2005年12月01日

チドリノキ

チドリノキ Acer carpinifoliumチドリノキ Acer carpinifolium


チドリノキは、本州、四国、九州に分布し、山地の谷筋などの湿り気の多い場所に生育する落葉小高木です。葉の形はいわゆるカエデの仲間とはまったく異なっていますが、カエデ科カエデ属(Acer)の植物です。果実はちゃんとプロペラみたいな翼果です。ひこばえがよく出て、しばしば、株立ち状の樹形になります。高さは10m〜15mほどになります。樹皮は灰褐色〜黒褐色で、ほぼ滑らかです。古い木になると、ちょっと縦の裂け目が見られることもあります。若い枝はやや赤みを帯びた褐色です。

葉は対生。長さ7cm〜15cmほど、幅2.5cm〜5cmくらいの楕円形で、先端は尾状にとがります。縁のギザギザは鋭い「重鋸歯」です。とがった部分にも細かな鋸歯が見られます。付け根の方はちょっと丸っこくて先がちょこっとくぼむ浅い心形です。たくさん並行に走る側脈がよく目立ちます。その側脈の先が鋸歯の先まで到達します。表面に毛はないですが、裏面の側脈の脇や葉脈上に毛が見られます。

ウリカエデやウリハダカエデ、ハナノキなど、先が3つに分かれるタイプの葉くらいまでは、まだカエデの仲間といわれても納得できるのですが、このチドリノキの葉はどう見てもカエデっぽくはないですね。一見、カバノキ科の「クマシデ」や「サワシバ」などのシデ類のような感じですから。でも、葉のつき方が違っているんですよね。シデ類は互生ですが、チドリノキは対生です。大きさはチドリノキのほうが大きめ。ちなみに、学名の種小名「carpinifolium」には、「シデ属(クマシデ属)のような葉の」という意味があります。クマシデ属の学名は「Carpinus」です。

チドリノキ Acer carpinifoliumチドリノキ Acer carpinifolium


花期は4月〜5月。やや垂れ下がった総状花序に、淡い黄色の花をつけます。雄花と雌花は別の株につく雌雄異株です。花の直径は1cmほどです。

チドリノキ。なかなかよい響きですね。この名前は、翼果の様子を千鳥に見立てたものだそうです。晩秋のころには、他のカエデ類が華やかに色づく中、チドリノキは地味な存在で赤くはならず、黄色から茶色になって、しばらくは落葉せず枝に残っています。冬芽はちょっと光沢のあるもので、先のとがった卵形です。長さは5mmくらい。黄緑色で芽鱗の先端や周辺部分が赤褐色になっています。枝先には1つか2つの冬芽ができます。

【和名】チドリノキ [千鳥木]
【別名】ヤマシバカエデ [山柴楓]
【学名】Acer carpinifolium
【科名】カエデ科 ACERACEAE
【撮影日】2005/11/20
【撮影地】東京都八王子市

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posted by hanaboro at 19:20| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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