2005年07月01日

ヤエドクダミ

ヤエドクダミ Houttuynia cordata f. plenaヤエドクダミ Houttuynia cordata f. plena


ヤエドクダミは、ドクダミ科ドクダミ属の植物で、「ドクダミ」の品種です。ドクダミは、本州、四国、九州、沖縄に分布し、山野のあまり日当たりのよくないところに多く生える多年草です。日当たりのいい場所でも見られ、そちらの方が花つきはよさそうな気がします。地下茎を横にのばして増えるので、しばしば大群落になっています。草丈は15cm〜50cm。茎や葉は暗紫褐色を帯びています。全体に独特のにおいがあることや、名前や生えている場所などのイメージも、いまひとつよくないドクダミ。それでも、花の最盛期には多くの人々の関心を集めているようです。

花期は6月〜7月。茎の上部から1cm〜3cmの花穂をのばします。「ドクダミ」の花には花弁がありません。白くて花びらのように見えているのは、花弁ではなく「総苞片(そうほうへん)」と呼ばれるものです。つまり、葉の変形した「苞」です。それで、肝心の「花」は、中央で高く盛り上がった部分にたくさん集まってついています。

花弁はないので、1つ1つの花には、3つの部屋からなる「雌しべ」と3本の「雄しべ」しかありません。花弁やガク片のことを「花被(かひ)」というのですが、花被のない花のことを「無花被花」または、「裸花」といいます。ということで、ドクダミの花は無花被花です。他に、センリョウ科の「ヒトリシズカ」や「フタリシズカ」やトウダイグサ科、ヤナギ科の植物でも見られます。

八重咲きの花では、ふつう「雄しべ」や「雌しべ」が花弁化したものが幾重にも重なっていることが多いのですが、ヤエドクダミの場合は、白くて花弁のように見えているものは、雄しべや雌しべ由来ではないようです。その白い花弁状のものの間には、通常のドクダミの花が見えます。つまり、ヤエドクダミの八重になった花弁状のものも「苞」に当たるわけです。ふつうのドクダミが、棒状の花のかたまりの最下部にだけ、大きな4枚の総苞片をつけるのに対して、ヤエドクダミは花の塊の間にも白い花弁化した苞をつけているということだと思います。

こうしてみると、ヤエドクダミは八重咲きでも結実可能なように思えますが、いかがでしょうか。

ヤエドクダミ Houttuynia cordata f. plena


葉はハート型で先はほそくとがります。表面は濃い深緑。長さは5cm前後。ふつう縁や葉脈、あるいは表面に模様のように紫っぽくなっています。葉や茎の色合いは非常に奥深いものがあります。しかし、その反面、毒々しい印象もあるかもしれません。全草に整腸や利尿などの薬効があって、「十薬」とも呼ばれるドクダミ、どんな印象をもちますか。

【和名】ヤエドクダミ
【別名】ジュウヤク [十薬]←(ドクダミの別名)
【学名】Houttuynia cordata f. plena
【科名】ドクダミ科 SAURURACEAE
【撮影日】2005/06/18
【撮影地】東京都日野市

■Trackback People : ガーデニング

posted by hanaboro at 18:49| 東京 ☔| Comment(6) | TrackBack(2) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

クチナシ

クチナシ Gardenia jasminoides


クチナシは、中国や、日本の本州東海以西、四国、九州、沖縄などの暖地に生育する常緑低木です。アカネ科クチナシ属の植物で、高さは1m〜2mほど。庭や公園にもよく植栽されています。全体に毛はなく、葉やガク、花弁など艶やかなものです。

葉は対生。長楕円形で、長さは10cm前後。中央の主脈が裏面にへこみ、さらに側脈もへこんでいることが多く、葉の表面はウネウネと波打った状態に見えます。表面は濃い緑色で光沢があり、テカテカしています。縁にはギザギザ(鋸歯)がなく全縁です。

ところで、クチナシを食草とするスズメガ科の「オオスカシバ」。羽が透明で、ブーン、ブーンと大きなハチのような羽音をたてて空中でホバリングしながら吸蜜します。蜜を吸う植物は特定されているわけではないですが、クチナシの花にもやってくるようです。花粉の媒介者でもあるからなのでしょうか、丸坊主にされるほどに葉を食べられてしまっても、クチナシの方は、防御する成分を作り出したりはしないのだろうか。それともオオスカシバがいることで、他の害虫を寄せ付けない仕組みでもあるのでしょうか。新芽の部分に産卵されてもお構いなしのように見えます。

クチナシ Gardenia jasminoidesクチナシ Gardenia jasminoides
2004/08/02 まだ若い果実

花期は6月〜7月。ちょうど梅雨の時期に、甘い香りの純白の花を咲かせます。花弁は5枚〜7枚で、分厚いく花の直径は8cm程度です。雄しべは5本〜7本。雌しべは太くて1本。ガクも5本〜7本。一重のクチナシの花は1つの花の寿命は数日。すぐに瑞々しさを失って、花弁はダラ〜ンとしおれて、色も黄色から茶色になってしまいます。それでも、その後しばらくは次の芽が伸びてきて次々と開花していきます。

「ヤエクチナシ(オオヤエクチナシ)」は、クチナシが改良された園芸品種。クチナシとほぼ同じ時期に開花します。直径10cm前後。八重咲きのタイプにはほとんど果実ができませんが、一重のクチナシだと結構、結実するようです。果実は熟すと黄赤色になり、薬用や染料、きんとんなどの食品の着色料としても利用されます。もう1つの八重咲きの種類、「コクチナシ(Gardenia jasminoides var. radicans)」の花は直径5cmくらい。葉の幅も細く長さも5cmくらいと全体に小型で樹高は低く横に広がる形になります。

5本〜7本の細く長いガク片は、蕾から開花、結実そして、果実が熟すまでずっと残っています。果実にできる「稜」も5本〜7本。名前の由来には諸説あるようで、果実にあるガク片の様子が「くちばし」のようだから、それが転訛して「くちなし」、あるいは、果実が熟しても口を開けないから「口無し」などの説があります。

【和名】クチナシ [梔子]
【別名】コリンクチナシ、センプク、ヤクシマクチナシ
【学名】Gardenia jasminoides (Gardenia jasminoides f. grandiflora)
【科名】アカネ科 RUBIACEAE
【撮影日】2005/06/30、2004/08/02
【撮影地】東京都日野市、調布市(いずれも植栽)

■Trackback People : ツリーウォッチング

posted by hanaboro at 15:47| 東京 🌁| Comment(6) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。