2005年06月28日

クマイチゴ

クマイチゴ Rubus crataegifolius


クマイチゴは、日本国内では、北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の開けた場所や林縁部などに生える落葉低木です。日本以外にも中国や朝鮮半島に分布しています。バラ科キイチゴ属の植物で、同じ属の仲間は日本に50種類ほど知られています。中でもクマイチゴは大柄に見えます。高さは1m〜2m程度、トゲがたくさんあります。トゲは平たくて、枝から垂直に出ているので、知らずに近寄ると大変です。

葉は長さ5cm〜15cm、幅も同じくらいで広め、3つ〜5つに中裂。つまり、葉の幅の中間ぐらい間での切れ込みで、深くもなく浅くもなくという感じで裂けます。ただし、ほとんど裂けなかったり、浅く裂けたりいろいろです。縁のギザギザ(鋸歯)はやや不規則な「重鋸歯」。ギザギザにさらに細かいギザギザが入ります。裏面の脈や葉柄にもトゲがあります。葉の先や裂片の先は細くとがることもあれば、丸みを帯びていることもあります。葉柄は5cm内外。

クマイチゴ Rubus crataegifolius


花期は5月〜7月。花がつくのは越冬した冬芽から伸びてきた新しい「本年枝」。その短い枝に数個つきます。花は白色の5弁花。花弁は細長く、ヒラヒラとしてちょっと控えめ。5つのガク片の方がシャープでしっかりして見えます。一番上の写真ではすでに花弁は脱落してしまっています。後ろ側に反り返っているのがガク片です。本年枝や葉柄などは紫褐色。果実は直径1cmくらい。7月〜8月には赤く熟し、食用になります。

【和名】クマイチゴ [熊苺]
【別名】エゾノクマイチゴ
【学名】Rubus crataegifolius
【科名】バラ科 ROSACEAE
【撮影日】2005/06/05
【撮影地】山梨県塩山市

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ヤグルマギク

ヤグルマギク Centaurea cyanus


ヤグルマギクは、ヨーロッパ原産のキク科セントウレア属の越年草で、日本に入ってきたのは明治時代のことだそうです。しばしば、「ヤグルマソウ」の名前で呼ばれますが、ユキノシタ科に「ヤグルマソウ (Rodgersia podophylla)」という名前のまったく別の植物があるので、「ヤグルマギク」と呼ぶ方が好ましいでしょう。名前の由来は、両者ともに鯉のぼりの竿の先でクルクルまわっている「矢車」の形に似ているところからきていますが、キク科のヤグルマギクの方は、花が似ていて、ユキノシタ科のヤグルマソウは葉の形が似ています。

ヤグルマギクは観賞用に栽培されるほか、時折、道ばたなどに野生化しているのが見られます。草丈は30cm〜1m前後、よく分枝します。全体に綿毛が密生しているので、白っぽく見えます。葉には柄がなく、互生。伸びた茎につく茎葉は細長い線形で、根元の方の葉は羽状に深く切れ込んでいます。といっても、花期の終わりには、もう下部の葉は枯れてしまっていますけど。縁には細かいギザギザ(鋸歯)があります。

ヤグルマギク Centaurea cyanus
そう果
ヤグルマギク Centaurea cyanus
蕾の状態


主な花期は4月〜6月。花はたくさん枝分かれした茎の先端に1つずつつきます。直径は5cm〜8cm、真上を向いて開きます。原産地の野生種だと花色は濃い青紫色なのだとか。学名の種小名「cyanus」には、「藍色の」という意味があります。園芸種の花色は豊富で、紫、赤、白、桃色などがあります。

キク科の植物なので、複数の小さい花(小花)が集まって1つの花に見えています。ヒラヒラと花びらがあるように見えますが、これは「舌状花」ではなく、「筒状花」です。ふつうは一番外側の一列に長くて大きい「筒状花」が並んで、中央部には短く小さな「筒状花」があります。ノアザミなどと同じようにヤグルマギクの場合も、刺激によって雄しべが動くことによって、花粉がわき上がってくる仕組みがあります。それによって、花の中央部を見ると、細長い棒状のものの先から白い花粉がブクブク出ているのが見られます。

もう1つ特徴的なのは、花冠の下の筒の部分の「総苞片」です。花が開いているときはわかりにくいですが、蕾を見ると、総苞片の縁にギザギザの鋸歯があるのがわかります。そう果には白い冠毛がありますが、短いもので、絵筆の先のよう。

【和名】ヤグルマギク [矢車菊]
【別名】ヤグルマソウ [矢車草]
【英名】Cornflower (コーンフラワー)
【学名】Centaurea cyanus
【科名】キク科 COMPOSITAE (ASTERACEAE)
【撮影日】2005/06/28
【撮影地】東京都日野市

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キキョウソウ

キキョウソウ Triodanis perfoliata


キキョウソウは、北アメリカ原産の一年草です。草丈は30cm〜60cmくらい。もともとは観賞用に栽培されていたものが野生化し、それが日本で最初に確認されたのは、1940年代の東京でのことだそうです。現在では本州のかなり広い地域、特に西日本に多いとか。筆者の近辺、多摩の丘陵地でもしばしば道ばたなどで見られます。キキョウ科キキョウソウ属の植物で、「キキョウ」とは科は同じですが別属。

茎はまっすぐに伸び、根もとの方で少し分岐します。茎には角ばった「稜(りょう)」があって、その稜にそって毛が生えています。葉は互生。葉柄がなく茎を巻き込むような形でついています。ハート型の葉の縁にはギザギザ(鋸歯)があります。長さは1cm程度。ふつう、葉の表面には毛がないですが、縁や裏面にはたくさんの細かい毛が生えています。

キキョウソウ Triodanis perfoliataキキョウソウ Triodanis perfoliata


花期は5月〜7月。葉の脇(葉腋)に数個の花を咲かせます。花柄はほとんどありません。花冠は5つに深く裂け、整った星型。花色は紫系で、白色〜紅紫色、濃い紫色など鮮やかな色です。直径は1.5cmほど、雄しべは5本、開放花のガク片は5つ。花の中央にある雌しべは1本、花柱の先は3つに裂けます。

キキョウソウは、さらに、ふつうに開花する開放花のほかに、開花せずに同花受粉によって結実する「閉鎖花」もつけます。閉鎖花のガク片は3つ、開放花のガク片よりは短く小さめ。果実の時期までガク片は残っているので、果実(さく果)を見たときにガク片の大きさと枚数が違いによって、開放花による果実なのか、閉鎖花による果実なのか見当をつけることができます。茎の下部の方の花は「閉鎖花」、通常の開放花がつくのはやや茎の上部の方から。

果実は熟すと横に穴が開いているのが見られます。その穴には上にクルリと巻き上げるようなふたがついていて、ふたが巻き上がるとその穴から種子がポロポロこぼれてきます。種子は直径1mmに満たないような小さなものですが、しばしば、葉の付け根のあたりにたまっているのが見られます。

【和名】キキョウソウ [桔梗草]
【別名】ダンダンギキョウ
【学名】Triodanis perfoliata
【科名】キキョウ科 CAMPANULACEAE
【撮影日】2005/06/28
【撮影地】東京都日野市

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