2006年01月17日

サルトリイバラ

サルトリイバラ Smilax chinaサルトリイバラ Smilax china


サルトリイバラは、北海道、本州、四国、九州に分布し、山野の草地や林縁などによく生育しています。ユリ科またはサルトリイバラ科のシオデ属の落葉つる性植物で、葉柄から出る「巻きひげ」で絡みついたり、全体的に茎を他のものにあずけながらのびていきます。この植物を初めて知ったとき、ユリ科と覚えました。ユリ科の植物の多様性の高さに驚かされたものでしたが、現在はサルトリイバラ科とされることの方が多くなっているようですね。

茎は節ごとにカクカクと折れたジグザグ状。トゲがポツポツと生えています。結構堅めのトゲです。サルトリイバラという名前は、このトゲにサルが引っかかって人に捕らえられることからきているのだとか。

葉は互生。だいたいは円形〜楕円形で、パッと見たところ丸っこいものですが、先端はちょこっととがって裏面に向かって反っています。そのため、先はとがっているというよりは、ちょっとくぼんでいるように見えます。長さは5cm〜10cmくらい。表面は光沢があって分厚い葉です。平行に走る3本〜5本の葉脈が目立ちますが、その主だった葉脈の間には網目状に細かい葉脈が見られます。縁にはギザギザ(鋸歯)はなく全縁で、ややウネウネと波打つことがあります。

また、特に若いうちは赤っぽい縁取りがよくみられます。葉柄や枝も赤みがかっていることも多いです。裏面はちょっと白っぽくなっています。そして、全部の葉柄ではないようですが、長さ5mmくらいの葉柄の両側には、きっと「托葉」だと思いますが、翼状の部分があって、だいたいその両側から1本ずつ巻きひげが出ます。

サルトリイバラ Smilax chinaサルトリイバラ Smilax china


花期は4月〜5月。葉の脇(葉腋)から花序を出して、黄緑色の花を数個〜十数個ほどつけます。花序は丸っこい球状の散形花序になります。春〜初夏の草木の芽吹きの季節、黄緑色の花はちょっと地味な方ですが、その季節感によく合う色合いです。花被片は6つ。光沢のある感じの花被片で、先は結構激しく外側に反り返ります。6枚はやや大きめの外側の3枚と、やや小さめの内側の3枚があって、このあたりはユリ科っぽい感じもありますね。

果実は球形の「液果」で、直径は8mm程度。熟すと真っ赤になります。すっかり落葉したあと、真冬の時期でも赤い果実が見られることも多いです。雄花と雌花は別の株につきますが、雄花には6本の雄しべがあり、雌花にある雌しべの先は3つにわかれています。ということで、サルトリイバラはふつう雌雄異株なので、赤い果実がなっているということは、写真の個体は雌株だったということでしょうね。

落葉して葉がなくなってしまった茎は、ジグザグの棒になっていて、何だかちょっと堅そう。ちょっと太い部分、どうやらこれは葉柄の翼の部分がかぶさって残っているようですね。

【和名】サルトリイバラ [猿捕茨]
【学名】Smilax china
【科名】ユリ科 LILIACEAE (サルトリイバラ科 SMILACACEAE)
【撮影日】2006/01/08
【撮影地】山梨県

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posted by hanaboro at 21:12| 東京 ☁| Comment(3) | TrackBack(1) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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