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ツヅラフジは、本州関東以西、四国、九州に分布し、山地や丘陵地などの林縁などに生育します。ツヅラフジ科ツヅラフジ属の落葉つる性の植物です。「アオツヅラフジ」とは、同じツヅラフジ科ですが別属に分類されています。茎は長くのびて他のものに絡まってよじのぼります。若い茎は緑色ですが、しだいに木化してきます。
葉はハート形に近いようなちょっと幅の広い卵形のものや、5つ〜7つに縁が浅く裂けるものもあって、葉の形はとても変化に富んでいます。今回は、地面に落ちている葉を見て、その存在に気づきました。その葉は裂けるところまでは行かないですが、縁にはちょっと鈍いかどがある感じでした。しかし、何だか様子が変なんですよね。どの葉にも葉柄がないんです。本当だったら5cm〜10cmくらいの長めの葉柄があるはずなのに。落葉時には葉柄と葉身が離れてしまうようですね。そういえば、秋に美しく紅葉していた「ツタ」もそうですね。赤い葉柄が葉身とは別々に散らばっていました。
葉の大きさは、アオツヅラフジよりは大きくて、葉身の長さは5cm〜15cm。表面は濃いめの緑色、若いうちは毛が生えていますが、しだいになくなっていきます。付け根からのびる5本〜7本の葉脈が目立ちます。
花期は5月〜7月。枝の先や葉の脇(葉腋)から円錐状の花序をのばして、小さな花を多数つけます。花序の長さは10cm〜20cm程度。ふつうは雄花と雌花が別の個体につく雌雄異株ですが、しばしば両方つけるものもあるのだとか。花は小さく色は淡い黄緑色、そう目立つものではありません。果実は球形の「核果」で、熟すと黒くなります。果実の直径は6mmくらいです。
先日、アオツヅラフジの果実の中のカタツムリのような、イモムシのようなアンモナイト状の種子、ようやく確認しました。そうなると、このツヅラフジの果実も確かめてみたくなるのですが、その日は結局、ツヅラフジの果実にはお目にかかれませんでした。。。
【和名】ツヅラフジ [葛藤]
【別名】オオツヅラフジ
【学名】Sinomenium acutum
【科名】ツヅラフジ科 MENISPERMACEAE
【撮影日】2005/12/11
【撮影地】東京都八王子市
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