオ (Arabis hirsuta)」や「ハタザオ (Arabis glabra)」よりは、背丈が低くしまっていて、果実のつき方も違っています。

「ヤマハタザオ」は、草丈30cm〜80cm、ヒョロヒョロとして線が細い。根生葉と茎葉には波状の鋸歯があります。「ハタザオ」は、丈が50cm以上にもなり、茎葉が楕円形〜披針形で鋸歯はなく、花は黄色っぽい。ヤマハタザオもハタザオも果実は茎に密着します。

イワハタザオ Arabis serrata var. japonica


この2つ目の写真はヒョロリと伸びた細い茎の部分です。茎葉は長楕円形で、基部は茎を抱き、縁には粗い鋸歯(ギザギザ)があります。

写真(右下)の根生葉は密集していてわからないですが、一応、根生葉には柄があります。そして茎や葉の両面には「星状毛」が密生しています。ただし、葉は無毛のこともあるようです。葉の形は茎の下部だと丸っこく、上部だと細長い楕円形になる傾向がありそう。葉の形で印象がずいぶん変わってしまいます。茎はあまり枝分かれはしないのですが、左下の写真の場合は、葉腋に小さな芽が。。。

イワハタザオ Arabis serrata var. japonica
茎葉
イワハタザオ Arabis serrata var. japonica
根生葉


花期は5月〜6月。茎の先の総状花序に白色の4弁花。1枚の花弁の長さは7mm〜8mm。花弁の先は丸っこい。

アブラナ科の果実は「角果」といいます。角果の長さが長い場合を「長角果」、短い場合を「短角果」といいます。イワハタザオの果実は、長さ3cm〜6cmの線形の長角果で、ちょっと湾曲して茎には密着せず、バラバラと広がります。この角果の長さは重要ポイントとなっていて、関東南部以西、四国、九州に分布し、長角果の長さが7cm〜9cmと長く、根生葉の柄が長ければ、「シコクハタザオ (Arabis serrata var. shikokiana)」ということになります。

写真の場所は、神奈川県の丹沢北部ということで、分布域としては、「シコクハタザオ」であってもよさそうですが、長角果の長さが5cm程度だったことと、根生葉の葉柄が1cmくらいのものだったことから、今回は「イワハタザオ」としています。

【和名】イワハタザオ [岩旗竿]
【学名】Arabis serrata var. japonica
【科名】アブラナ科 CRUCIFERAE (BRASSICACEAE)
【撮影日】2005/06/12
【撮影地】神奈川県津久井町

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2005年06月16日

ミズヒキ

ミズヒキ Persicaria filiformis


ミズヒキは、日本全土に分布し、山野の林内などに生える多年草です。草丈は50cm〜80cm。伏した粗い毛がたくさん生えています。

茎葉は、長さ5cm〜15cmくらいの卵形。先の方はとがり気味。質は薄いのですが、表にも裏にもたくさん毛が生えていてフサフサします。しばしば、葉の中央付近にはV字型の茶褐色の模様が入ります。タデ科の植物にはよく見られる模様です。葉の付け根のあたりの茎には、褐色の薄い膜のような「葉鞘(ようしょう)」があります。この部分は筒状で、粗い毛がたくさんあります。

より大型で毛が少なく葉の先が尾状にとがるタイプは、「シンミズヒキ (Persicaria neofiliformis)」という別種にされているようです。

ミズヒキ Persicaria filiformis


花期は8月〜10月。ヒョロ〜ッと細長〜い穂状の花序に、ごく小さな花をポツポツポツッとつけます。花序の長さは30cm前後。直径4mmくらいのちっちゃな花は、花序にダイレクトについているように見えますが、一応、短い花柄があります。花柄は途中でほぼ垂直に折れ曲がって花は横向きに開きます。

花被は4つにさけ、1つ1つの花被片は卵形で長さは2mmくらいです。ふつうは上の3つの花被片は赤く下の1枚が白っぽい。それによって、花序を上から見ると赤く、下から見ると白く見えることから、紅白の水引にたとえて、名前は「ミズヒキ」というそうです。

その小さな花の中に雄しべは5本、雌しべの花柱は2本。果実は、褐色で光沢があり、花被に包まれて状態になっています。さらに残った2本の花柱の先は、カギ状に曲がります。昆虫の触覚のような舌のような形状です。ミズヒキの果実は、このカギ状になった部分で動物の体などにくっつく、いわゆる「ひっつき虫」の1つ。

【和名】ミズヒキ [水引]
【学名】Persicaria filiformis (Polygonum filiforme)
【科名】タデ科 POLYGONACEAE
【撮影日】2005/06/12
【撮影地】神奈川県津久井町

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アワブキ

アワブキ Meliosma myriantha


アワブキは、本州、四国、九州に分布し、山地に生える落葉高木です。高さは8mくらいにまでなります。樹皮はなめらかですが、ブツブツと隆起した「皮目(ひもく)」が目立ちます。

若い枝には褐色の短毛がたくさん生えています。冬芽もまた、褐色の毛におおわれた「芽鱗」のない「裸芽」です。これは、特に冬だけでなく梅雨の今でも、褐色の毛におおわれた裸芽が見られました。

