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カタバミは、日本各地に分布し、道ばたや庭など人家周辺でよく見られる多年草です。種子で繁殖するほか、地面にはった茎から根を出して新しい個体をふやします。種子は先がとがった円柱形の果実の中にできますが、1つの果実の中には30個〜50個の種子が入っています。熟した果実をさわるとパチンとはじけて種子が飛んでいきます。
たくさん弾き飛ばされる種子は発芽に適した場所に到達できれば、すぐに発芽し新しい個体ができますが、種子の寿命は短くよい条件に恵まれなければ発芽することできずに終わってしまうのだそうです。庭ではびこってしょうがない雑草。旺盛な繁殖力の持ち主で、ほとんど一年中開花し種子を飛ばしているにもかかわらず、野山では大群落となっていない理由のひとつなのかもしれません。
夏草が枯れ冬を迎える前のころにも、日の光を十分得られるようになるので、よく目に付く存在となります。花が開くには日光を浴びることが条件で、日が当たってからのたった4時間だけしか開いていないのだといいます。しかも一回閉じた花はもうそれで終わりです。開いているその花に出会うということは、それなりに貴重な出来事なんですね。
花は黄色の5弁花、ガクも5枚、雌しべには5個の柱頭があり、雄しべは長いものが5本短いものが5本というように、「5」というのが基本的な単位となっています。葉は3つのハート形の小葉が葉柄の先についていますが、この葉は夜になると折りたたまれる就眠運動をします。
【和名】カタバミ [傍食]
【学名】Oxalis corniculata
【科名】カタバミ科 OXALIDACEAE
【撮影日】2004/12/24
【撮影地】東京都日野市
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