2005年12月23日

ヤクシソウ

ヤクシソウ Crepidiastrum denticulatum


ヤクシソウは、身近なところによく見られるキク科の越年草ですが、学名は現在、アゼトウナ属(Crepidiastrum)とされているようですが、初期のころは「Paraixeris denticulata」とされたこともあれば、オニタビラコ属(Youngia)に分類されることもあります。

北海道、本州、四国、九州に分布し、山野の道端や草地、林縁部などの日当たりのよい場所に生育しています。全体に毛はなく、やや色が薄い感じ、柔らかそうにみえます。茎はよく枝分かれして、しばしば赤みを帯びて、草丈は30cm〜1mを超えるくらいまでなります。小さいものでも結構花をつけるので、地面に近いところで咲いているのも見られますね。何となくヨロヨロと枝が垂れ下がって、何となく無造作な感じがします。

葉は互生。質は薄く、裏面は粉をふいたように白っぽくなっています。形や大きさがちょっと不ぞろいなところがあって、とらえどころのないような形の葉です。ですが、あえて形を書くなら、楕円形〜倒卵形です。長さは数cm〜10cmくらい、幅は2cm〜3cm程度。縁のギザギザ(鋸歯)は浅く入ります。付け根は多くの場合かなりしっかり茎を抱いています。

「ヤクシソウ」という名前は、その葉の形を薬師如来の後ろにある飾り(光背)に見立てたものといわれています。 しかし、名前の由来には諸説あって、薬師堂の近くで見つけられたからとか、薬用になることからなどといわれているそうです。

花期は8月〜11月。枝の先や上部の葉の脇(葉腋)に短めの花序を出して、数個ずつの頭花をつけます。花序には小さな苞葉も見られます。頭花は明るい黄色で、直径は1.5cmほどです。先がギザギザになった十数個の「舌状花」があります。筒形の「総苞」の部分は緑色ですが、濃いこともあれば、薄い色のこともあるようですね。総苞の長さは7mm〜8mmくらい。蕾や咲き始めの時期には上を向いているのですが、何だか次第にうなだれたような状態になります。

果実はやや黒っぽい濃い褐色の「そう果」で、長さは3mmほどしかありません。そのそう果には真っ白な「冠毛」がついています。木枯らしの冬の野山、そこらじゅうが落ち葉色に包まれた中、ヤクシソウの純白の冠毛が妙に目立ち、異彩を放ちます。いろいろあるキク科の植物の冠毛も、初冬のころまで咲くヤクシソウが、今シーズンの最後かな。

【和名】ヤクシソウ [薬師草]
【学名】Crepidiastrum denticulatum
【科名】キク科 COMPOSITAE (ASTERACEAE)
【撮影日】2005/12/11
【撮影地】東京都八王子市

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posted by hanaboro at 19:29| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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