2005年11月07日

タマアジサイ

タマアジサイ Hydrangea involucrataタマアジサイ Hydrangea involucrata


タマアジサイは、本州東北南部〜紀伊半島の主に太平洋側の地域、伊豆諸島や北陸などに分布し、山地の谷沿いに生育する落葉低木です。よく枝分かれして、高さは1m〜2mくらいです。特に若い枝には細かな毛がたくさんあります。

葉は対生。長さ20cmほどの楕円形で、先はとがっています。葉柄は1cm〜5cmくらいあります。縁には細かなギザギザ(鋸歯)があります。この鋸歯の状態は非常に特徴的で、日本でふつうに見られる他のアジサイとはかなり違っています。見た目は厚く堅い感じで、全体に堅い毛が多く、触るとザラザラします。表面にはセイヨウアジサイやガクアジサイのような光沢はありません。

花期は7月〜9月。一般的な「アジサイ」や「ヤマアジサイ」よりは遅めの開花です。花は枝先の「散房花序」につきます。完全に咲いてしまうとヤマアジサイなどとそう変わらない感じもしますが、決定的に違うのは、その開花前の蕾の時期の形。蕾のときの花序は「総苞」に包まれていて、玉のような形をしています。その玉の部分の直径は3cmくらいです。その玉が見え始めてから開花まではちょっと時間がかかる感じ。開花すると「総苞」は落ちてしまいます。タマアジサイという名前は、その開花前の花序の様子からきています。

花序の周辺部にあって花弁のように見えているのは、「装飾花」のガク片の部分です。中央部には紫色の「両性花」があります。開花してすぐのころには、両性花、装飾花ともに、紫色の花弁がちゃんと見られます。でもこれは結構早い段階で落ちてしまいます。両性花のガク片はごく小さな突起のようなものですが、装飾花の場合は、そのガク片が大きく発達して、白いガク片の上に青い花弁が乗ったような状態になります。

ガク片、花弁ともに4枚〜5枚、雄しべは10個くらいあります。雌しべの花柱は2個〜3個で、果実の時期にも角のような感じで残っています。花が終わった果実に時期には、やっぱり装飾花は裏返しになってしまいます。装飾花のガク片も脱落せずに、よく残っています。果実は「さく果」で、直径3mmくらいの角つき。

【和名】タマアジサイ [玉紫陽花]
【学名】Hydrangea involucrata
【科名】ユキノシタ科 SAXIFRAGACEAE
(アジサイ科 HYDRANGEACEAE)
【撮影日】2005/11/06
【撮影地】東京都檜原村

このところの関東地方の日曜日。ずっと雨ですね。写真撮るのも植物観察もままならないですね。

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posted by hanaboro at 20:20| 東京 ☀| Comment(4) | TrackBack(1) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

メナモミ

メナモミ Sigesbeckia pubescensメナモミ Sigesbeckia pubescens


メナモミは、北海道、本州、四国、九州に分布し、山野の道端や荒れ地に生える一年草です。茎は赤褐色を帯びていて、草丈は60cm〜1.2mほどになります。特に茎の上部には開出した白色に毛が密生しています。よく似た種の「コメナモミ」の茎にも毛はありますが、長い毛ではありませんので、その部分をチェックすれば区別は難しくありません。また、関東以西、四国、九州には「ツクシメナモミ」がありますが、葉が細長くて浅く切れ込みます。

葉は対生。幅の広い卵形〜三角形っぽい形。長さは10cm〜20cm近くになり、幅も5cmくらいから20cm近くになります。付け根の方は次第に細くなって葉柄に流れる感で。葉にも毛がたくさんあって、触るとフサフサします。しばしば表面は赤みを帯びて、葉脈も赤くなります。

花期は9月〜10月。茎の先や葉の脇(葉腋)から花序を出して、先に黄色い頭花をいくつかつけます。頭花は直径2cmくらい。周辺部には黄色の「舌状花」が並んでいます。舌状花の先はふつう3つに裂けています。中央部には「筒状花(管状花)」があって、やっぱり色は黄色。ふつう筒状花は両性花で、舌状花は雌性です。

そして、頭花の周りにはまず、ふつうだったら総苞片かなと思う部分には、「鱗片」が見えます。小花は1つずつその鱗片に包まれた状態です。そして、その外側に本当の「総苞片」が5つあります。総苞片は長く外側に突き出して、何だか違う生き物がそこにいるような形状です。

鱗片や総苞片には、先がプツプツのある「腺毛」が生えています。プツプツの部分は、腺毛から出た粘液が球状の滴になったものなので、触るとネバネバします。メナモミの場合は、頭花の柄の部分にも腺毛がありますが、コメナモミは柄には腺毛がありません。

果実は長さ3mm程度で、腺毛の生えた「鱗片」に包まれ、その外側には腺毛のある「総苞片」があります。そこからはネバネバの粘液が出ていて、それによって動物の体や衣服にくっつきます。オナモミ類の場合は腺毛ではなくカギ状のトゲによって衣服などに付着しますが、メナモミ、コメナモミの果実は粘液によってくっつきます。

【和名】メナモミ
【学名】Sigesbeckia pubescens
【科名】キク科 COMPOSITAE (ASTERACEAE)
【撮影日】2005/11/06
【撮影地】東京都檜原村

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posted by hanaboro at 18:23| 東京 ☀| Comment(3) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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