2005年06月29日

バイカウツギ

バイカウツギ Philadelphus satsumi


バイカウツギは、本州、四国、九州に分布し、山地に生える落葉低木です。高さは2m程度で、二又状になってよく枝分かれします。樹形は株立ち状。樹皮は灰褐色で、縦にボロボロとはがれます。若い枝は赤褐色で白っぽい毛がわずかにあります。

ウツギという名前がついて、同じころ同じように白い花を咲かせる「ウツギ」、「ヒメウツギ」、「マルバウツギ」と科は同じですが、属は違います。ウツギなどはウツギ属(Deutzia)ですが、バイカウツギはバイカウツギ属(Philadelphus)です。

葉は対生。少し幅が広めの卵形。先は細長くとがります。長さは5cm〜10cm。裏面はちょっと白っぽい。縁のギザギザ(鋸歯)は低いものですが、先が突起のようになっていて、葉の縁からツンツン突き出ています。鋸歯も独特ですが、葉脈の入り方も特徴的。葉の中央を走る主脈のほかに、それをはさんで左右に1本〜2本の長い脈があります。葉柄は5mmくらいの比較的短いもの。

バイカウツギ Philadelphus satsumi


花期は6月。枝先に数個つきます。直径3cmくらいの白色の4弁花。ウツギ属だと花弁は5枚です。バイカウツギは4弁花ですが、「梅」に似ているということから「梅花空木」という名前がついているそうです。花時期に葉もあるし、似ているという感じはあまりしないのですが、ウツギなどに比べると花が大きくてやや平開気味に咲くからでしょうかね。

【和名】バイカウツギ [梅花空木]
【別名】サツマウツギ
【学名】Philadelphus satsumi
【科名】ユキノシタ科 SAXIFRAGACEAE (アジサイ科 HYDRANGEACEAE)
【撮影日】2005/05/29、2004/07/04
【撮影地】神奈川県藤野町、山梨県牧丘町

■当ブログ内関連記事
ウツギ

■Trackback People : ツリーウォッチング

posted by hanaboro at 21:49| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 葉っぱ図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ホソバノキリンソウ

ホソバノキリンソウ Phedimus aizoon var. aizoon


ホソバノキリンソウは、北海道、本州中部以北の山地の草原や林内などに生育する多年草です。日本以外にも朝鮮半島やシベリアなどに分布しています。草丈は30cm〜50cmくらい。

ベンケイソウ科Phedimus属に分類されていますが、以前はマンネングサ属(Sedum)に分類されていました。一般的な図鑑では、Sedum属になっているのではないでしょうか。「Sedum属」をこれまで、「キリンソウ属」と表記されていたことも多かったと思いますが、Sedum属は「マンネングサ属」といった方が無難なのかもしれません。

肥大した太い地下茎から出てくる茎は、1本〜数本でまっすぐに伸び、ふつうは基部ではほとんど分岐しません。「キリンソウ (Phedimus aizoon var. floribundus)」とよく似ています。開花中なら雄しべの長さを見れば区別できるのですが、葉だけではなかなか大変です。キリンソウの場合は、茎が数本株立ちになり、しばしば基部で分岐して斜上します。葉は倒卵形、先にはやや丸みがあります。鋸歯はあまり鋭くなくそろった感じで少なめ。

葉は互生し、多肉質。全体に水分が多く厚ぼったい感じがします。基本的には全体緑色ですが、茎や葉の付け根のあたりはやや赤茶色を帯びることがあります。さらに上部の葉の表面の色はやや薄め。葉は倒披針形〜幅の狭い長楕円形、長さは3cm〜8cm。先は少しとがり気味。先がややシャープな鋸歯はちょっとふぞろいで多め。

ただし、葉の先が丸いか鋭いか、鋸歯の入り方にはかなり変異が多くて、また生育時期によっても変わります。同じ個体でも下部の方の葉は先が丸くて、鋸歯が先端や基部まで入っていないことがあったり、逆に花の近くの葉でも先が丸くて鋸歯が鈍いこともあって、なかなか難しいところがあります。

