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ミチタネツケバナは、ヨーロッパからアジアに分布する越年草です。本種の日本での帰化が報告されたのは1992年のことで、当時は東北周辺や日本海側の地域で確認されていたそうですが、その後、関東などの太平洋側でも確認され、今ではもうどこでもふつうになったといいます。
しかし、「ミチタネツケバナ」…この植物の名前をはじめて聞いたときのことは忘れられません。それまでは、そこらにある「タネツケバナ」はふつうの「タネツケバナ (Cardamine flexuosa)」だと思っていましたから、特に気にもとめていませんでした。そのころ新帰化植物ということで、何やら特別なもののような気がしてぞくぞくしたのを覚えています。文献を見て本物は一体どんなものなんだろうとずっと想像していました。漢字の表記は「道」や「路」となっていますが、そのときの衝撃からすると「未知」というイメージでした。今では雑草の定番みたいになっていますけどね。
まあ、一度それとわかると結構違いが見えてくるもので、タネツケバナとミチタネツケバナの形態や花時期、生育環境はかなり異なっています。まず大きさですが、おおざっぱに言うとタネツケバナは草丈が15cm〜30cmぐらいと大きく、ミチタネツケバナは5cm〜15cmと小さいです。花はミチタネツケバナの方が早く咲き始め、春まだ寒いうちから6月ごろまでは花が見られます。タネツケバナの方は4月ごろ暖かくなってから咲き始めます。関東の人家の周辺でも、ミチタネツケバナは早春にいち早く咲き始め、春先のものは特に背丈も葉もしまっていて、草丈は5cmあるかないかぐらいのものをよく見ます。咲き始めは茎がごく短く咲き進むにつれて伸びてきます。茎葉はあることはありますが小さくまばらです。
ミチタネツケバナのロゼット葉は羽状複葉できれいに丸く地面に広がって、これが花の咲く時期にもしっかり見られます。これに対して、タネツケバナの方は花時期になるとロゼット葉が少なくなり果実ができるころにはほとんど残っていません。さらに羽状複葉のてっぺんの葉(頂小葉)やほかの小葉の形も異なっています。ミチタネツケバナの小葉は幅の広い楕円形〜広卵形で丸っこい感じですが、タネツケバナの方は細長い楕円形です。
ミチタネツケバナは乾燥気味の道路脇や芝生の中、ブロック塀の隙間などに多く見られますが、タネツケバナはやや湿り気のある田のあぜや水辺に生えます。このように両者の主な生育環境には違いがありますが、ただ非常に接近して生育していることもあり油断はできないですね。
果実はアブラナ科らしい形をしていて、長さ2cm程度の細長い円柱形で棒のようなものが上向きにつきます。そのまま立ち枯れていき、これがなかなかの草姿なんですよね。
【和名】ミチタネツケバナ [路種漬花、道種漬花]
【学名】Cardamine hirsuta
【科名】アブラナ科 CRUCIFERAE
【撮影日】2004/12/08
【撮影地】東京都日野市





ミチタネツケバナをミチのないタネツケバナと思い込んで記事を作って混沌さんに指摘していただきました。
こちらの記事を参考にさせていただきましたのでご挨拶に参りました。
お返事はどうぞ気になさらないでくださいね。