2005年11月15日

ムクロジ

ムクロジ Sapindus mukorossiムクロジ Sapindus mukorossi


ムクロジは、本州東北南部以西、四国、九州に分布し、日当たりのよい、やや湿り気の多い場所に生えるムクロジ科ムクロジ属の落葉高木です。高さは20mに達します。幹の太さはかなり太くなります。樹皮は灰白色で不規則にはがれます。枝にはブツブツの「皮目」がたくさん見られ、若い枝は緑色。秋の黄葉は美しく、公園などにしばしば植えられています。

葉は互生。小葉からなる羽状複葉で長さは50cmにもなります。小葉の数は8枚〜16枚の偶数の「1回羽状複葉」。小葉も軸にやや互生してつきます。1つ1つの小葉の長さは7cm〜18cmほど、幅は2.5cm〜5cm。やや幅の狭い長楕円形〜披針形で、先はとがっています。見た目は分厚くちょっと堅そうな感じで、縁にギザギザはなく全縁。小葉にはそれぞれ小葉柄があって、長さは数mmです。表面は濃いめの緑色、裏面はやや薄い黄緑色。両面ともにほとんど毛はありません。

ムクロジ Sapindus mukorossiムクロジ Sapindus mukorossi


花期は6月。枝先に大きめの円錐花序を出して、小さな花をたくさんつけます。花は淡い緑色。直径は5mmくらいしかない小さなものです。

果実は球形で秋に熟すと黄褐色になります。直径は2cmくらいです。遠めには球形ですが、基部の方はコブのようなのがついていたり、何だかいびつな形です。この果実は「延命皮」と呼ばれるのだとか。果皮の部分には「サポニン」が含まれていて、水に溶かして洗濯や髪を洗うのに利用されたそうです。絹などの繊細なものを洗うのにはよいらしいですね。その球形の果実の中には種子が1つずつできます。種子は黒色の楕円形で、羽根突きの球や数珠に用いられるそうです。

秋には葉が黄色に色づいてやがて落葉します。黄葉は色としては美しいと思うのですが、形としてはどうでしょうね。個性的ですが、美しいという感じではないかもしれないな。葉の軸の部分は湾曲しているし、小葉は垂れ下がるし、非常に独特です。

茎の先は何だかよくわからないような形をしているんですね。冬芽も茎のはりついたような感じだし。でも葉のついていたあとの「葉痕」は結構大きめです。春の芽吹きは「ニワトコ」に似ているかな。

【和名】ムクロジ [無患子]
【学名】Sapindus mukorossi
【科名】ムクロジ科 SAPINDACEAE
【撮影日】2005/11/13
【撮影地】東京都あきる野市

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クマノミズキ

クマノミズキ Swida macrophylla


クマノミズキは、本州、四国、九州に分布し、山野のやや湿り気のある明るめの林内などに生育するミズキ科ミズキ属(Swida)の落葉高木です。高さは8m〜12mほど、時に20m近くまで達します。樹皮は灰白色、浅く縦に割れ目が入ります。一年目の枝は平べったいけれど、何だか角ばったような枝で、赤みを帯びていることが多いです。

葉は対生。これが重要なチェックポイント。よく似た「ミズキ (Swida controversa)」との大きな違いです。ミズキの葉は互生します。クマノミズキの葉は葉身の部分が5cm〜15cmほど、幅が3cm〜7cmほどの卵形〜楕円形で、先はとがっています。ミズキよりやや細長い形です。葉柄は1cm〜3cmくらい。縁はギザギザのない「全縁」か、ウネウネとした不明瞭な「鋸歯」があります。葉の表面は、まあ、ふつうの緑色でちょっと光沢があります。裏面は表面に比べると少し白っぽい緑色です。

クマノミズキ Swida macrophylla


ただし、対生といっても、枝先に集まって葉がついている部分では、ちょっとわかりにくいときもあるんですよね。高木なので背が届かないときは、詳しく確かめられないので、対生だと思ってみれば対生に見えるって感じでしょうか。ずいぶんいい加減ですね。でも、どうやら枝もだいたい対生のようですね。それならちょっと距離があっても見えるかも。また、ミズキは枝を水平方向に大きく広げて独特の樹形になりますが、クマノミズキはミズキほどではないかもしれません。

対生葉や茎が1つの節に2つずつつくこと。ふつうよく2つが茎をはさんで向き合ってつく。
互生葉や茎が1つの節に1つずつつくこと。ふつう1つずつ互い違いになる。


花期は6月〜7月。ミズキの花期は4月〜5月なので、クマノミズキはだいたい1ヶ月ほど遅れて開花します。花はミズキによく似ていて、白色。枝先の「散房花序」にたくさんつきます。1つ1つの花には4枚の花弁と4本の雄しべ、1本の雌しべがあります。果実は、ミズキ同様、秋には黒っぽく熟します。直径5mmくらいの球形で、先端にはポツポツと突起状のものが見られます。

冬芽はミズキはしっかりと「芽鱗」があって、濃い紅紫色のつやつやしたものですが、クマノミズキの冬芽は、「裸芽」っぽく、芽鱗があってもはっきりしない程度のもので、黒っぽい毛があります。

【和名】クマノミズキ [熊野水木]
【学名】Swida macrophylla (Cornus brachypoda)
【科名】ミズキ科 CORNACEAE
【撮影日】2005/11/05
【撮影地】東京都日野市

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posted by hanaboro at 17:30| 東京 🌁| Comment(2) | TrackBack(0) | 樹皮 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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