2005年02月09日

アカバナ

アカバナ Epilobium pyrricholophum


アカバナは、北、本、四、九に分布し、山野のやや湿り気のあるところに生える多年草です。草丈は、30cm〜70cmほど。アカバナという名前は花が赤いからというわけではなく、葉が紅葉する様子からつけられたのだそうです。

花は淡い桃色〜紅色で花弁は4枚です。属は違いますが同じアカバナ科の園芸種の「ヒルザキツキミソウ (Oenothera speciosa)」や帰化種の「アカバナユウゲショウ (Oenothera rosea)」などの花を小さく淡い色にしたような感じです。

花には短い柄があって、その上の部分が細長い子房になっています。さらにその上に細いがく筒があって、花の下には4枚のガク片があります。つまり、ふつう花柄に見えている部分が子房ということですね。花を上から見ると子房が明らかにガクや花弁の下にあることがわかりますが、こういう状態を「子房下位」といいます。

アカバナはアカバナ属(Epilobium)ですが、この仲間は特に雌しべの柱頭の形によって分類されています。例えば、「アカバナ」と「イワアカバナ (Epilobium cephalostigma)」はパッと見た感じがよく似ているのですが、花が咲いていて柱頭が見られれば、結構見分けられます。柱頭の先がこん棒のようにちょっと長めだったら「アカバナ」、丸くずんぐり頭のような球形だったら「イワアカバナ」です。

ただし、花がなくすでに実だけになっていると柱頭が見られないので、今度は茎などの毛に注目します。「アカバナ」の場合は、花柄の根もとの方や葉の裏側などに腺毛が生えています。これに対して、「イワアカバナ」の方は、花柄や茎に伏せた毛がたくさん生えています。とはいうものの、毛の状態は変わりやすかったりします。そこで、次は2枚対生している葉の形を見てみます。アカバナは卵状楕円形で長さ2〜6cm、イワアカバナは長楕円状披針形で長さ2〜9cm、、、つまり、アカバナの方がやや細く先がスーッとなる感じで、イワアカバナの方はちょっと太めでだだっ広い葉です。まあ、これもなかなか、絶対的な決め手となるわけではないので、やっぱり花を見たいところですね。

写真は、花が終わって果実ができているところです。細長い棒のようなものがたくさん立っていますが、これが子房だったところで、今は果実になっています。長さは5cm内外で、熟すと4つに裂けて、中からは長い毛(種髪)のついた種子が出てきます。果実が割れたときはケバケバした感じになりおもしろいものです。

【和名】アカバナ [赤花]
【学名】Epilobium pyrricholophum
【科名】アカバナ科 ONAGRACEAE
【撮影日】2004/09/16
【撮影地】山梨県山中湖村

posted by hanaboro at 13:35| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 花後図鑑 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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