2005年08月29日

アメリカアゼナ

アメリカアゼナ Lindernia dubia subsp. major


アメリカアゼナは、北アメリカ原産の一年草です。日本を含めたアジアやヨーロッパ南部に広く帰化しています。日本では戦後に各地に広がったとされ、最初の標本は1936年に採集されたものだそうです。現在では、各地の水田や湿り気の多い畑、道ばたなどに見られます。ゴマノハグサ科アゼナ属(Lindernia)に分類されていますが、「ウリクサ属」とともに「アゼトウガラシ属」とされていることもあります。その場合の属の学名も「Lindernia」です。

よく似たアゼナ属の植物には、アメリカアゼナの1タイプとされる「タケトアゼナ(Lindernia dubia subsp. dubia)」や「ヒメアメリカアゼナ (Lindernia anagallidea)」、そして在来種の「アゼナ(Lindernia procumbens)」があります。タケトアゼナ、ヒメアメリカアゼナも北アメリカ原産の帰化種です。

茎は根もとの方で枝分かれし、草丈は10cm〜30cmほどになります。茎は四角く角ばっています。葉は対生。卵状長楕円形で、並行して走る3つ〜5つの脈が目立ちます。縁には波状の鋸歯があります。

アメリカアゼナ Lindernia dubia subsp. major


花期は6月〜9月。葉の脇に1つずつつきます。細長い花柄の先にほぼ白色〜淡い紅色の花を開きます。花冠は上唇と下唇にわかれる「二唇形」で、長さは5mm〜1cm。上唇は小さくて先端が浅く2つに裂けます。下唇は大きくて3つに裂けます。ガクは付け根の方まで深く5つに裂けて、そのガク裂片は細長い線形。時折、花を開かずに結実する「閉鎖花」もつけるとか。

アメリカアゼナとアゼナは、葉なら鋸歯の有無を見ます。鋸歯があればアメリカアゼナ、なければアゼナ。花が咲いていれば、雄しべの状態でも区別できます。まず、アゼナの場合は、4本の雄しべがすべて完全な雄しべなので、すべて先端に「葯」があります。これに対して、アメリカアゼナの方は、4本の雄しべのうち下唇側にある2本が「仮雄しべ」で、先に葯がないのです。果実は長さ5mmくらいの長い楕円形の「さく果」で、先端には細長い雌しべの花柱が残っています。

アメリカアゼナとタケトアゼナは、葉の基部の形態によって区別できます。アメリカアゼナだと、葉の基部が細く葉柄のような状態です。一方、タケトアゼナの方は、葉の基部が丸くなっていて、葉柄のようにはなっていません。そこで、アメリカアゼナをくさび状のという意味の「Cuneate」からCタイプ、タケトアゼナを丸いという意味の「Round」からRタイプと呼ぶこともあるそうです。ということで、今回の写真のものは、Cタイプ、つまり、「アメリカアゼナ」だと思います。また、ヒメアメリカアゼナは、全体に小型で、草丈は20cm程度。花の下唇に濃い紫色の斑紋があるのが特徴です。

【和名】アメリカアゼナ [亜米利加畔菜]
【英名】false pimpernel
【学名】Lindernia dubia subsp. major
【科名】ゴマノハグサ科 SCROPHULARIACEAE
【撮影日】2005/08/29
【撮影地】東京都日野市

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トキンソウ

トキンソウ Centipeda minima
畑地ではよく見られる

トキンソウは、日本全土に分布し、畑や道ばた、庭などにふつうに生育する一年草です。日なたにもありますが、日陰にも多く見られます。日本以外にも、朝鮮半島、中国、インドやオーストラリアにいたるまで温帯〜熱帯に広く分布し、北米に帰化しているといいます。キク科トキンソウ属の植物ですが、これが本当にキク科の植物なのかと、疑ってしまいたくなるほど地味で目立たない小型の植物です。茎はよく枝分れして、多くの場合、四方八方に地面をはって伸びます。茎の長さはだいたい20cmくらいになりますが、地面に接したところから根を下ろします。

葉は互生。幅の細い楕円形〜さじ状のくさび形。長さは7mm〜2cm、幅は5mm前後と小さなものです。葉の先の方には3つ〜5つのギザギザ(鋸歯)があります。小さいわりには質は厚め、やや多肉質です。

トキンソウ Centipeda minima
アスファルトの隙間にも

花期は7月〜10月。葉の脇(葉腋)に直径3mm〜4mmの球形の「頭花」をつけます。頭花はたくさんの「小花」が集まってできた集合花です。その小花のうち、ふつう花びらに見えているのは「舌状花」ですが、トキンソウの頭花には舌状花がありません。すべて「筒状花(管状花)」殻できています。

開花が近くなってきた蕾を見ると、赤紫色をしています。この部分の筒状花は「両性花」で、10個前後あります。両性花の花冠は4つに裂けます。その両性花の周辺には、より小さくて緑色の「雌花」がたくさんつきます。

両性花、雌花ともに結実します。果実(そう果)は、とても小さくて長さは1mmちょっと。「トキンソウ」という名前は、成熟した頭花を押すと黄色の「そう果」が出てくるので、「金を吐く草」ということからきているのだそうです。

【和名】トキンソウ [吐金草]
【別名】タネヒリグサ、ハナヒリグサ
【学名】Centipeda minima
【科名】キク科 COMPOSITAE (ASTERACEAE)
【撮影日】2005/08/29
【撮影地】東京都日野市

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