ホソバノキリンソウ Phedimus aizoon var. aizoon


花期は6月〜8月。茎の先の集散花序にたくさんの花をつけます。キリンソウよりは花が密につきます。花は黄色の5弁花、直径は1cm内外。長さ5mm程度の先のとがった披針形の花弁が5つで、シャープな星型なります。雄しべは10本。花弁よりはかなり短くなっています。キリンソウの場合も雄しべは花弁より短いですが、ホソバノキリンソウよりは長めです。

ガク片は5つ。花の中央には雌しべも5つ。膨らんだ「子房」が目立ちます。この部分は後に果実になります。果実は「袋果」で5つ、斜めに開くようにつきます。花は「5」が基本の5数性なので、花も果実のできた様子も星型に見えます。

【和名】ホソバノキリンソウ [細葉の麒麟草、細葉の黄輪草]
【学名】Phedimus aizoon var. aizoon (Sedum aizoon var. aizoon)
【科名】ベンケイソウ科 CRASSULACEAE
【撮影日】2004/07/04
【撮影地】山梨県牧丘町

■Trackback People : 野草people

posted by hanaboro at 20:12| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 蕾図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ヤエクチナシ

ヤエクチナシ Gardenia jasminoides


ヤエクチナシ(オオヤエクチナシ)は、アカネ科クチナシ属の植物で、「クチナシ」の園芸品種です。クチナシは、国内では本州の東海以西、四国、九州、沖縄などの暖かい地域に生育する常緑低木です。中国にも分布しています。高さは1m〜2mほど。庭や公園にもよく植えられています。

ヤエクチナシは、クチナシがアメリカで改良されたものだそうで、セイヨウヤエザキクチナシともいいます。さらには、「ガーデニア」という名前でも呼ばれています。大輪でバラのように幾重にも花びらを重ねて、新鮮なうちはとても見栄えがするので、人気がある様子。開く直前の蕾は白と緑が混じりあい、傘を開く前のような感じ。

クチナシといえば、香りや花のほかに、冬に黄色っぽい朱色に熟し、染料や薬用に使われる果実の形も特徴的。5つ〜7つの「稜」があります。しかし、このヤエクチナシは果実ができにくいので、観賞用に植えられます。ガク片だけなら花の時期でも観察できます。ガク片は5本〜7本あって、細長く先がとがっています。クチナシの場合は、このガク片が果実が熟すころまでずっと残って、果実の上にツンツンと突き出て、果実がとてもユニークなものに見えます。

ヤエクチナシ Gardenia jasminoidesヤエクチナシ Gardenia jasminoides


花期は6月〜8月。甘ったるくて強い香りをもち、香水の原料にも利用されます。ちなみに、学名の種小名「jasminoides」には「ジャスミンに似た」という意味があります。花の直径は10cmを越えているくらい。枝先の葉の脇(葉腋)につきます。

葉は対生。長い楕円形で表面に光沢があってテカテカしています。長さは5cm〜15cmくらい。縁のギザギザ(鋸歯)はありません。側脈がくぼんでいるので、表面はボコボコと波打つ独特なもの。

八重咲き種は、他にも全体に小型の「コクチナシ (Gardenia jasminoides var. radicans)」があります。子どものころに住んでいた家には、コクチナシがありました。毎年、「オオスカシバ」の幼虫に丸坊主にされた後、開花していました。それは何ともバランスの悪い状態で。

【和名】ヤエクチナシ [八重梔子]
【別名】オオヤエクチナシ、セイヨウヤエザキクチナシ、ガーデニア
【学名】Gardenia jasminoides 'Fortuneana' ('Flore-pleno')
【科名】アカネ科 RUBIACEAE
【撮影日】2005/06/28
【撮影地】東京都日野市

当ブログ内関連記事
ヤエクチナシ
激しく枯れて、花びらは茶色。真夏の陽射しの中ですっかり乾燥してしまった姿。

■Trackback People : ツリーウォッチング

posted by hanaboro at 14:27| 東京 🌁| Comment(5) | TrackBack(0) | 蕾図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。