2005年09月05日

ママコノシリヌグイ

ママコノシリヌグイ Persicaria senticosa


ママコノシリヌグイは、日本全土に分布し、山野の道ばたや林縁部などのやや湿り気の多いところに生育する一年草です。草丈は1mほど。タデ科タデ属(Polygonum)、またはイヌタデ属(Persicaria)に分類されています。また、花や葉の形など、「ソバ」に似ているところもあるので、「トゲソバ」の別名もあります。

茎や葉にトゲがあって、これがあるのに気づかずに草むらに入ると、ガリッと切り傷を作ってしまいます。茎のトゲは下向きですから要注意。茎はトゲがあることによって、よく他のものに寄りかかってのびています。よく枝分かれもするので、この植物の生育地は何がどうなっているのかわかんないような草やぶになります。名前の由来はこのトゲによるものですが、なかなかこんな名前は思いつかないですよね。実際にそのように利用したわけではないでしょうけど。使う方も痛そうだし。ちなみに、学名の種小名「senticosa」には、「トゲの密生した」という意味があります。

ママコノシリヌグイ Persicaria senticosaママコノシリヌグイ Persicaria senticosa


葉は互生。長さ5cm前後の三角形。先はとがっています。よく似た種の「アキノウナギツカミ」の場合は、葉の形はつけ根がやじり形になった細長い披針形です。葉の質は薄く、緑色で、しばしば赤みを帯びています。茎や葉柄も赤みを帯びることが多く、葉柄や葉の裏面の脈上にもトゲがあります。

タデ科の植物には、「托葉」が鞘状になった「托葉鞘(鞘状托葉)」という葉の付け根の付属物があります。托葉鞘は茎を抱き込むようについていますが、ママコノシリヌグイの場合は、上部は緑色の葉状で、腎円形をしています。その部分は幅は1cmくらい、葉の付け根にある丸っこいものがそれです。アキノウナギツカミの場合は托葉鞘が葉状にならず、「イヌタデ」などと似たような筒状、かなり長い筒です。

花期は5月〜10月。枝先に10個前後集まってつき、「金平糖」のような状態になります。花序の下の部分にも何か生えているのですが、それはトゲではなく、「腺毛」です。花被は5つ、先の方は紅紫色、下の方は白色です。1つ1つの裂片は楕円形で、長さは3mm〜5mm程度。「イシミカワ」だと花被片は淡い緑色で、ごくわずかにしか花が開きませんが、ママコノシリヌグイはそれなりに花被が開きます。花被は花が終わった後、閉じて果実を包み込みます。果実は「そう果」で長さは3mm。黒色で丸みのある3稜形です。

【和名】ママコノシリヌグイ [継子の尻拭い]
【別名】トゲソバ
【学名】Persicaria senticosa (Polygonum senticosum)
【科名】タデ科 POLYGONACEAE
【撮影日】2005/08/17
【撮影地】東京都日野市

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posted by hanaboro at 19:50| 東京 ☔| Comment(10) | TrackBack(2) | 葉っぱ図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

センニンソウ

センニンソウ Clematis terniflora


センニンソウは、日本全土に分布し、山野の日当たりのよい場所に多く、道ばたなどによく見られるつる性の半低木です。キンポウゲ科センニンソウ属(Clematis)の植物。花の時期に見る茎はほとんど無毛です。つる性ですが、センニンソウの場合は、主軸となっている茎自体は巻きつかず、だからといって「巻きひげ」を出すという感じでもないです。複葉の中軸(小葉柄)の部分が長くなって、曲がりくねって他のものに巻きつきます。

葉は対生。1つの葉は3つ〜7つの「小葉」からなる「羽状複葉」です。小葉は長さ5cm前後の卵形。分厚くて表面には光沢があります。色は濃いめの緑色。先の方はやや丸みがありますが、一番先の部分は小さくポチッと突起状にとがっています。縁は時折切れ込むことはありますが、ふつうは鋸歯(ギザギザ)はありません。

花期は8月〜9月。葉の脇(葉腋)から出た「円錐花序」に、白色の花をたくさん咲かせます。一面真っ白になるくらい一斉に多数、上向きに平たく開いてよく目につきます。1つ1つの花は直径2cm〜3cmほど。花弁のように見えているのは「ガク片」で、4枚あります。ガク片の縁にはたくさんの細かい毛が生えていますが、毛も白色なので、近づいてよく見ないとわからないかもしれません。

花弁状のガク片より上で、細長くてヒラヒラとたくさん出ているのは、雄しべです。その雄しべの「花糸」の部分は長さ7mm〜9mm、先端の「葯」の部分は長さ3mmほど。雌しべは数本、細長い「花柱」があります。この花柱は花後には3cmくらいまでのびてきます。この部分は果実の時期にも残っていて、のびた花柱には白くて長い毛がたくさん生えて羽毛状になります。果実は「そう果」で、平べったい卵形、長さは7mm程度、風によって運ばれます。

「そう果」という果実の種子は、ごく薄い「果皮」に包まれていて、「種皮」とはあまり区別がつきにくくなっています。そのためそう果自体が「種子」のように見えてしまいます。綿毛のあるタンポポの種子も、ふつう種子といっているものは「そう果」です。実際は、種子はそう果の中に1つだけ入っていますが、果皮は熟しても裂開しないのです。

【和名】センニンソウ [仙人草]
【学名】Clematis terniflora
【科名】キンポウゲ科 RANUNCULACEAE
【撮影日】2004/09/15
【撮影地】東京都日野市

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posted by hanaboro at 12:46| 東京 🌁| Comment(8) | TrackBack(1) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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