2005年02月01日

ツワブキ

ツワブキ Farfugium japonicum


ツワブキは、本州(太平洋側では福島以西、日本海側では石川以西)、四国、九州、沖縄の海岸近くの岩場や崖などに生える多年草です。草丈は花時期で30cm〜70cmほどになります。冬でも地上に葉を出していて、光沢がありツヤツヤしているので「ツヤブキ(艶蕗)」と呼ばれていたものが、「ツワブキ」となったといいます。

展開する前の若い葉は巻き込まれた状態で、褐色の綿毛が密生しています。若い葉柄にも褐色の綿毛が密生していますが、これを佃煮にしたものを「キャラブキ」といいます。「フキ(蕗 Petasites japonicus)」も同じように佃煮にしますが、ツワブキとフキは別属に分類されています。フキは雌株と雄株が別の株(雌雄異株)で、両性花は結実しません。また、葉がフキに似ている「ノブキ (Adenocaulon himalaicum)」という種もありますが、こちらは中心部の両性花は結実せず、周辺の雌花のみ結実し冠毛のない種子ができます。

黄色の花はよく映え、花の少なくなる時期に咲くことや、濃い緑で艶のある葉は常緑で、日陰でもよく育つことでも好まれ、よく庭に植えられています。いろいろと園芸種も栽培されていて、例えば葉の縁が縮れる「ボタンツワブキ」、舌状花のみの「ヤエツワブキ」などがあります。

花は10月〜12月。花は直径5cmほどで、細長い黄色い花びらに見えるのは雌性の舌状花です。中央部分にはたくさんの筒状花があって、これは両性花です。両性花は外側にあるものから咲き始め、徐々に中央部へと開いていきます。ツワブキの場合は舌状花も筒状花も両方とも結実します。さらに、花の下の部分は全体としては幅の広い筒形になっていて、「総苞」といいます。総苞の部分には1つ1つはちょっと分厚くて先がとがった細長い総苞片がきれいに1列に並んでいます。

ツワブキ Farfugium japonicum撮影地は関東の丘陵地で、写っている個体は自生のものではありません。ヒマラヤスギの株元にひっそり生えていました。ここでは2004年、11月ごろ開花していました。現在は花はすでに終わっていて、冠毛が広がって種子を飛ばすころなんですが、どうも様子がおかしいですね。枝分かれしたほとんどの花茎は弱々しく垂れ下がってしまっています。まだ、種子はあまり飛ばされていないようですが。。。


写真の場所はあまり肥沃なところではないので、株も小さめです。葉は長さ幅ともに20cm程度です。生育のよいものだと40cmくらいにまでなります。写真の株は斜面に生えていて上からしか近づけず、むこう向きに伸びているし腕を伸ばしてやっと撮影。寒くて、体は硬直。もう少しで転がっていってしまいそうでしたね。。。

ツワブキ Farfugium japonicumツワブキ Farfugium japonicum


種子にはちょっと濁った感じの渋めの綿毛(冠毛)ができます。この冠毛によって風に乗り種子が散布されます。左の写真は反り返って黒くなった総苞片しか残ってなく、もうすでに種子が飛ばされた後のようです。右は冠毛が広がってちょうどこれから種子を飛ばす準備ができたところでしょう。また、このように種子で繁殖するほか、地下茎でも繁殖します。地下茎からは春になると芽が伸びてきます。

【和名】ツワブキ [石蕗]
【学名】Farfugium japonicum
【科名】キク科 COMPOSITAE
【撮影日】2005/01/27
【撮影地】東京都日野市

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寒い時期でもとてもあたたかそうなツワブキがかわいいですよ。当ブログでは寒々としたツワブキになってしまいましたが、ぜひひなっぺたさんのツワブキの綿毛であたたかくなってください。

■当ブログ内関連記事→ノブキ

posted by hanaboro at 17:23| 東京 ☀| Comment(5) | TrackBack(2) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは、また、お邪魔しました。
伊豆のハーブセンターで石蕗の黄色い斜面がとても素敵で、家も鎌倉の家から移しましら、栄養があるらしく、すばらしく立派になってしまいました。
普通の蕗はよくキャラブキにしますが、石蕗はしたことがありません、美味しいんでしょうか?
Posted by フラウ at 2005年02月01日 18:50
トラックバックありがとうございます。
今日も、道端でツワブキに出会いましたが、葉っぱのつやつやしていること!
枯れ色のなかで、とても目立っていました。
Posted by ひなっぺた at 2005年02月01日 18:53
■フラウさん、こんばんは。

暖かい地方でしかも栄養状態がよかったら、本当によく育つでしょうね。真黄色に染まった斜面は美しいでしょうね。

キャラブキはもともとはツワブキで作っていたそうですが、ふつうのフキで作ったものもキャラブキっていっていますよね。ツワブキのキャラブキ、おいしいですよ。

ふつうのフキで作ると、茎の中が中空なので、ちょっとスカスカする感じがありますが、ツワブキで作られたものは中身が詰まっているので、食べ応えがあるんじゃないかなと思います。

■ひなっぺたさん、こんばんは。

ひなっぺたさんのまわりには、たくさん、ツワブキがあるんですね。こちらの近所では、今回のものくらいしかなくて、それが、撮影するのが少々、つらい位置にあって、やっと先日撮影したんですよ〜。

まわりがすっかり枯れ色だと、ツワブキは本当によく目立ちますよね。そういうとき、常緑のものってありがたい気がします。
Posted by hanaboro at 2005年02月01日 21:06
hanaboroさん、ご無沙汰してます!
庭のツワブキの綿毛に夕陽があたって
とてもきれいだったので、写真を撮って
TBさせていただきました。

お姑さんは、ツワブキはおいしくない、
なんて言って食べませんが
今度ぜひ食べてみたいと思います。

今年もどうぞよろしくお願い致します<(_ _)>
Posted by asuka at 2006年01月07日 17:46
*asukaさん*

こちらこそ、ご無沙汰してます。
本年もどうぞよろしくです。

そうですかぁ。お姑さんはあまりキャラブキお好きでないのかな。わたしは結構好きですよ。チャンスがあったらお試しを〜。

お写真さすがですね。いい感じでしたよ。
見せてくださってうれしいです。
Posted by hanaboro at 2006年01月07日 20:31
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■ツワブキの綿毛
Excerpt: ツワブキの花を見たとき、その黄色い花がタンポポと同じキク科と知り、花が終わったらどうなるかな〜と楽しみになりました。 でも、花が茶色く枯れてからはなかなか変化がなく、ちょっと諦めていました。 なん..
Weblog: ひなっぺた通信
Tracked: 2005-02-01 18:51

ツワブキの綿毛
Excerpt: あったかそうなツワブキの綿毛。 ツワブキについては、<U>hanaboroさんのツワブキ</U>に詳しく書かれているので そちらにお任せするとして(^^;; きゃらぶきってツワブキを佃煮にしたものを言うのだったの..
Weblog: ぽっかぽかフォト便り
Tracked: 2006-01-07 17:33
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