葉は互生。長さ10cm〜25cmの以外に大きな長い倒卵形〜楕円形。先端はキュッととがります。縁のギザギザ(鋸歯)は、低くて先の方だけがツンツンと突き出したような状態です。表面には毛はなく、裏面には毛が生えています。まったく違う植物ですが、「コナラ」の葉のようにたくさんの「側脈」が走っているのが、よく目立ちます。大きいので、コナラというよりは「ホオノキ」の方に少し似ているかもしれません。

アワブキ Meliosma myriantha


花期は、6月〜7月。枝の先の円錐花序に淡い黄白色の花をたくさん咲かせます。花序の長さは20cmくらい、1つ1つの花は直径2mm〜3mmくらいの小さなもの。花弁は5枚、ガク片も5枚、雄しべも5本。ただし、ふつう5本の雄しべのうち2本が完全で、残りは退化しています。これは、同じアワブキ科アワブキ属の「ミヤマハハソ (Meliosma tenuis)」と同様です。

その花の様子がブクブクと泡だっているように見えることで、その名前なのだと思い込んでおりました。そうではなく、名前は、これを燃やすと切り口から泡が出るところからきているのだそうです。

果実(核果)は、秋には赤く熟します。直径4mmくらいの球形です。

【和名】アワブキ [泡吹]
【学名】Meliosma myriantha
【科名】アワブキ科 SABIACEAE
【撮影日】2005/06/12
【撮影地】神奈川県津久井町

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2005年06月15日

アオミズ

アオミズ Pilea mongolica


アオミズは、日本国内では、北海道、本州、四国、九州に分布し、山野の湿り気の多いやや暗めの場所に多く生える一年草です。日本以外では、朝鮮半島、中国、シベリア東部などに生育しています。イラクサ科ミズ属の植物で、草丈は30cmくらいにはなります。全体に水分が多くて、柔らかく瑞々しい。茎は薄い緑色。山菜としても利用されます。

葉は対生。5cm前後の葉柄があります。葉は少しひし形になりかけたような卵形。長さは5cm程度。縁には粗いギザギザ(鋸歯)があって、3本の葉脈が目立ちます。表面は深緑色で、光沢がありますが、同時にシワシワした感じもあります。一見、無毛のようですが、両面にまばらに短い毛があります。

花期は7月〜10月。葉の脇(葉腋)からでた「集散花序」に雄花と雌花が混じって咲きます。緑色っぽい目立たない花が葉腋からモジャモジャっと出てくるのですが、派手な花びらがあるわけでもなく、とても地味なものです。雄花の方には白い2枚の花被片があり、雄しべは2本。雌花の花被は3つに裂け、雌しべは1本。

青さがとりえのようなこの植物が一番輝くとき、それはいつなのだろう。青々とした若葉のころ?それとも、果実ができて無事に次世代を残す役目を果たせたとき?それとも。。。

【和名】アオミズ [青みず]
【学名】Pilea mongolica
【科名】イラクサ科 URTICACEAE
【撮影日】2005/06/12
【撮影地】神奈川県津久井町

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エビガライチゴ

エビガライチゴ Rubus phoenicolasius
2005/06/12 神奈川県

エビガライチゴは、日本国内では、北海道、本州、四国、九州に分布し、日本以外でも中国や朝鮮半島に分布しています。山地の林縁や草地などに生えるバラ科キイチゴ属の落葉低木です。全体に真っ赤で非常に長い腺毛を密生しているのが、大きな特徴です。トゲはまばら。

葉は互生。3つの小葉からなる「3出複葉」です。小葉は幅の広い卵形。若い時期の葉は3出複葉にならず、卵形の葉が一枚ずつペラ〜っとついていることもあります。また、3出複葉になっている場合は、3つの小葉のうち、先端の1枚が大きく、これを「頂小葉」といいます。他の2枚は「側小葉」といって、エビガライチゴの場合、頂小葉よりも小さく、長さは5cm前後です。葉の裏面は白い綿毛が密生しているので、真っ白。

エビガライチゴ Rubus phoenicolasius
2005/06/12 神奈川県
生長した株の芽
エビガライチゴ Rubus phoenicolasius
2005/05/05 東京都
若い芽


花期は6月〜7月。枝先に円錐花序を出して白色〜ごく淡い紅紫色の花を咲かせます。花弁は5枚です。花弁は長さ5mmくらい、ガクは長さ1.5cmほど。花弁よりもガクの方がずっと目立ちます。ガクの先はとがって外側には真っ赤な腺毛が密生しています。内側は白色です。

果実は、直径1.5cmくらい。赤く熟して、食用になります。

【和名】エビガライチゴ [海老殻苺]
【別名】ウラジロイチゴ
【学名】Rubus phoenicolasius
【科名】バラ科 ROSACEAE
【撮影日】2005/05/05、2005/06/12
【撮影地】東京都日野市、神奈川県津久井町

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2005年06月14日

シラキ

シラキ Sapium japonicum


シラキは、日本国内では、本州、四国、九州、沖縄に分布し、山地に生育する落葉小高木です。日本以外では中国や朝鮮半島に分布しています。高さは5m程度。トウダイグサ科シラキ属の植物。シラキという名前は、その材が白いところからきているそうです。樹皮は灰褐色で、枝や葉に傷をつけると白い乳液が出ますが、冬の時期はあまり出ない。同じトウダイグサ科の「ポインセチア」も白い乳液が出ますが、こちらは冬でもよく出てきます。

