2005年12月03日

ムクノキ

ムクノキ Aphananthe aspera


ムクノキは、本州の関東以西、四国、九州に分布し、主に人里近くの林やちょっと低めの山地などに生えるニレ科ムクノキ属(Aphananthe)の落葉高木です。高さは大きいものでは、30mにも達し、幹もふつうは直径60cmくらいですが、1mを越えるかなりの太さにもなります。同じニレ科の「ケヤキ」にも似て、よく枝分かれするほうき状の樹形で、樹冠は丸くこんもりとした感じになります。樹皮は灰白色で、十分な成木になった株では、褐色の「皮目」が短冊状に剥がれてきます。若いうちは遠めにみると、縦に赤っぽい筋模様のように見えます。

葉は互生。長さ4cm〜10cmくらいの卵形で、ちょっと幅は狭い感じで5cm前後。先は尾状にスッーととがります。縁のギザギザ(鋸歯)は、鋭くてはっきりしていますが、やや基部の方は鋸歯がなくなります。エノキに比べれば基部近くまでギザギザしています。質は薄めで、表面は濃いめの緑色で、短い剛毛がたくさん生えていて、触るとザラザラ。ケヤキとよく似た葉ですが、ムクノキの葉は、付け根のところで葉脈が3本に分かれて出ています。エノキも3本に分かれて出ますよね。葉柄は5mm〜1cmくらい。

ムクノキ Aphananthe aspera


花期は4月〜5月。葉の展開と同時に開花します。雄花と雌花は同じ株につく雌雄同株。花色は淡い黄緑色。その年、冬芽からのびた本年枝の付け根の方に雄花がつきます。雌花がつくのは上の方の葉腋です。雄花は比較的たくさん集まって「集散花序」につきますが、雌花は1個〜数個です。果実は熟すと大きめなのですが、雌花は開花中はほとんど目に付かないようなもの。

果実は熟すと黒っぽくなります。ちょっとくらい下から見上げても、あぁ〜黒い実だとわかるくらいの大きさです。何か意味不明ですけどね。そうじゃなくて、直径は1cmくらいの球形です。オレンジ色っぽくなる「エノキ」の果実よりは、柄の部分が短めかな。

冬芽は褐色で、長さは5mm程度。ちょっと平べったく枝にピッタリくっつく感じ。やや多めの「芽鱗」に包まれています。


【和名】ムクノキ [椋の木]
【学名】Aphananthe aspera
【科名】ニレ科 ULMACEAE
【撮影日】2005/11/30
【撮影地】東京都日野市

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posted by hanaboro at 18:41| 東京 ☁| Comment(10) | TrackBack(1) | 樹皮 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ニレ科の木って自分の中で一番好きかもしれません。
椋、欅、榎など
特にその幹と枝の張り方が大好きです。
太い幹から分かれた枝たちが、
上へ上へ伸びていくその姿に、
何か教えられている様な気がします。
Posted by bigtree at 2005年12月04日 02:30
おっきなムクノキに出会いました。↓
http://blog.goo.ne.jp/ashiato13/e/51498bd00191cb15bc03f7d11f889780

その時葉っぱをクローズアップ(?)で撮りまして、そのコト書いた記事からこのページにリンクとTBさせて頂きました。
Posted by 夢喰い at 2005年12月04日 12:23
ムクノキは私の散歩コースの脇に大きなのがあります。
秋になると落ちた実がクルマなのか人の足なのか分かりませんが、踏みつけられて道路に黒いしみをつけています。
食べられるとどこかで読んだので今度トライしてみようかな。
ケヤキの葉脈の支脈は鋸歯と一対一対応しているのに対し、ムクノキの場合は途中で枝分かれして別の鋸歯に入り込んでいますね。もちろん触ってみればザラザラ感が違うのですぐ分かるはずですけれど。
Posted by arr at 2005年12月04日 18:37
ム〜クノ〜キだ。ムクノキだ♪
この木、この赤っぽい幹が好きだなぁ。洒落てるもん。
黒い実は、干し柿味。好きだなぁ。ムクドリも良く来るよー。

