2005年01月18日

カナムグラ

カナムグラ Humulus scandens


カナムグラは、日本全土に分布し、道ばたや土手、荒れ地などに生えるつる性の一年草です。生育地では一帯をおおってしまうほどの大群落となっていることもしばしばです。茎や葉柄に下向きのトゲがたくさん生えていて、他の植物などに絡まって伸びていきます。四角形になった茎はとても丈夫なことからを「鉄」にたとえて、「鉄葎 (カナムグラ)」といいます。カナムグラの草むらに入ろうものなら、あっという間に傷だらけです。駆除するには非常にやっかいな雑草です。

葉は長さが5cm〜10cm以上のこともあって、5〜7つに裂ける掌のような形をしています。葉の表面には粗い毛があるのでザラザラします。

花期は8月〜10月です。雌花と雄花が別の株につく雌雄異株で、雌花と雄花の形状がかなり違っています。写真は雌花の方です。雌花のつく花序は葉の脇(葉腋)から花茎が伸びてきて下に垂れ下がります。何枚か重なって見えているものは「苞(ほう)」です。特に苞の縁には白くて粗い毛が密生し、ケバケバした感じです。もう少し大きくなると松ぼっくりを逆さにしたような状態になって、果実ができるころにはもっと紫がかった色になります。さらに苞の先端は細長く反り返ります。ビールの苦味をつけるのに「ホップ (Humulus lupulus)」が使われますが、カナムグラホップは同じ属(カラハナソウ属)で、雌花の状態はよく似ています。

雌花の花序は下向きにつきますが、雄花の花序は葉の間から上に立ち上がって、円錐状の花序になります。花序は上向きですが雄花自体は下向きにちょっとまばらにつき、淡紫色のガクが5つあります。小さいながらも目立つのはぶら下がった雄しべの先の葯(やく:花粉の入っている部分)。花粉が飛散するので、秋ごろのいわゆる花粉症の原因の1つとなっているそうです。

葉も花もそれなりに独特の形を見せる植物なんですが、できるだけ近づきたくない植物といえるかもしれませんね。

【和名】カナムグラ [鉄葎]
【学名】Humulus scandens (Humulus japonicus)
【科名】アサ科 CANNABACEAE (クワ科 MORACEAE)
【撮影日】2004/09/23
【撮影地】山梨県牧丘町

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posted by hanaboro at 13:09| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | 蕾図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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