葉は互生。楕円形〜幅の広い卵形。長さは5cm〜15cmくらい。先端はちょっととがっています。縁のギザギザ(鋸歯)はなく全縁ですが、しばしば縁がウネウネと波打ちます。表面には少し光沢があります。裏面は表に比べると白っぽい。あまり目立たないのですが、付け根のあたりに1対の「腺体」があります。まだ若いころの葉の葉柄は赤みを帯びています。同じシラキ属の「ナンキンハゼ (Sapium sebiferum)」と同様に、秋には黄色〜紅色に色づいて美しく、とても見事なものです。

花期は5月〜6月。短く若い枝の先に総状花序を出して、ごく小さな花をつけます。花序は黄色っぽくて上にツンツン突き出した状態になるので、一応は目にとまるのですが、1つ1つの花は非常に地味で目立たないものです。1つの花序に雄花と雌花がつき、上部に多数の雄花、下部に1個〜3個の雌花という配置になっています。雌花の方は黄色い花柱が3つに裂けて反り返ります。雄花の方は、皿状のガクからプツプツと雄しべが見えているような状態です。

今回の写真の花序では、まだ雄花の方は形がわかるのですが、雌花と思われるものの方は、花柱が見当たらず、何かのアクシデントで脱落してしまったのでしょうか。受精に成功していたら花柱も残るはずなのに。。。

果実は秋に黒っぽく熟して3つに裂けます。中には種子が3つ。種子には油分がたくさん含まれていることから、これから油をとって食用油や灯油として用いられたのだそうです。

【和名】シラキ [白木]
【学名】Sapium japonicum
【科名】トウダイグサ科 EUPHORBIACEAE
【撮影日】2005/06/12
【撮影地】神奈川県津久井町

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フサザクラ

フサザクラ Euptelea polyandra
2005/05/04 東京都

フサザクラは、本州、四国、九州に分布し、山地の谷や渓流沿いに生える落葉高木です。高さは8m〜10mほどまでなります。沢沿いなどで、しばしば群落となっています。名前は、樹皮が白っぽく、いわゆるサクラに少し似ている部分もあって、房状の花をつけるところからきています。

まだ若い枝は赤褐色。葉は互生。長さ10cm前後の幅の広い卵形。先端がキュッと細くなってシッポのようにとがります。縁のギザギザ(鋸歯)は粗く鋭くて、そして不規則。ところどころで、ちょっと長く突き出る鋸歯があります。葉柄は5cm程度。表面は緑色で光沢があり、若いころの葉は、赤茶色を帯びてなかなか渋い色合いです。裏面は白っぽくなっています。あまり似ているようには見えないのですが、葉はどことなく「クワ」に似ている部分もあるということで、「タニグワ」とも呼ばれるそうです。

フサザクラ Euptelea polyandra
2005/06/05 山梨県

花期は春まだ浅い、3月〜4月。葉の展開よりも先に開花します。濃い紅色の房状の花で、早春の谷間を静かに飾っています。花は花ですが、花弁もガクもない質素なもの。濃い紅色で垂れ下がっているのは、雄しべの「葯」です。雄しべが多数あり、葯の部分は7mmくらい、細長い線形。学名の種小名「」は、「多雄ずいの」という意味があります。雌しべもたくさんあります。

フサザクラ Euptelea polyandra
2005/05/29 神奈川県

名前に「桜」と入っていますが、ソメイヨシノやヤマザクラなどのいわゆるサクラはバラ科、フサザクラはフサザクラ科の植物で、こちらは、花弁やガク、つまり花披のない「無花被花」なので、原始的な植物の1つといわれています。サクラの方は、花弁とガクが区別できる「異花披花」。

果実は平べったくて、熟すと黄褐色。中に1つずつ種子が入っています。翼状になった果実は風によって運ばれます。

【和名】フサザクラ [総桜、房桜]
【別名】タニグワ
【学名】Euptelea polyandra
【科名】フサザクラ科 EUPTELEACEAE
【撮影日】2005/05/04、2005/05/29、2005/06/05
【撮影地】東京都八王子市、神奈川県藤野町、山梨県塩山市

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2005年06月13日

オオイタドリ

オオイタドリ Fallopia sachalinensis


オオイタドリは、北海道、本州中部以北に分布し、山地〜亜高山の日当たりのよい場所に生育する多年草です。「イタドリ」によく似ていますが、かなりの大型です。草丈は人の背丈を越え、中でも大きなものでは2m〜3mにまで達します。とてもダイナミックな草です。あまりの大きさにさく葉標本は作りたくないなぁと。

茎はしばしば赤みをおびています。下の方は毛が少ないですが、上部は毛が密生します。葉も大きくて、長さは20cm〜30cm。長い卵形、付け根の方は少し丸く心形になります。先は少しとがり気味。裏面は粉をふいたように白っぽい。イタドリの場合はやや薄い黄緑色で、白くはないです。下部の葉では毛は少ないですが、裏面の脈状にパラパラ、葉の縁に膜状のギザギザが見られることもあります。

葉柄は長さ2cm4cmくらいで、赤みを帯びることも多いです。葉の付け根のあたりの節にはカサカサと乾燥した鞘があります。同じタデ科でもオオイタドリの鞘の縁には、「イヌタデ」のような毛はありません。