葉っぱは パリッとして、ざらざら。
べっこうや象牙磨きに使った 昔の紙ヤスリ。
役に立つんだなぁ。

葉脈を見ればすぐわかる。付け根近くの掌状脈、面白いなぁ。

夢喰いさんご紹介の大きな木も見てきました。
うろが有ったよ。すてきすてき。あんなに大きくなるんだねぇ。

ケヤキ、エノキ、ムクノキ。
みんな違ってみんな良い♪ニレ科バンザイ。
Posted by はもよう at 2005年12月04日 22:34
*bigtreeさん*

あぁ〜、本当ですね。ニレ科の木々の枝の張り方っていいものですよね。たくさん葉が茂っているときも、すっかり落葉したあとも、そのシルエットもいいなぁ。

今、bigtreeさんのブログ拝見してきましたけれど、モミジの信号機とか、モミジとイチョウのクリスマスツリーとか、なかなか楽しいですね。
Posted by hanaboro at 2005年12月05日 19:52
*夢喰いさん*

おうおう。お知らせくださった記事、二つとも拝見しました。それぞれに違ったムクノキの様子が写しこまれていて、感動しています。

大きなムクノキ。本当にすっごいですね。こちらの記事のは、もうごくふつうの大きさですもん。というより、小さいほうでしょうね。この木も、夢喰いさんのお写真の木のように大きくなって、長く生きていってほしいです。
Posted by hanaboro at 2005年12月05日 20:02
*arrさん*

うわ〜っ!葉脈の様子、さすがですね。細か〜い!!本当、その通りですね。ケヤキの方は中央の脈から出た側脈がまっすぐ鋸歯の先にたどり着いて、ムクノキの方はまっすぐ入るのと、鋸歯の近くで枝分かれして入るのとある感じ。葉脈1つとっても、本当、奥深い世界だなぁ。

ありゃ。シミになっちゃってますかぁ。大きな木、相当、豊作なんでしょうね。きっと、鳥たちが食べるのも追いつかないほどなっているんだろうな。
Posted by hanaboro at 2005年12月05日 20:12
*はもようさん*

ニレ科、ばんざーい!!
ファンは多いでしょうねきっと。
ムクノキ、幹、意外とわかりやすくていいなあと。確かに写真を写した株もよい感じでした。朝日を浴びていたし、きれいでした。

葉っぱのザラザラ、すごいですもんね。ヤスリに使っていたというのも、確かにそうかもって思えます。

ムクノキの果実を食べるムクドリ。そいういう当たり前のような光景が、ごくふつうに眺められる。それがどこでもふつうならよいのに。

このあたりにもよくムクドリはいるのですが、集団で行動している街中のムクドリが時々困ったチャンになっていることもあるそうですね。森や林が少なくなっているのが影響しているのでしょうか。大きな木もまだちっちゃな木も、みんな大事なものなんですね。
Posted by hanaboro at 2005年12月05日 20:27
hanaboroさん、こんにちは
先月、多摩川や八国山で、この実の滋味を堪能しました。(^^)
はもようさんの「干し柿味」、ぴったりな表現です。
Posted by waiwai at 2005年12月06日 04:46
*waiwaiさん*

こんばんは!
おうおう。堪能されましたか。こちらも果実。なっていることはなっているんですがね。届かないんですよ。。。そう、はもようさんは、いつもうまいこと表現してくださるんですよ。リングメンバーですから、ブログもご覧になったことありますよね?いいんですよね、これが。

干し柿味。堪能したいですね。道路のシミもあるかどうか見てないしなぁ。
Posted by hanaboro at 2005年12月06日 20:34
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むくのき
Excerpt: 大きな椋の木に出会った。
Weblog: 現録
Tracked: 2005-12-04 12:18
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