2004年11月19日

ホトトギス

ホトトギス Tricytis hirta


ホトトギスは、北海道、本州、四国、九州の山地に生える多年草です。茎はほとんど枝分かれせず30cm〜1mぐらいの長さになります。茎はまっすぐ上に立ち上がるのではなくて、よく斜面などから垂れ下がって伸びています。

花は8月〜9月、葉の脇(葉腋:ようえき)に1個か2個つきます。花が開く前の蕾のときはよくわからないのですが、バナナの皮をむくように花が開くと花びら(花被片)の内側に赤紫色の斑点がたくさんあって驚かされます。これは、この仲間にだいたい共通する特徴ですね。花の名前も、その斑点が鳥のホトトギス(不如帰)の胸の模様に似ているということからきているそうです。

ほかにもいろいろと種類があって、黄色い花を咲かせるものもありますが、このホトトギスとよく似ている日本の野生種は、「ヤマジノホトトギス」と「ヤマホトトギス」ではないでしょうか。よく似てはいますが、この3種類は花が咲いていれば、比較的簡単に見分けることができます。

そこで、花びらに見える部分(花被片)に注目します。バナナの皮をむいたときのように花被片がだら〜んと垂れ下がっていたら(反り返っていたら)、「ヤマホトトギス」です。花被片が水平だったら、「ヤマジノホトトギス」。花被片が斜め上を向いていたら、「ホトトギス」です。

写真は、ホトトギスの果実ができはじめている状態で、花被片はまだ落ちずについています。中央に見える黄緑色の若い果実の上には、雌しべも残っています。雌しべの先は深く三つに分かれて、さらにその先はそれぞれ二つに浅く裂けます。写真では三つにわかれるところまでしかわかりませんが、ポツポツと突起のようなものがついているのが見えます。

ここでは花も終わっていて部分的にしか観察できませんでしたが、ホトトギスは雄しべの様子もとてもおもしろいので、次回どこかで見つけたときには、じっくり観察してみてくださいね!

【和名】ホトトギス [杜鵑草]
【学名】Tricytis hirta
【科名】ユリ科 LILIACEAE
【撮影日】2004/09/16
【撮影地】山梨県山中湖村

posted by hanaboro at 19:04| 東京 ☔| Comment(10) | TrackBack(2) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ホトトギスの実って、こんな感じでできるんですね〜〜。ホントにバナナみたい(笑)
いつもながら興味深いモノを拝見させていただきありがとうございますvv


あの花びらの柄って、絶対好き嫌いありますよね。・・私は好きですが。
先日白いホトトギス(の仲間?)を拝見する機会がありましたが、あの柄があるのとないのではものすごく雰囲気が違いますね。
Posted by 知三朗 at 2004年11月19日 20:54
■知三朗さん、こんにちは!

花びらの柄は、結構強烈な印象がありますからね〜。開く前は少し透けて見えるかなってぐらいですが、開くとあの柄ですからね。ギョッとしますです。とくに園芸種のタイワンホトトギスあたりは、枝分かれして花もたくさんつけますし、なかなかすごいです。それだけに、マニアになっちゃうこともあるかも(笑)!

白いホトホギス(シロバナホトトギス)、懐かしいです。しばらく見てません。子どものころ庭にあって、咲くのが楽しみだったんですけれど、咲くころには葉っぱがなくなってしまって。。。蝶の幼虫が食べちゃうんですよね〜。

本当、柄があるのとないのでは、ぜんぜん印象違いますね〜。白はさわやかで気持ちがいいです!柄つきも白もそれぞれいいところがあると思うんですが、どっちかっていうとうちは白花派かな。


Posted by hanaboro at 2004年11月20日 11:32
トラックバックさせていただきました♪
私が以前、撮っていた“ホトトギス”の種類が、おかげさまで「ホトトギス」だと分かりました!
花が終わったあとの様子も、今度見てみようと思います!
Posted by ひなっぺた at 2004年11月20日 22:18
■ひなっぺたさん、こんにちは〜♪

トラックバック、キャッチ!いつもありがとうございます。花が終わった後の様子もぜひご覧くださいませ。

野生のホトトギスだと比較的花びらや雌しべが長く残るのかな〜と思います。(いろいろな条件にもよるのでしょうが)

花色がもっと濃い紫のタイワンホトトギスだと、花びらや雌しべが落ちるのが早いようで、果実が刀をビュンビュン上に立てているみたいな感じになりますよ〜。

Posted by hanaboro at 2004年11月22日 12:20
こんにちは!
ホトトギスの花の形によって種類が別れるのですね・・・勉強になりました。
Posted by chibisaru at 2005年10月13日 12:25
ヤマジノホトトギスとヤマホトトギス、ホトトギスの3種の違いがわかりました!
なるほど、花被片の向きで見分けられるのですね。

近くにたくさん咲いているので
雄しべの様子と果実の様子なども
また観察しに行ってみようと思います。
Posted by asuka at 2005年10月13日 17:48
*chibisaruさん*

ホトトギス。花びら(花被片)の開き具合いや花序のつき方でも見分けられますね〜。
葉の形やつき方も種によって違いがありますけれど。

花のつき方を見た場合、ただのホトトギスだと葉の脇に花をつけますが、よく栽培されるタイワンホトトギスだと茎の先のほうで枝分かれして、たくさん花が咲きます。ただし、園芸種には両者の交配種もあるようですね。
Posted by hanaboro at 2005年10月13日 18:10
*asukaさん*

近所でもホトトギスは人気が高いようで、あちこちで今、いっせいに花を咲かせています。多くはタイワンホトトギスのようですけれど。

山に自生しているものは、もっと控えめですが、蘂の形やら花序のつき方、花被片の開き方などなど、いろいろチェックしてみてくださいね。本当、おもしろい花だなぁと思いますよ。
Posted by hanaboro at 2005年10月13日 18:21
こんばんは。

あの…実はホトトギスの記事を書いて、
こちらの記事をトラックバックしたかったんですけれど、
何度送っても反応しないんですよね。

なんでかな。

とりあえず、記事の中でこちらをご紹介したことだけ
お知らせにあがりました。よろしくお願いします。
Posted by はもよう at 2005年10月13日 19:58
*はもようさん*

なぜだぁ。TBお受け取りしたかったです。お手数おかけしました。お知らせありがとうございます。先ほどおじゃましてきましたよ。

こちらの近所でも交配種っぽいものやタイワンホトトギスっぽいタイプのものが、今すごく大量に花を咲かせています。マルハナバチ類にも大人気のようでした。
Posted by at 2005年10月14日 13:01
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Weblog: ひなっぺた通信
Tracked: 2004-11-20 22:07

ホーホケキョとは鳴かないけれど
Excerpt: [kazeっぽ写真部] & [皆で作ろー♪Doblog図鑑] <B>ホトトギス</B> 時鳥草 杜鵑草 ユリ科の多年草
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