オオイタドリ Fallopia sachalinensis


花期は7月〜9月。雄花と雌花が別の株につく雌雄異株。茎の先や上部の葉の脇からでた円錐花序にたくさん咲きます。花被は白色で5つに裂けます。長さは2mmに満たない程度。雄花の雄しべは8本。雌花の花披は花の後には大きくなります。特に外側の3片には翼ができて、果実(そう果)を包む形になります。中にできたそう果は黒っぽくてツヤツヤしています。

【和名】オオイタドリ [大虎杖]
【学名】Fallopia sachalinensis (Polygonum sachalinense)
【科名】タデ科 POLYGONACEAE
【撮影日】2005/06/12
【撮影地】神奈川県津久井町

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ギンレイカ

ギンレイカ Lysimachia acroadeniaギンレイカ Lysimachia acroadenia


ギンレイカは、日本では本州、四国、九州に分布し、山地の湿り気の多い林内などに生育する多年草です。日本以外では中国の一部などに分布しています。関東南部の丹沢などをちょこちょこと歩いていると、ヒルに遭遇してしまうような、そういう場所で見かけます。

丘陵地など人里近くから山地まで広く生育し、華やかな花序をつける「オカトラノオ (Lysimachia clethroides)」と同じサクラソウ科オカトラノオ属に分類されている植物ですが、ギンレイカの花は小さくとても地味です。

草丈は30cm〜60cm。茎は角ばっていて、直立し少し分枝します。

葉は互生。5cm〜10cmくらいの長い楕円形。葉柄には翼があります。葉の質は薄めで、両面、無毛です。縁のギザギザ(鋸歯)はなく全縁。裏面には、点々が見られます。ふちの方の点々は腺点なのだそうです。また、根元に近い葉は「タニタデ」に似て、しばしば、赤茶色の模様が入ったりします。下部の葉に模様のある個体でも、上部の葉には模様は入らなくなるようです。

ギンレイカ Lysimachia acroadenia


花期は6月〜7月。枝先の総状花序に白色の小さな花がいくらかつきます。複数ですが、そう大量につくというほどではありません。花序から出た小花柄の先に花が咲きますが、開花しているときには、小花柄は下向きに曲がっているのですが、果実の時期になると斜め上を向きます。小花柄の長さは1cm前後。

ガクも5つに深く裂け、裂片の先は細くとがります。花冠は5つに裂けますが、平たく開く感じはなく、筒状です。小さな花ですが、中をのぞくと雄しべが5本、雌しべが1本見えます。花後にできる果実(さく果)は、直径5mmくらいの球形。この果実の様子から「銀鈴花」と呼ばれているそうです。

【和名】ギンレイカ [銀鈴花]
【別名】ミヤマタゴボウ [深山田牛蒡]
【学名】Lysimachia acroadenia
【科名】サクラソウ科 PRIMULACEAE
【撮影日】2005/06/12
【撮影地】神奈川県津久井町

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2005年06月11日

カメバヒキオコシ

カメバヒキオコシ Isodon umbrosus var. leucanthus f. kameba


カメバヒキオコシは、本州の東北南部〜中部に分布し、山地の林内などに生育する多年草です。草丈は50cm〜80cmくらい。茎には短毛があります。

葉は対生。長さ5cmくらいの葉柄がありますが、ヒレがあって、葉身から翼のように流れたような状態です。葉の長さは5cm〜10cm、幅も同じくらいの卵形なのですが、先が3つに裂けておもしろい形になります。3つの裂片のうち中央の裂片が細長く尾状に伸びます。この形を亀のシッポに見立てて、「カメバ」と名前についています。葉の形は「カメ」というよりは「カブトガニ」みたいな感じもしますけど。

また、「ヒキオコシ」の方は、同じ仲間の別種「ヒキオコシ (Isodon japonicus)」からきていて、これは、葉が苦く病から引き起こすほどの力があるということに由来するそうです。

葉の表面には毛があり、特に葉脈上には多く生えています。特に若い時期には毛が目立って、葉のつけ根付近などは白っぽく見えます。尾状になる形は独特なので、わかりやすいのですが、茎の上部の葉では尾状になっていないことがあります。それに、形だけならイラクサ科の「アカソ」あたりにもちょと似ています。

カメバヒキオコシ Isodon umbrosus var. leucanthus f. kameba


花期は、9月〜10月。枝先の花序に花をたくさんつけます。花は青紫色の「唇形花」です。花冠の長さは1cm程度です。ガクも上下2つに分かれる「2唇形」、上唇はさらに3つに裂けます。シソ科に多い特徴ですが、ガクは花の後少し大きくなりよく目立つようになります。

学名は、諸説あるようで、図鑑によっても様々。「Plectranthus kameba」、「Isodon kameba」、「Rabdosia umbrosa var. leucantha f. kameba」、「Isodon umbrosus var. leucanthus f. kameba」などです。

【和名】カメバヒキオコシ [亀葉引起こし]
【学名】Isodon umbrosus var. leucanthus f. kameba
【科名】シソ科 LABIATAE
【撮影日】2005/06/05
【撮影地】山梨県塩山市

