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ウメバチソウは、国内では北海道、本州、四国、九州に分布し、低山〜亜高山の湿り気のある草地に生育している多年草です。白く端正な花は夏の湿地によく似合い、とても美しいものです。ウメバチソウという名前は、花の形が家紋の梅鉢紋に似ていることからつけられたのだそうです。
上の方につく葉は柄がなく、幅の広い卵形で長さ2cm〜3cmぐらい、基の部分は茎を囲むように丸まってつくのでハート形に見えます。根もとの方にある「根生葉(こんせいよう)」は、形は同じようなものですが、やや小さく数枚が束になってつき長い柄があります。
花期は7月〜10月、長さ10cm〜30cm程度の花茎をすっと伸ばして、そのてっぺんに1つだけ真上を向いて咲きます。直径2cmぐらいの真っ白な5弁の花です。写真は蕾の状態ですけれど、周りにピラっと出ている緑のへらのようなものはガクです。ガクも5枚あります。ウメバチソウは「5」というのが基本のようで、雄しべの数も5本です。さらには、花粉を作らない仮の雄しべ(仮雄しべ)というのもあって、その数もやはり「5」です。仮雄しべは細かく15個以上に裂けて先端には小さい球形の腺体がポチっとついています。
一見白い5弁の花が開いているだけなのですが、雄しべ、仮雄しべ、雌しべは、いずれも花弁の上に突き出ているので、とても立体的な花になっています。その中央にある雌しべの下の部分はクリクリとしていますが、これは「子房」という部分で、中には後に種子になる「胚珠」が入っています。このように子房がガクや花弁より上にあるものを「子房上位」といいます。
【和名】ウメバチソウ [梅鉢草]
【学名】Parnassia palustris var. palustris
【科名】ユキノシタ科 SAXIFRAGACEAE
【撮影日】2004/09/16
【撮影地】山梨県山中湖村





実はあのページには載せていませんが、萼をゆるめてやったら開くかもしれないと思いやってもみたんですよ。
結果は13個の閉鎖花のうち8個は花は全く開きませんでした。 4個が少し開いたけど花弁は立ち上がりませんでした。 1個は開いたんですよ。
あっ ウメバチソウTBさせていただきましたの報告をしたかったのでした♪
その節は、大変失礼を。びっくりさせてしまってすみませんでした。
ウメバチソウの花。雄しべが順に伸びて反り返る様子、おもしろいものですね。雄しべ雌しべの動き、雄性先熟の様子、機会があったら観察してみたいです。
ツユクサの閉鎖花のこといろいろ詳しく教えてくださってありがとうございます。いつもながら興味深い内容ですね。閉鎖花も刺激が加われば、開くこともあるんですね。もう花は少なくなってきちゃったけど、今度、やってみようと思います。