2005年01月24日

ヤグルマソウ

ヤグルマソウ Rodgersia podophylla


ヤグルマソウは、北海道と本州の山地の林内に生える多年草です。根もとの方から長い柄を伸ばして大きな掌状の葉を広げます。掌のような形の葉は5枚の小葉からできている複葉で、1つ1つの小葉の長さだけでも20cm〜40cmほどもあり、葉全体を見ると大きな矢車形に見えます。やや暗い林内の湿り気の多いところによく見られ、地下茎でふえることから大群落となることもしばしばです。濃いめの緑の巨大な葉の群れを見ると、深山に入ってきたのだなと実感したりします。

花期は6月〜7月で、花茎も60cmから大きいものでは1m以上にまで伸びます。花序は花茎の上部の20cm〜40cmほどの部分で円錐形になります。白色で直径7mm〜8mmほどの小さな花が多数咲きますが、花弁はなく小さな花びら状に見えるものはガクです。ガクの数はふつうは5枚で、花からはたくさん角のようなものがツンツン突き出していますが、これらは雄しべや雌しべで、雄しべは10本前後、雌しべの花柱は2本あります。

「ヤグルマソウ」といえば、園芸植物として栽培される「ヤグルマソウ(Centaurea cyanus)」、あるいはヤグルマギク(矢車菊)ともいう方の花を思い浮かべることも多いかもしれませんね。しかし、今回の野草のヤグルマソウとはまったく別の植物です。園芸種のヤグルマギクはヨーロッパ原産のキク科の越年草ですが、野草のヤグルマソウはユキノシタ科の植物で、見た目もぜんぜん違います。どちらの鯉のぼりの上につける「矢車」に由来する名前ですが、野草の方は葉の形が似ているところからきていて、園芸種の方は花の形からきています。

写真は、すでに花が終わって果実ができています。白いガクや雄しべはもう見当たりません。それに果実が膨らんでちょっと重たくなったのでしょうか、花茎は横たわってしまっています。花の咲き始めのころはやや緑色がかっていますが、最盛期にはほぼ真っ白で深山でよく映えるものなんですが。。。

【和名】ヤグルマソウ [矢車草]
【学名】Rodgersia podophylla
【科名】ユキノシタ科 SAXIFRAGACEAE
【撮影日】2005/08/12
【撮影地】福島県南会津郡檜枝岐村

posted by hanaboro at 12:32| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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