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2005年06月10日

リョウブ

リョウブ Clethra barbinervis
2005/06/05 山梨県

リョウブは、日本では、北海道、本州、四国、九州に分布し、山地や丘陵地の雑木林、日当たりのよい尾根などに多く生える落葉高木です。高さは3m〜10m。茎はだいたいまっすぐのびますが、萌芽性に富んでいるので、下部の方から株立ち状になっていることもあります。樹皮がはがれて斑模様になり、その様子は「サルスベリ」や「ナツツバキ」、「ヒメシャラ」などに似ています。

葉は互生。枝の先の方にかたまってつきます。長さ10cm前後の先のとがった倒披針形で、より先端に近い部分で幅が一番広くなっていることが多いです。縁のギザギザ(鋸歯)は細かくて、しっかり入って目立ちます。鋸歯の先は少し細く伸びる感じ。また、しばしば、葉柄や主脈が赤みを帯びていることがあります。表面は濃いめの緑色になってきますが、裏面は白っぽく脈状には毛がたくさん生えています。

リョウブ Clethra barbinervis
2005/05/08 東京都

花期は7月〜9月。枝先の総状花序にたくさん小さな花を咲かせます。円錐形になった花序は、咲き進むにつれて垂れ下がってきます。花軸の部分には毛が密生。花は白色で、直径5mm程度。花冠は先が深く5つに裂けます。雄しべは10本で内側に5本、外側に5本配置されています。雌しべは1本で花柱の先は2つに裂けています。

果実(さく果)は上向きにつき、直径5mmくらいのほぼ球形で、毛がたくさん生えています。熟すと褐色になり、中にはたくさんの種子が入っています。

【和名】リョウブ [令法]
【学名】Clethra barbinervis
【科名】リョウブ科 CLETHRACEAE
【撮影日】2005/05/08、2005/06/05
【撮影地】東京都あきる野市、山梨県塩山市

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ミヤマシキミ

ミヤマシキミ Skimmia japonica


ミヤマシキミは、本州関東以西、四国、九州にに分布し、山地の林内に生育する常緑低木です。高さは50cm〜1.5m。茎がほぼ直立するタイプは「ミヤマシキミ」、茎の下部が地面をはうタイプを「ツルシキミ (Skimmia japonica var. intermedia f. repens)」といいます。以前、日本海側の多雪地で見たようなものは、よく地面をはうことがありましたが、それも一概には言えない感じでした。

葉は枝の先にかたまって互生します。長さ5cm〜10cmくらいの長い楕円形〜披針形。分厚い革質の葉で、表面には光沢があります。裏面もツルッしています。縁にはギザギザ(鋸歯)がなく全縁。葉には「油点」があって、葉柄はしばしば赤みを帯びています。シキミ科の「シキミ (Illicium anisatum)」とは葉はよく似ていますが、ミヤマシキミの方が細長い印象。ちなみに、ミヤマシキミはミカン科ミヤマシキミ属です。ミヤマシキミ属の学名は「Skimmia」。

花期は3月〜5月。枝先に円錐花序を出して、白色の4弁花をたくさんつけます。小さい花が密につくので花序は丸っこくなります。花は直径5mm程度。雄花と雌花が別の株につく雌雄異株。芳香があります。

果実(核果)は直径8mmくらいの球形。秋には鮮やかな紅色に熟します。ただし、有毒なのだそうです。

【和名】ミヤマシキミ [深山樒]
【学名】Skimmia japonica
【科名】ミカン科 RUTACEAE
【撮影日】2005/05/29
【撮影地】神奈川県藤野町

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2005年06月09日

シロバナノヘビイチゴ

シロバナノヘビイチゴ Fragaria nipponica


シロバナノヘビイチゴは、本州中部〜東北南部、九州に分布し、山地の林縁や草地などに生える多年草です。長い「走出枝」を出し、草丈は10cm前後。全体に長い軟毛がたくさん生えています。

葉は多くが根もとから出る根生葉。小さな茎葉もいくつかつきます。3つの小葉からなる「3出複葉」で、小葉の長さは2cm〜4cmくらい。主脈と側脈がしっかりと刻まれるように入っていて、よく目立ちます。写真は雨が降っていたときに写しているので、水滴がついて光沢があるように見えますが、ふつうはほとんど光沢はありません。毛は表面には少なめ。

縁のギザギザ(鋸歯)の入り具合は、図鑑では「鈍鋸歯」となっていたりします。確かに、鋸歯のより根元の方には丸みがありますが、先はとがっているので、比較的しっかりした鋸歯に見えます。根元の方には薄っぺらい褐色の「托葉」があります。

シロバナノヘビイチゴ Fragaria nipponicaシロバナノヘビイチゴ Fragaria nipponica


花期は5月〜7月。花茎の先に白色の5弁花を数個つけます。直径1.5cmくらいの花は、ほぼ上向きに開きます。中央部で盛り上がっている部分は「花床」で、後に肥大して果実になります。そこにはたくさんの雌しべがあります。雄しべも多数あって、雌しべより長いです。花が終わると、下を向き、果実は赤く熟します。果実のへたの部分は、ガク片5枚とそれより少し小さめの「副ガク片」です。果実のへこんだ部分には、小さなツブの種子ができます。このあたりのつくりは、ふつうにいただいている「イチゴ」と似ています。

