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ホトケノザは、本州、四国、九州、沖縄に分布し、道ばたや畑によく見られる越年草です。草丈は10cm〜30cmくらいになりますが、現在、こちら関東では地上3cm〜5cmくらいで越冬中です。主な花期は3月〜6月ですが、暖かい地域や日当たりのよい場所なら、冬でも開花していることもあります。ホトケノザの場合、春にふつうに見られる赤紫色の細長い筒のある唇形花のほかに、蕾のままで開かないで結実する閉鎖花をつけます。特に肥沃な土地では閉鎖花が多くなるのだそうです。そして、どうやら閉鎖花の結実は冬でもよく行われているようです。
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昨年の秋に芽生えた小さな個体も晩秋〜初冬のころの暖かさで、12月はじめごろまでは春の姿と変わらないくらいに生長したものも見られました。その後の寒さで生育は中断、高く伸びた茎は地面に倒れ全体的に赤っぽいような黄色っぽいような色になってしまっています。それでも個体自体が枯れているわけではなく、根元の方ではすでにいくつかに分枝して、小さい芽が出ています。さらに上部の葉の脇にはところどころ、長い楕円形の粒が挟まったようについています。粒の大きさは3mmほどで、薄い茶褐色、表面には灰色の模様が見られるものもありました。ウズラの卵を平べったくしたような感じでした。
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晩秋のころ場所によっては赤紫色の蕾らしきものも見られましたが、多くは薄いピンクかほとんど白の蕾のようなものでした。それはやはり閉鎖花だったようですね。しばらくしても結局、春にふつうに見かける赤紫色にはなりませんでした。特に寒さのせいで蕾が傷んだわけではなく、花が開かなくてもしっかり結実できたようです。その種子というのが、対生してついている葉の間にコロコロと入っていて、ゴミかと思ってしまうような状態なんですよね。ある個体で見られた種子を撮影しようと思って近づいたら、カメラのキャップが当たってどこかに落ちてしまいました。。。
【和名】ホトケノザ [仏の座]
【別名】サンガイグサ [三階草]
【学名】Lamium amplexicaule
【科名】シソ科 LABIATAE
【撮影日】2005/01/20
【撮影地】東京都日野市
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→ホトケノザ (No.3)
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