2005年02月14日

アカメガシワ

アカメガシワ Mallotus japonicus


アカメガシワは、国内では本州、四国、九州、沖縄の山野に生える落葉高木です。とても生長の早い木で伐採跡地などでいち早く生えてきます。葉は長さ10cm〜20cmくらいで互生してつき、形は先がスーッと尖った卵をひっくり返したような形(倒卵形)〜、三角形に近いような形や先のほうが3つに浅く裂けたような形などちょっと変異があります。

昔はアカメガシワの葉を食べ物をのせる物として「カシワ」と同じように使っていたそうで、新芽のときは赤く色づくので「赤芽槲」というのだとか。赤く色づいた様子は、なるほど「ポインセチア」と同じトウダイグサ科の植物なんだな〜と思ったりもします。花は7月ごろに枝先に円錐状の花序を出してたくさん咲きますが、このころにはもうほとんど葉の美しい赤色はなくなってしまっているので、それと気づかないかもしれません。

葉は秋には黄色になって落葉します。その後、冬の間に見られる冬芽はちょっと、新芽のころのイメージとは様子が違っています。冬芽は裸芽(らが)で、葉脈が見えるんですよね。色も新芽が展開してくるころのように赤くてきれいって感じではありません。

アカメガシワ Mallotus japonicusアカメガシワ Mallotus japonicus


ところで、「裸芽」というのがちょっと聞きなれないかもしれないので、ちょっとだけ説明です。

「裸芽」というのは「鱗芽(りんが)」に対する言葉です。そこで、例えば、冬越し中の樹木の冬芽を観察したときに、何枚かの鱗のような形の皮のようなもの(これを芽鱗といいます)に包まれた芽を見つけることがあります。このように芽鱗に包まれた芽が鱗芽です。それに対して「裸芽」というのは、芽鱗に包まれていない芽のことをいいます。

アカメガシワの場合、特に一番てっぺんにつく芽(頂芽)は、特に発達して大きく、頂芽より下につく芽(側芽)は、丸っこい形をしています。さらに、褐色の星の形のような毛(星状毛)がびっしりと生えているので、何となく太くごわついた感じの茶色っぽい芽に見えます。

写真の頂芽はもうすでに少し開いてきていて、葉脈もはっきりわかります。また、冬芽のすぐ下あたりを見ると、何やら丸いあとがあります。これは葉がついていた痕跡で、「葉痕(ようこん)」といいます。アカメガシワの場合は、葉痕が丸くて大きめなので、比較的よく目立ちます。さらに、丸い葉痕の縁に沿って点々がたくさんついているのも見えますが、これは「維管束痕(いかんそくこん)」です。つまり、葉と枝の間での水や養分などの通り道となっていた管のあとが残っているというわけです。

【和名】アカメガシワ [赤芽槲]
【学名】Mallotus japonicus
【科名】トウダイグサ科 EUPHORBIACEAE
【撮影日】2005/02/13
【撮影地】東京都多摩市

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posted by hanaboro at 18:49| 東京 ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | 冬芽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
hanaboroさん

このお写真ですと、すぅ〜っと天にまっすぐに伸びていて、冬の枝という感じがします。

葉っぱが生えていない枝って、葉っぱに邪魔されることがないので、すごく凛とした感じに目に映りますね。

肉厚な感じが冬と春のハザマで戦っている感じで、なんだか好きです。この「アカメガシワ」。
それに毎日新しい植物を覚えられて嬉しいです。
Posted by すぅ at 2005年02月14日 20:11
*すぅさん ♪

新しい植物、どんどん覚えていきましょう!こちらも、すぅさんところで覚えようと思います。

木々の冬芽は、何もないように見えて、実はいろいろある冬の野山の主役です。エネルギーを蓄えている感じで、それを出すか出さないかのハザマの時期。まっすぐに上を向いて引き締まっていて、いい感じ。アカメガシワの芽も結構個性的ですね。

ただ、寒いのだぁ〜!この写真を写した日は、積雪はないものの関東のこのあたりでも、曇っていて、一日中寒〜い日だったんですよ。ブルブルふるえながら撮っていたのですが、補正をかけても、寒々と写ってしまって、どうにもこうにもダメでした。寒さに耐えられなくなって、一時間くらいで切り上げてしまいました。根性ないのです。。。
Posted by hanaboro at 2005年02月15日 10:00
hanaboroさん

私のところでhababoroさんが覚えられそうな珍しい植物があるとも思えませんが、隣のオジサマにも協力を仰ぎ、今年は山野草系と雑木の分野に進出を試みようかと思っております。

ところで、その冬芽。そうなんです。
夏は葉っぱに押されて、枝ぶりがみえず脇役になってしまうことが多いですけど、冬場は枝ぶりを観察できる良いチャンスですね。

確かに寒いです。私は寒さに弱いので、なかなかじっくり観察とはいきません。一時間も粘るhanaboroさんを見習わねば!とまたまた心に誓ったのでした。
Posted by すぅ at 2005年02月15日 22:05
*すぅさん、こんにちは。

おお!「山野草系と雑木の分野に進出」ですか。ブログもさらにグレードアップしますね。お隣に詳しい方がおられるのは、いざというとき助かりますよね。←ちょっと大げさな。

確かに、落葉樹の枝ぶりって、葉が茂っていると全然わからないですね。冬の木立の写真も写してみたいのですが、何だかうまくできないんですよ。今は、寒さのせいにしてますけど。

晴れていて暖かだと、つい時間を忘れてしまって、大変なことになってしまうので、寒さのおかげで早く切り上げられたってこともあったりして。。。
Posted by hanaboro at 2005年02月16日 10:27
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