2005年07月12日

ヒレハリソウ

ヒレハリソウ Symphytum officinale


ヒレハリソウは、ヨーロッパ〜西アジア原産の多年草です。世界各国で薬用として栽培されるほか、逸出し帰化しているといいます。日本でも、「コンフリー」とよばれて、明治時代に渡来してから薬用や野菜として、あるいは牧草として利用されてきたほか、昭和40年代に健康食品としてもてはやされて、よく栽培されていたそうです。しかし、ここ数年のことだったと思いますが、「コンフリー」をもとにつくられた健康食品などを過度に摂取することによって、健康に害を及ぼすことがあるということがわかったそうなので、気をつけなければいけません。

一時期の大ブームは去って、忘れかけられた、時代の落し物のような植物といえるかもしれませんね。とはいっても、今でも栽培されているし、人家周辺や牧草地周辺の道ばたなどでしばしば野生化しているものが見られます。花は十分観賞価値があると思いますが、大きくなるのがちょっと難点ですね。しかも、地下茎でよくふえるため、一度畑などに侵入してしまうと、やっかいな雑草となるそうです。

草丈は50cm〜80cm。全体に粗い下向きの毛がたくさん生えていて、ザラザラします。葉は互生。縁のギザギザ(鋸歯)はなく全縁です。根生葉には長い柄がありますが、上部の茎につく葉の付け根の方は、茎に沿うような状態でながれて翼状になります。そして、その翼は茎の翼とつながっています。葉脈は裏面に向かって深く刻まれたようになっていて、はっきりしています。

ヒレハリソウ Symphytum officinaleヒレハリソウ Symphytum officinale


花期は5月〜8月。茎の上部の「巻散花序」に釣鐘型の花を10個〜20個つけます。巻散花序は同じムラサキ科の「キュウリグサ」などでも見られる花序です。花序渦巻状になった花序は下の蕾から開いていき、次第に花序はほぐれて、まっすぐ斜めやや下向きになります。花冠は淡い紅紫色、紫色、白色などです。花冠の長さは2cm程度、中間部分でちょっと絞ったような状態になりますが、筒の先の方は丸くふくらんだ形になります。先端はごく浅〜く5つに裂けて、その裂片は少し外側に反り返ります。

花の中をのぞくと、何やら円錐形の構造が見えます。これは、5本の雄しべと白っぽい「付属体」が交互に並んでできたものです。その中央から突き出しているのは雌しべで、花冠より少し長め。花序やガクにも粗い毛が密生しています。ガクは5つに裂け、花が終わり花冠が脱落した後も残っています。果実は4つの「分果」。

ちなみに、「コンフリー」という名前で栽培されているものには、「ヒレハリソウ」と「オオハリソウ (Symphytum asperum)」の交配種が含まれているのだとか。筆者はそれらの区別がつけられません。ゆえに、今回はすべて「ヒレハリソウ」としていますが、「コンフリー」とすべきだったかもしれません。

【和名】ヒレハリソウ [鰭玻璃草]
【別名】コンフリー
【学名】Symphytum officinale
【科名】ムラサキ科 BORAGINACEAE
【撮影日】2005/07/02、2004/04/26
【撮影地】東京都日野市

■Trackback People : 帰化植物

posted by hanaboro at 20:16| 東京 ☔| Comment(7) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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