![]() |
ドウダンツツジは、広くとらえると本州の房総半島の一部と伊豆以西、四国、九州に分布しますが、少し葉の幅が広いものを「ヒロハドウダンツツジ(Enkianthus perulatus var. japonicus)」として区別した場合、ドウダンツツジの分布は、主に四国の蛇紋岩地のみとなるようです。なお、四国の蛇紋岩地では、ドウダンツツジとヒロハドウダンツツジの両方のタイプが混生しているところがあるといいます。
春〜初夏のころの花と秋の紅葉の美しさから、「シロドウダン(白灯台 Enkianthus cernuus)」、「サラサドウダン(更紗灯台 Enkianthus campanulatus)」など近縁種とともに公園や庭によく植えられています。植栽されているものは丈が1mぐらいにそろえられていることが多いですが、自生地では3mほどまでなるようです。
![]() |
花は、長さ7mm〜8mm程度の白い壷形で、1cm〜2cmぐらいの花柄にぶら下がって咲きます。輪生状についた葉の間から散りばめたようにつきます。秋の真っ赤に燃えるような紅葉は、都市部の公園では貴重な彩りとなっています。
一番上の写真は12月上旬の撮影で、都市郊外の公園に植栽されていたものです。真っ赤な紅葉も今ではもうまばらに枝に残るのみとなりました。葉が落ちてくると、早速、冬芽が目立ち始めます。枝先にできた「頂芽(ちょうが)」は長さ5mmぐらいになっています。魚のうろこのように何枚もかぶさっている皮のようなものは、「芽鱗(がりん)」といい、ドウダンツツジではだいたい10枚ぐらいです。写した個体の場合は冬芽の芽鱗は紅葉と同じ色で真っ赤でしたが、赤褐色〜黄褐色のことも多いです。
【和名】ドウダンツツジ [灯台躑躅]
【学名】Enkianthus perulatus
【科名】ツツジ科 ERICACEAE
【撮影日】2004/12/08、2005/08/03
【撮影地】東京都日野市
【関連する記事】