ふつうは、雌しべの「子房」が果実となって、その中の「胚珠」が種子になります。しかし、ノヘビイチゴのように、雌しべの「子房」以外の部分も含めて1つの果実のようになるものもあります。こういう果実を「偽果」といい、逆に子房だけが発達して果実になる場合を「真果」といいます。シロバナノヘビイチゴなどのオランダイチゴ属の場合、子房は発達せずそう果(種子)となって肥大した花床のまわりにつく「偽果」で、特に「イチゴ状果」といいます。

【和名】シロバナノヘビイチゴ [白花の蛇苺]
【別名】モリイチゴ
【学名】Fragaria nipponica
【科名】バラ科 ROSACEAE
【撮影日】2005/06/05
【撮影地】山梨県塩山市

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2005年06月08日

アケボノソウ

アケボノソウ Swertia bimaculata


アケボノソウは、日本では北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の湿地の近くや湿り気の多い林内などに生える二年草です。最初の一年目は根生葉の状態で過ごした後、二年目になって茎を伸ばして開花します。ふつう、根生葉は花が咲くころにはなくなってしまいます。今回の写真の個体は、丈は20cmくらいですが、すでに根生葉はありませんでした。株元に見えるのは、「タニタデ」の小さい株です。

リンドウ科センブリ属の植物で、草丈は50cm〜80mくらい。葉は対生。上に伸びた茎につく茎葉には、葉柄はほとんどありません。茎葉は長さ3cm〜10cmくらいの卵形で、平行して走る3本の葉脈(3行脈)が目立ちます。

花期は9月〜10月。茎の上部で枝分かれして、上向きに白色の花を咲かせます。花の直径は2cm程度。花冠は深くほとんどつけ根まで5つに裂けるので、花びらが5枚あるように見えます。雄しべは4本〜5本。先の葯は黒紫色。白の裂片にはいろいろと模様があってにぎやかです。

まず、花冠の裂片の先のほうには黒紫色の小さな斑点がついています。そして、それより少し内側の部分には、黄緑色の点が2つあります。この2つの点は「蜜腺」で、そこから蜜が出ています。蜜腺溝は黒紫色の斑点よりも大きめの点に見えます。なんとも変わった場所に蜜腺があるものですね。ちなみに、名前の「アケボノソウ (曙草)」は、花冠裂片の黒紫色の斑点模様を夜明けの空に見立てたものだそうです。

アリやコバエのような小さくて体重の軽い訪花昆虫なら、蜜だけ吸って行ってしまいそうな位置にある蜜腺。この花の受粉に有効な訪花昆虫は何でしょう。

【和名】アケボノソウ [曙草]
【学名】Swertia bimaculata
【科名】リンドウ科 GENTIANACEAE
【撮影日】2005/06/05
【撮影地】山梨県塩山市

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フクオウソウ

フクオウソウ Prenanthes acerifolia


フクオウソウは、本州、四国、九州に分布し、山地の林内、林縁などに生育する多年草です。草丈は30cm〜1mくらい。フクオウソウという名前は、三重県の「福王山」からきているのだそうです。

茎や葉の裏面など、全体に腺毛が生え、しばしば、茎の基部からでた柄の先に「珠芽(むかご)」ができます。

上に伸びた茎につく「茎葉または(茎生葉)」はほとんどつかず、下の方に集まってつくか根元から出る「根生葉」です。長さは5cm〜10cmくらい、翼のある長めの柄があります。葉は3つ〜7つに切れ込みますが、切れ込みの度合いなどはいろいろと変異があります。アサガオのような形から、モミジのような形、ほとんど切れ込まない卵形などさまざまです。

葉の形は、ちょっとだけ「コウモリソウ属 (Cacalia)」の葉を思い起こさせますが、フクオウソウは「フクオウソウ属 (Prenanthes)」に分類されています。

フクオウソウ Prenanthes acerifolia


花期は8月〜9月。長く伸びた茎の円錐花序にたくさんつき、花は下向きに開きます。キク科の植物なので1つの「頭花」は多数の「小花」が集まってできています。フクオウソウの小花は、図鑑では「9個〜13個」となっています。その小花のうち、ふつう花びらに見えている「舌状花」は、なかなか渋い色です。白っぽいような紫色っぽいような色で、黒っぽい筋模様が入っています。「総苞」の部分は長さ1cm、ちょっとくすんだ感じの緑色、腺毛が生えています。頭花の直径は1.5cmくらい。

果実(そう果)の冠毛は剛毛です。

【和名】フクオウソウ [福王草]
【学名】Prenanthes acerifolia
【科名】キク科 COMPOSITAE (ASTERACEAE)
【撮影日】2005/06/05
【撮影地】山梨県塩山市

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2005年06月07日

タニタデ

タニタデ Circaea erubescens


タニタデは、北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の湿り気の多い林内や沢沿いなどに生える多年草です。草丈は20cm〜50cm。葉柄や茎が赤っぽい。生長した個体ではしばしば節の周辺の赤みが強くなる傾向。

葉は対生。長さ5cm前後の先のとがった長卵形。縁には、ウネウネと波を打ったような不規則な感じの低いギザギザ(鋸歯)があります。葉柄は茎の上部で新しく出た葉は短いですが、下部の葉は長めの印象です。まだ若い苗のころの歯には赤褐色の模様が入っています。この模様のある葉が何なのかしばらくわからずに、数年過ぎたことがありました。

