2005年06月09日

シロバナノヘビイチゴ

シロバナノヘビイチゴ Fragaria nipponica


シロバナノヘビイチゴは、本州中部〜東北南部、九州に分布し、山地の林縁や草地などに生える多年草です。長い「走出枝」を出し、草丈は10cm前後。全体に長い軟毛がたくさん生えています。

葉は多くが根もとから出る根生葉。小さな茎葉もいくつかつきます。3つの小葉からなる「3出複葉」で、小葉の長さは2cm〜4cmくらい。主脈と側脈がしっかりと刻まれるように入っていて、よく目立ちます。写真は雨が降っていたときに写しているので、水滴がついて光沢があるように見えますが、ふつうはほとんど光沢はありません。毛は表面には少なめ。

縁のギザギザ(鋸歯)の入り具合は、図鑑では「鈍鋸歯」となっていたりします。確かに、鋸歯のより根元の方には丸みがありますが、先はとがっているので、比較的しっかりした鋸歯に見えます。根元の方には薄っぺらい褐色の「托葉」があります。

シロバナノヘビイチゴ Fragaria nipponicaシロバナノヘビイチゴ Fragaria nipponica


花期は5月〜7月。花茎の先に白色の5弁花を数個つけます。直径1.5cmくらいの花は、ほぼ上向きに開きます。中央部で盛り上がっている部分は「花床」で、後に肥大して果実になります。そこにはたくさんの雌しべがあります。雄しべも多数あって、雌しべより長いです。花が終わると、下を向き、果実は赤く熟します。果実のへたの部分は、ガク片5枚とそれより少し小さめの「副ガク片」です。果実のへこんだ部分には、小さなツブの種子ができます。このあたりのつくりは、ふつうにいただいている「イチゴ」と似ています。

ふつうは、雌しべの「子房」が果実となって、その中の「胚珠」が種子になります。しかし、ノヘビイチゴのように、雌しべの「子房」以外の部分も含めて1つの果実のようになるものもあります。こういう果実を「偽果」といい、逆に子房だけが発達して果実になる場合を「真果」といいます。シロバナノヘビイチゴなどのオランダイチゴ属の場合、子房は発達せずそう果(種子)となって肥大した花床のまわりにつく「偽果」で、特に「イチゴ状果」といいます。

【和名】シロバナノヘビイチゴ [白花の蛇苺]
【別名】モリイチゴ
【学名】Fragaria nipponica
【科名】バラ科 ROSACEAE
【撮影日】2005/06/05
【撮影地】山梨県塩山市

■Trackback People : 野草people

posted by hanaboro at 19:19| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。