2005年12月27日

シモバシラ

シモバシラ Keiskea japonica


シモバシラは、本州関東以西、四国、九州に分布し、山地の林内などに生育する多年草です。シモバシラと聞くと、ふつうは冷え込みの厳しい朝、地面からニョキニョキ出たものを思い浮かべます。でも、これ、植物の名前にもあるんです。俗称ではなく、ちゃんと図鑑にも出てくる名前です。シモバシラというからには、やっぱりそれだけの理由があります。写真のような状態になるからなんですね。では、どうしてそうなるかというと。。。

多年草のシモバシラは、冬になっても完全に枯れてしまうわけではありません。厳冬期にはほとんど活動を休止してしまいますが、まだそれほどでもない特に初冬のころには、地上部がすっかり枯れて見える状態でも、なお地下にある茎や根は活動を続けています。そして地下部の茎は根から水分を吸い上げます。いわゆる「毛細管現象」というものです。

でも、葉や地上に出ている茎はすでに枯れていて、地上部に出るとそれより上には吸い上げられず、地表付近の気温が氷点下なっていると、水分が一部凍ったりして膨張し、圧力に耐えかねて茎が破裂してしまいます。その後もその茎の割れ目から出てくる水分が次々と凍って、次第に横に広がって霜柱のような状態となります。それで、この植物は「シモバシラ」と呼ばれています。できる形は条件によっていろいろで、個性豊かな霜柱が楽しめますよ。

この現象は、シモバシラだけではなく、他のシソ科やキク科の植物などでも見られます。霜柱ができているからすべてシモバシラだとは限らないので、どの植物の霜柱なのかは、枯れた植物の姿から判断することになりますね。ほほほっ。

この現象が脚光を浴びるシモバシラですが、花も白色でなかなかよいものです。草丈40cm70cmほどのシソ科シモバシラ属の植物で、9月〜10月ごろ、長さ7mm〜8mmくらいの唇形花をつけます。花序は上部の葉腋から出ます。花序の長さは5cm〜10cmほど、唇形花はその花序の片側に片寄ってつきます。花冠は浅く2つに裂けた上唇とやはり浅く3つに裂けた下唇からできています。その花冠からは4本の雄しべと雌しべが突き出ています。

シモバシラ Keiskea japonicaシモバシラ Keiskea japonica


ガク片の長さは3mmくらい、先が5つに裂けています。ガク片は地上部が枯れてもよく残っています。このガク片や花序の出かたが、それがシモバシラの霜柱かどうか判断するポイントになるでしょうね。ちょっと怪しげな説明ですが、シモバシラの霜柱。だいたいこんな感じでよいですかね。

葉は対生。長さ10cm前後の長楕円形。縁には粗いギザギザ(鋸歯)があります。茎はシソ科らしく4稜形で角ばっています。花序の片側に花が片寄ってつくシソ科といえば、ナギナタコウジュという植物がありますが、シモバシラの葉や茎にはナギナタコウジュのような香りはありません。

【和名】シモバシラ [霜柱]
【別名】ユキヨセソウ [雪寄草]
【学名】Keiskea japonica
【科名】シソ科 LABIATAE (LAMIACEAE)
【撮影日】2005/12/24
【撮影地】東京都八王子市

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posted by hanaboro at 20:01| 東京 ☀| Comment(6) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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