花期は7月〜9月。茎の先の総状花序にパラパラと小さな花が咲きます。下向きで淡い紅色〜白色。花弁の長さはガクの半分くらいの長さ。2枚の花弁の先は浅く3つに裂けます。図鑑では3つに裂けるとあるのですが、ちょっとギザギザとなって大きくわけると2つのこともあるような。2枚のガク片は淡い白緑色で後に反り返ります。雄しべは2本で、長く突き出します。

果実は長さ3mmくらいの小さなもの。こん棒のような形をしていて、カギ状の毛が密生しています。動物の体などにくっついて運ばれやすい果実になっています。中には種子が2つ。その果実がちらほら見え始めているころ、特に線香花火のようでかわいいもの。その果実はこの仲間の特徴で、より大型の「ウシタキソウ」、「ミズタマソウ」、小型の「ミヤマタニタデ」などがあります。

【和名】タニタデ [谷蓼]
【学名】Circaea erubescens
【科名】アカバナ科 ONAGRACEAE
【撮影日】2005/06/05
【撮影地】山梨県塩山市

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オオヤマフスマ

オオヤマフスマ Moehringia lateriflora


オオヤマフスマは、北海道、本州、四国、九州の山地の草原や林道脇の草地などに見られる多年草です。草丈は5cm〜20cm。しばしば少しだけ分枝し、ヒョロヒョロと線の細い印象。茎には細かい毛が密生しています。

葉は2枚対生。葉柄はなく茎をはさんで、2枚が向き合っていますが、茎を抱きこむというほどではありません。長さ1.5cm〜2.5cmくらいの長楕円形、先は丸っこい。中央部に入る主脈が目立ち、表裏ともに細かい毛があります。

花は、集散花序に数個まばらにつきますが、花序の出方がちょっと変わっている。花序は茎の先端ではなく茎の上部の葉腋から出ますが、片方にだけヒョロっと出てきます。

オオヤマフスマ Moehringia lateriflora


花期は6月〜8月。直径1cmくらいの白色の5弁花。同じナデシコ科でも、ハコベ属の花弁は先が細くて2つに裂けていることが多いですが、オオヤマフスマの花弁は先が丸く、切れ込みもありません。オオヤマフスマは、「オオヤマフスマ属 (Moehringia)」に分類されています。属名の「Moehringia」はドイツ人の「Moehring」という人にささげたもので、この属に分類される植物の特徴をあらわすものではありません。一方、種小名の「lateriflora」には、「花の側生した」という意味があって、花序の出方からきているのではないでしょうか。

真っ白の花弁は上向きにパッと平開します。5つに裂けたガク片は花弁の長さに比べて短く、花弁の半分ほどの長さなので、花が開いているうちはあまり目立ちません。そのガクにも細かい毛が生えています。花の中央部には10本の雄しべと少し太めの花柱が3本あります。

写真の場所は、標高1000mをこえている。6月の第一週の撮影。開花まであと一週間くらいかな。

【和名】オオヤマフスマ [大山衾]
【別名】ヒメタガソデソウ
【学名】Moehringia lateriflora
【科名】ナデシコ科 CARYOPHYLLACEAE
【撮影日】2005/06/05
【撮影地】山梨県塩山市

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2005年06月06日

ミヤマハコベ

ミヤマハコベ Stellaria sessiliflora


ミヤマハコベは、北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の谷沿いのやや湿り気の多い場所に生育する多年草です。草丈は20cm〜40cm。ほとんど地面付近をはった状態か、茎の上部はやや斜めに立ち上がります。山地の林内に多い「サワハコベ (Stellaria diversiflora)」と似たようなところにも生えていますが、茎の毛の様子や花弁の切れ込み方に違いがあります。

サワハコベの場合は、5つの花弁の先があまり深く切れ込まず、ちゃんと5つに見えます。そして、茎は無毛です。ミヤマハコベの方は5つの花弁が深く切れ込んで、まるで花弁が10枚あるようにみえます。そして、茎には2列に毛が並んで生えています。葉の色もサワハコベは濃いめ、ミヤマハコベは薄め。黄緑色で、冬の「ウシハコベ (Stellaria aquatica
)」を彷彿とさせる。でも、ウシハコベは雌しべの柱頭が5つ。全体にもっと大きいのです。

ミヤマハコベ Stellaria sessiliflora


黄緑色の葉は対生。幅の広い卵形で、長さは2cm前後。葉の裏の縁や脈上、柄の部分にはやっぱり毛があります。沢の近くだし、色は薄く瑞々しくやわらかそう。毛はかなり生えていますが軟毛です。西日本に生える「ヤマハコベ」の場合は「星状毛」が生えています。

花期は5月〜7月。茎の上部の葉の脇から細い花柄を出して、先に1つずつ花が咲きます。花柄やガクには長めの白い毛がたくさん生えています。低地〜山地に生えるハコベの中では、草丈のわりには大きめの花。直径は1.5cmくらいで、花弁が10枚に見えてそれなりに華やかです。花が終わると下を向いてしまい、ガク片の毛がよく目立ちます。

【和名】ミヤマハコベ [深山繁縷]
【学名】Stellaria sessiliflora
【科名】ナデシコ科 CARYOPHULLACEAE
【撮影日】2005/06/05
【撮影地】山梨県塩山市

