2005年07月05日

ワルナスビ

ワルナスビ Solanum carolinense


ワルナスビは、北アメリカ原産の多年草で、世界各地で帰化しているそうです。ナス科ナス属の植物。地下茎をのばしてふえるので、しばしば群生しています。根茎の切れ端でも生育可能ということで、畑に侵入した場合、とてもやっかいな雑草になっています。さらに、茎や葉、花序などにトゲが多いこともあって、始末におえない害草ということから、「ワルナスビ(悪茄子)」となったと名づけられたそうです。日本で最初に確認されたのは、昭和初期、千葉県でのことだったそうです。現在では各地の道ばたなどに見られます。

草丈は40cm〜70cm程度。茎は節ごとにちょっとカクッと曲がります。茎には直角に出た鋭いトゲがあります。茎は緑色、または紫色、トゲは黄褐色。さらに、茎や葉には「星状毛」が密生しています。葉柄や葉の両面の中央脈上にもトゲがあります。表面のトゲは少なく短めですが、裏面のトゲは鋭く数も多めです。小さい写真の右側はワルナスビの葉ですが、この個体の場合、表面のトゲは1枚につき小さなものが1つか2つでした。ちょうど、ショウリョウバッタがいるあたりにあるのですが。

葉は互生。長さ10cm前後の長楕円形で、縁には大きな波状の鋸歯があります。鋸歯は不規則に3つか4つほどあって、ウネウネとした輪郭です。

ワルナスビ Solanum carolinenseワルナスビ Solanum carolinense


花期は6月〜10月。花がつく枝は、茎の節と節の間から出て、比較的太くてしっかりしたものです。その枝に数個の花が咲きます。

花冠は5つに裂け、ほぼ平開して星形に見えます。直径は2cm〜2.5cmくらい。色は白色〜淡い紫色。中央に見える雄しべの「葯」は黄色です。それも、黄色く太いバナナのような葯。ふつうの「雄しべ」のイメージだと、長い「花糸」の部分があって、葯はその先端についていて花糸よりは長さが短い印象ですが、ワルナスビの葯は花糸よりも長くて、花糸の部分は外からはほとんどわからないくらいです。一番中央にある雌しべの花柱は、細くて長い場合と短い場合があります。ガク片の先はとがって、外から見える方には毛が目立ちます。

果実は「液果」で、直径1.5cmほどの球形。ガク片は果実の時期まで残っています。熟すと黄色〜オレンジ色になります。

【和名】ワルナスビ [悪茄子]
【別名】オニナスビ、ノハラナスビ
【学名】Solanum carolinense
【科名】ナス科 SOLANACEAE
【撮影日】2005/07/05
【撮影地】東京都日野市

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ヒロハノレンリソウ

ヒロハノレンリソウ Lathyrus latifolius


ヒロハノレンリソウは、ヨーロッパ原産のつる性の多年草です。世界中で広く観賞用に栽培されています。また、それが野生化したものも多く見られるといいます。日本でも大正時代に観賞用に導入された後、現在でもよく栽培されています。そして、同様に、栽培されていたものが逃げ出して野生化していることもあります。

花も見どころですが、この植物の大きな特徴は、茎や葉ではないでしょうか。茎は平べったくて、両側に幅の広めの「翼」があります。これを見るととても強靭な印象を受けます。全体に毛はありません。よく分枝して巻きひげで絡みつくので、人の手を離れた場所では、もうグチャグチャです。高さは絡みつくのもがあれば、人の背丈を越えて2m〜3mになっていることもあります。

葉は2枚の「小葉」からなる「2出複葉」。そして、その2出複葉の先端部からは「巻きひげ」がでます。葉柄の部分にも「翼」があります。小葉の長さは5cm〜10cm程度の長楕円形。基部には、一対の「托葉」が茎をはさむような状態でついています。

ヒロハノレンリソウは、シュッコンスイートピーとも呼ばれる、マメ科レンリソウ属(Lathyrus)の植物です。同じ属の日本の在来種には、「イタチササゲ」や「レンリソウ」などがあります。また、伊吹山で見られる「キバナノレンリソウ」も同じ属の植物で、こちらも先端に巻きひげのある2出複葉で、一対の托葉が発達しています。

ヒロハノレンリソウ Lathyrus latifoliusヒロハノレンリソウ Lathyrus latifolius


花期は6月〜7月。花序は葉の脇(葉腋)からまっすぐに上に出ます。花序の長さは10cm〜30cm。穂状に花がつきます。花はとても見栄えのするマメ科らしい「蝶形花」。直径は3cmくらい。花色は紅紫色〜白色まで多様なのだそうですが、今回の場所で見られたものは、紅紫色。

蝶の羽のように見える部分は、一番外側に位置する花弁で1枚あり、「旗弁」と呼ばれます。花の中央で前方に突き出した部分では、左右から2枚、下から2枚の花弁が集まっています。左右の2枚は「翼弁」、下側のものは「竜骨弁(または舟弁)」です。ヒロハノレンリソウの場合、「旗弁」が大きくて丸い形でよく目立つので、洋ランの「デンファレ」的な雰囲気もあります。

【和名】ヒロハノレンリソウ [広葉の連理草]
【別名】シュッコンスイートピー
【学名】Lathyrus latifolius
【科名】マメ科 LEGUMINOSAE (FABACEAE)
【撮影日】2005/07/05
【撮影地】東京都日野市

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→「ネコな日々」さんの記事「ヒロハノレンリソウ
花、茎、葉、巻きひげのようすがよくわかります。

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posted by hanaboro at 18:29| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 葉っぱ図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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