2005年08月08日

ヒマワリ・ソニア

ヒマワリ・ソニア Helianthus annuus


ヒマワリは北アメリカ原産のキク科ヘリアンサス属の一年草です。観賞用、種子採取などのために様々な品種が栽培されています。「ソニア」は、そのいわゆる「ヒマワリ」と呼ばれているものの1品種で、花が小さく草丈の低い矮性の品種です。草丈は60cm〜90cmほど。少し枝分かれして同じ個体で同時に数輪の花が咲いていますが、花の向きはよくそろっています。草丈が2mを超え、花の直径も50cm前後あるような品種に比べると、まったく豪快さはありません。でも、その引き締まった草姿と濃いめの花色、なかなか端正なつくりは見どころがあります。

茎には長めの毛がたくさんあります。葉柄や花茎、総苞片の縁にも毛が目立ちます。葉は互生。三角状卵形で先はとがり、基部は大型品種のように深い心形とはならない感じ。葉の長さは5cm〜10cmに満たないくらい、葉柄は3cm〜5cm程度。こういう部分は「ヒメヒマワリ(Helianthus debilis)」っぽい感じもするけれど。ただこのソニア、実を言うとどういう品種なのかよく知りません。「ヒマワリ」の1品種としてよいものなのか、「ヒメヒマワリ」の方の品種なのか、それとも両者が複雑に交配されてできたものなのか。「JFコード」では、学名は「Helianthus annuus」となっていましたけれど。

ヒマワリ・ソニア Helianthus annuusヒマワリ・ソニア Helianthus annuus


花の直径は10cm程度の一重咲き。ヒマワリの英名は「Sunflower」、属の学名は「Helianthus→helios(太陽)+anthos(花)」です。両者ともに「太陽の花」という意味がありますが、ソニアだとかなり小ぶりな「太陽の花」ですね。ヒマワリの花はたくさんの小花が集まってできた「集合花」で、小花には「舌状花」と「筒状花(管状花)」があります。周辺部にはいわゆる花びらに見えている「舌状花」がほぼ1列並んでいます。舌状花は花の小ささのわりには幅が広く、隣同士の間が開かずによく整っています。色は濃いめの橙黄色。中央の濃い茶褐色に見える部分には「筒状花」がありますが、最盛期の花を正面から見たときの橙色と茶色の部分のバランスがとてもよいです。

ヒマワリ・ソニア Helianthus annuusヒマワリ・ソニア Helianthus annuus


蕾が開いて、周辺の舌状花もきれいに咲いて、中央部の筒状花は外側から中心へ向かって咲き進みます。筒状花の部分は横から見ると半球状に盛り上がっていますが、結実が進むとさらに大きく盛り上がってきます。舌状花の方はもっぱら昆虫たちを引き寄せる飾りとしての役割で、結実しません。そのかわり筒状花の方には雄しべと雌しべが備わっていて結実します。一重咲きのヒマワリの終わりかかった花を見ると、舌状花の根もとの方にある子房は平べったくてふくらんでいないのに対して、筒状花の方は子房がふくらんできて、おなじみのヒマワリの種の形が見えます。種子ができていくのも外側の筒状花からです。

今回観察した限りでは、「ソニア」には花粉も出ているようだし、子房のふくらみも見られたので、結実可能な品種に見えました。ただし、本来の品種の特性かどうかはわかりませんし、結実しているように見えたのもが、「ソニア」の花粉によるものかどうかは明らかではありません。背丈が低めで花粉のできない品種もあることですから。

この品種が他の品種とはかなり違って見えたのは、その大きさや花色のせいばかりではありませんでした。その秘密は総苞片。頭花の下の部分には、他のキク科の植物でも見られるような「総苞」という緑色の部分があります。そこにふつう3列〜4列くらいの先のとがった「総苞片」が並んでいます。ソニアの場合、この総苞片の下部に小さい葉状のものが何枚かみられる傾向があります。あるいは「総苞外片」という総苞片の一番外側のものが葉のような状態になっていることもある様子。特に茎頂の一番花でそうなることが多そうです。

真夏の炎天下で、2mあるいは3m超級の大型種を観察すると、くらくらしてしまいますが、この品種名なら体力がなくても十分観察できます。

【一般名】ヒマワリ・ソニア
【和名】ヒマワリ [向日葵]
【別名】ニチリンソウ [日輪草]、ヒグルマ [日車]
【品種名】ソニア
【英名】Sunflower
【学名】Helianthus annuus
【科名】キク科 COMPOSITAE (ASTERACEAE)
【撮影日】2005/08/07
【撮影地】東京都立川市

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posted by hanaboro at 17:46| 東京 ☔| Comment(4) | TrackBack(2) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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