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ウシハコベ
コハコベ

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イケマ

イケマ Cynanchum caudatum


イケマは、北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の林縁部などに生えるつる性の多年草です。他の低木などにからまって伸びます。「イケマ」というのは、変わった名前ですが、アイヌ語なんだとか。意味は「太い根」だそうです。諸説あるようですが、利尿剤として用いられていたともいう太い根茎からきているともいいます。

葉は対生、長さは5cm〜15cm。しっかりとした厚みのある卵形の葉です。先はとがって、基部は深い心形になります。表面には光沢があり。茎を切ると乳液が出ます。

花期は7月〜8月。花は葉腋からのびる花柄の先の「散形花序」につきます。花柄の長さは10cmほど、葉柄よりも長めなので、花序が葉よりも突き出してよく目立ちます。花序はその長い花柄につきますが、1つ1つの花はさらに小花柄につきます。小花柄の長さは1cm〜2cmくらい。

ガガイモ科の植物で、花は「副花冠」という部分がよく発達しています。白くて花びらのように目立っているのが、「副花冠」で、大きく5つに裂けています。その裂片はさらに内外に2つずつに分かれています。内側の裂片が花の中心に向かって折れ曲がるような、中央にあるずい柱を支えるようなかたちで丸まります。副花冠の外側の裂片は花の上に向かって立ち上がります。ずい柱は雄しべが5つかたまったもので、雌しべはずい柱に包まれています。

花冠の方は副花冠よりも外側にあって5つに深くさけています。その裂けた花冠裂片は淡い黄緑色で花の下の方に向かってかなり反り返ります。副花冠は立ち上がり、花冠裂片は細かい毛におおわれて厚みがあって、花には立体感があります。蕾のときから丸々としています。

花が終わると細長い披心形の果実ができます。果実は「袋果」で、長さは10cmくらい。熟すと裂け、中の種子には白い光沢のある綿毛(冠毛)があって、風に飛ばされます。種子は平べったくて長さは5mmくらいです。

イケマ Cynanchum caudatum


今回、見つけた場所は、林道脇だったのですが、芽の先がみんな摘まれていました。草刈によるものとはちょっと様子が違っていました。新芽は、おひたしなどにしていただくと美味しい山菜。もしや。。。しかし、根は有毒なので、注意が必要。

真夏のころには、そこら中に蔓を伸ばして絡まっています。まだ1mにも満たない梅雨入り前の姿にも、これからの繁茂を予想させるような力が感じられる。真夏のつる性植物はどうして暑苦しく見えてしまうのか。でも、この「イケマ」、花火のように丸く白い花は清々しい。

【和名】イケマ
【学名】Cynanchum caudatum
【科名】ガガイモ科 ASCLEPIADACEAE
【撮影日】2005/06/05
【撮影地】山梨県塩山市

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2005年06月04日

サワギク

サワギク Nemosenecio nikoensis
2004/05/30 蕾が見え始めたところ

サワギクは、北海道、本州、四国、九州の山地の林内に生える多年草です。名前に「沢」とつきますが、ものすごく沢に近いような水びたしのところに生えるというよりは、やや湿り気の多い林の中に多いです。草丈は50cm〜80cmほどになります。細身でヒョロヒョロとした印象で、それほど群生する感じではありません。全体に明るめの緑色で繊細です。

花期は6月〜8月。茎の上部の花序に黄色の「頭花」をつけます。1つの頭花は直径1cmくらいのもの。キク科の花なので1つの頭花は、いくつもの「小花」が集まってできた集合花。そのうち周辺部にあって花びらに見える小花は「舌状花」、中央部には「筒状花(管状花)」があります。サワギクの舌状花は数が10個前後と少なめで、頭花も小さいので決して派手な花ではありません。それでも、暗い夏の林内で見ると、そこだけ小さな黄色い光を放っているのです。

サワギク Nemosenecio nikoensis
2005/05/29 根生葉

葉は互生。茎の上部の葉は、羽状に切れ込んだ葉です。その切れ込みの細やかさ、筆者にとっては好みの葉です。こんな葉の野生種は他に日本にはないような気がします。茎葉の毛は根生葉に比べてまばらです。

サワギクの根生葉は、白い毛に覆われていて、茎の根もとの方にもたくさん毛があります。一見、オミナエシ科の「オトコエシ」の根生葉にも似ています。この根生葉、花時期にはなくなってしまうので、見るなら今のうち〜。花の時期に見られる茎の上部につく羽状に切れ込んだ茎葉とはずいぶん印象が違っています。上部の葉は質が薄いですが、根生葉は少し分厚く見えます。

種子(そう果)を飛ばすころに目につくようになる「冠毛」は、白くて光沢があります。その冠毛がモワモワとほおけた様子が、ボロくずにたとえられて、「ボロギク」の別名があります。とはいっても、そのボロボロぶりは、「ノボロギク」や「ベニバナボロギク」、「ダンドボロギク」などにはかないと思います。

【和名】サワギク [沢菊]
【別名】ボロギク
【学名】Nemosenecio nikoensis
【科名】キク科 COMPOSITAE (ASTERACEAE)
【撮影日】2005/05/29、2004/05/30
【撮影地】東京都日野市

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